8月12日(土)

 昼過ぎに大学へ。すぐ帰ろうかと思っていたのだが、何となくずるずる実験していたら8時になってしまった。
 閉まる寸前のイズミヤで買い物をして、家に帰ってきて洗濯&掃除。やっと大会の時の荷物が片付いた。

 大会のときの日記は、こちらに置いてます。

8月13日(日)

 はっと目覚めたら1時過ぎだった。お盆に帰って来ないとは人非人め、みたいなことを言われたので、実家に帰らなければならないのに。慌てて用意して家を飛び出す。

 で、実家では、墓参りするでもなく、親のノートパソコンをネットに接続できるようにする仕事。でも、プレインストールの「簡単接続」とやらに従えば何回かクリックするだけやん。猿でもできるわ、と思ったが、後で親のマウスさばき&キーボードタッチを見て後悔した。私が悪うございました。あなた様には無理ですね、はい。
 しかし、うちの親は和文タイプも親指シフトも短期間でマスターしてるので、練習すればきっとメールも楽々打てるようになるはずだ。頑張ってくれ。

 実家から大学経由で家に帰ってきて、針仕事。布を裏返して縫えばよい、と気付くまでに2時間、どうしてきれいに縫えないのかと悩み続けた。ううう。この間抜けな頭、心の底から取り替えたい。

8月14日(月)

 大学へ行ったら、秘書さんが冷蔵庫の底のほうに残っていた餅(私が昔持っていったもの)を焼いたり揚げたりしていた。揚げたて(素揚げするだけ)の餅はとてもおいしい。今度家でもやってみよう。

 今日は論文抄読会の当番にあたっていたので、夕方から題名が面白そうだという理由で選んだ論文を読んでいたら、すごくシケシケだった(内容が)。仕方ないので、もう一つ面白そうな題名の論文を選んで読んだら、これもまたシケシケだった。しかし読み終わったときすでに抄読会10分前だったので、あきらめてシケシケの論文を2つ紹介。その場にいた人達をぐったりさせた。いやあ、やっぱり抄読会の準備は早めに始めるべきだな。はは。

8月15日(火)

 昨日、明日映画村(全国的に有名なのかどうか知らないが東映太秦映画村)に行くから8時半に研究室に集合しろ、と先輩に言われ、そんな時間に起きられるかよーとかなり気がすすまなかったのだが、有無を言わせず8時半に来いと厳命された。
 ので、7時半にくらくらしながら起きだして用意。8時半に研究室に行ったが誰も来ていない。すると電話があって、当初5人で行く予定だったのだが2人キャンセル。最初から雲行きが怪しくなってきた。1人やって来たが、私に来るように厳命した肝心の先輩が来ない。携帯は電源が切ってあり、自宅の電話には応答がない。……。
 9時になっても音沙汰ないので、映画村行きは中止。これ幸いと(いや眠くて眠くて)研究室内に置いてある仮眠&自宅生が帰れなくなった時用のベッドに寝に行き、3時間くらい寝て(しかしあまり良眠できなかった)から実験。

 今日は当直。行く途中に寄ったゲーセンのUFOキャッチャーで、たれぱんだ麦茶セットを発見。3種類あった中で一番気に入った青(笹とたれぱんだの絵の付いたカップと「たれぱんだ」の文字入りの青い受け皿)を200円でゲット。今時どんなカップでもなかなか200円じゃ手に入らないので、かなりお得だ。そりゃ投資しても何も取れない日もあるが。

 湯川さんご製作のこちら。いつのまにか、私の名前が全角から半角に修正されていた。恐るべし、湯川さん。

8月16日(水)

 直明け後、一旦家に戻ってごろごろしてから大学へ。お昼は先輩の四国土産の讃岐うどんだった。
 当直中に仕上げたMedium(細胞培養液)遮光用(遮光の必要な抗生剤を入れたので)巾着(外側はピンクのたれぱんだ模様の布、内側は遮光用に厚手の濃紺の布)にMediumの壜を入れてみたら、あつらえたように(いや壜の寸法とって作ったのでまさしく誂えたのだが)ぴったりなのに感激。はじめて作った(手芸はほとんどやったことない)にしては上出来ではないか。手縫いでもそんなに時間はかからなかったし、たれぱんだ布もまだ余ってるので他にも何か作ろかな(←調子乗ってます)。あ、同じ物もう1つ作らなにゃならんのだった。

 今日は五山の送り火。研究棟からも見えるのだが、お盆のせいか閑散としていて、研究室に残っているのは2人。さみしいよなあと思っていると、先輩御夫婦から家に来てもいいよ、と言ってもらったので、2人でいそいそと先輩のマンションへ。
 マンションの屋上からは、大文字、妙法、船形、左大文字の4つがきれいに見えた。大文字を見ていると、すぐ横の山に赤いものが見える。何かと思っていると、ぐんぐん大きくなってきて、満月だった。速い速い。見る間に上がっていく。
 妙法は、一文字ずつはよく見たことがあるが(妙と法という字が少し離れた山腹に並んでいる)並べて見たのは初めて。「妙」が達筆な崩し字なのに比べ「法」がカクカクの幼稚な字なのが余計気になる。
 鳥居は残念ながら見えなかったが、こんなにたくさんの送り火を走ることもせず(←地上からだと一遍には見えないので、順番に点火される送り火を追って見える位置まで移動するのだ)見たのは初めてかも。やっぱり高い所から見ると違うなあ。

 マンションの電灯や街灯が明るい今でさえも、炎が何ともいえず金色に光っていてあんなにきれいなのに、真っ暗だったであろう昔はどんなに美しく幻想的であったことだろう。しかもあれに送られて御先祖様達が帰るとなれば。
 私は大阪出身なので、小さい時から数年に1度は送り火を見ているが、京都に住んでからの送り火はまた違うような気がする。今日の一瞬のためだけに大という文字状にはげにされている山を毎日見て暮らしていると、大文字はより素晴らしいように思えるし(よっ晴れ舞台!やっぱりきれいだね、この時のためにある山だね、てな感じ)5種類の送り火で北側をぐるっと囲まれたその中に住んでいると思うと、送り火がより身近に、自分達のためのものであるように感じられる。

 送り火を堪能した後は、部屋に戻ってワインをいただいたり、なぜか格闘ゲームをしたり。鉄拳が結構面白くて熱中。白熊強し。
 12時過ぎまでお邪魔して、亀を渡り、柵を乗り越えて大学へ戻る。少し実験してから帰宅。

8月17日(木)

 昼頃起きて大学へ。どうもすっかり夜型になってしまったらしく、昼間は頭がぼーっとしている。
 20時頃、バイトから帰ってきた先輩を捕まえてご飯を食べに行き、戻ってきたくらいからちょっと頭がすっきりしてきた。
 3時前に実験を終えて帰宅。いくら何でも夜にシフトし過ぎだ。直さねば。明日(というか今日)はバイトだというのに。

8月18日(金)

 大学へ行ったら、お昼はうどんだった。ご飯を食べ、実験もそこそこに大学を出る。
 当直先に着いて当直日誌を見ると、ここ1週間ほど
 * クラゲに刺された
 * ムカデに刺された
 * ウニに刺された(刺を取るのが大変だった)
 * 犬に噛まれた
と、動物に何かされた系の患者が数多く来たらしい。うう、さすが海沿い。
 なんかやな感じ、と思いながら当直。しかし割と暇だったので、Medium遮光用巾着袋をもう1つ完成させる。

 『順列都市』読み終わり。塵理論は気にするな!と事前に周囲から言われていたので、あんまり考えないようにはしていたが、やっぱり気になるだろ、普通。みんなが読んで騒いでた時期に読むべきだったな。
 気付いたらコピーになってるとか、外の世界とは交渉できないとか、起きたら7000年とか、『宇宙消失』のバブルもそうだが、世界が閉塞した感じを心から味合わせてくれるところが素晴らしい。イーガンって閉所愛好症なのか?
 もちろん、バランスの悪さが目につくこともあるが、私には欠点よりも長所のほうが上回っている。読んでない人は読みましょう(←今さら)。
 ちなみに、SETIなんて、発進してしばらく待てばやりたい放題だっ、と思ったのが、よく考えたらできないのね。

 行きの電車の中で『ピニェルの振り子』読み終わり。自分の寛容度を限界まで試された本だった。34pで主人公の少年が秘伝を見ず知らずの人に明かす場面を読んで、本を閉じ、これから先を読むかどうか考えた。私はこんな大馬鹿者の男の子が主人公の小説を平然と読めるほど心が広くないのだ。こんな奴は百万回ほど万死に値するぞ。これがヤングアダルトというものか。
 今まで読んだ数冊のヤングアダルトに分類される本には、かなり耐え難い思いをさせられたので、今まで避けてきたのだ。まだ寛容の精神が身についてないとみえる。『猫の地球儀』は別に読めたのになあ。
 でも、さすがにここでやめるのは、と勇気を出して先を続ける。主人公の馬鹿さ加減は置いておくとして、宇宙船航行の場面と、珍しい生物の描写に力が入っているのはわかった。せっかくのリバーワールドのような設定が1ページの説明で片付けられていて深みがないのは悲しいが、続編で書かれるのかもしれない。題名で早くからオチが予想されてしまうのも、まあ仕方がない。
 しかし、最後まで読んで、どうも時間がつぶれた以上の感想を持てないのは、やはりヤングアダルトたるべしとして書かれているせいなのか?どうも中途半端な話の結末と主人公達の性格が好きになれないせいか?いったい何なんだろう?

8月19日(土)

 午前中の外来及び午後の救急はそこそこ忙しかった。合間に『パヴァーヌ』を読み始めたが、これがあまりに面白くて途中でなかなか止められない。
 帰りの電車は、クーラーが効きすぎて凍えそうだった。じっと本を読んでいると耐えられないので、針仕事。多少は寒さがましになり、Medium遮光用巾着袋がさらに1つ完成。案の定酔ったけど。
 大学によってちょっと実験して帰宅。

 マガジン編集長(塩)さんのコラム第2回。昔の懐かしい編集後記が読める! 編集技術が身についていなかったので、編集後記に力を注いでいたという(塩)さん。あの短い文章を毎月楽しみにしていた人は数多くいたことだろう。なんか中途半端に終っているようにみえる第2回のコラム、第3回にも期待爆発だっ。

8月20日(日)

 日付が変わってから田中邸へ。大澤君が買ってきてくれた「SF作家の値うち」を引き取りに行くためだ。
 田中邸には院試前の家主と河村君がごろごろしていた。『ピニェルの振り子』の話をしたら「ヤングアダルトを読むにはある程度のところで思考停止する必要がある」「それくらいではまだまだ修行が足りない」「あなたにはムリ」と言われる。やはり修行が…。

 昼頃に起きだして大学へ。家を出たら、いきなり路上でお経を読んでる人達。今日は地蔵盆だったか。
 実験してから、本屋でも行こうかと丸善に行くと、入り口に喜多さんが。たちよみの会の人々だった。今日は例会だから四条に出たらどこかで遭遇するかもとは思っていたが、いきなりとは。いまから食事なので行きませんか、と誘っていただいたが、大学で少し前に遅い昼食を食べたばかりなので、申し訳なかったが遠慮させていただく。

 家に帰ってきてからの記憶がない。起きたら22時前だった。これではまた生活リズムが狂うよう。
 それからご飯を作っていて、熱湯を右手にこぼした。水疱にはなっていないが、痛いし曲げられない。しくしく。

 唐突に掲示板を開いてみた。開いた理由は、HPにいろいろ訂正・更新したい箇所があるのだが、なかなか進まず、実は新しい事をする方がずっと簡単だとふと思ったから(笑)。
 ということで、是非是非何か書き込みをしていって下さいまし>みなさま。

8月21日(月)

 お昼はパスタ、夜はさざえご飯。余分に作ったMedium遮光用巾着袋2つを先輩に渡して使ってもらう。ふふふ、これでコールドルームにはたれぱんだがあふれているのさっ。
 原因がよくわからないが、眠くて死にそうなので早めに帰宅。

 『SF作家の値うち Vol.1』読み終わり。「点数30以上、これはSFではない」というナゾの評価基準とか、辛口批評のツボのつき方とかが楽しい。ほめている時の上滑りな語り口が気になることを始めとして、文句はいくらでも言えそうではあるが、なんか読まなくてもよい本というのがわかったような気がしたので(笑)わざわざ大澤君に買ってもらった甲斐があったかも。


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