以下には、SFセミナー2001に参加した感想が書いてありますが、基本的にはいつも通りの日記であることをご了承下さい。

5月3日(木)

 朝8時15分に、京都駅で便利な人と黒い人と待ち合わせ。贅沢にも新幹線で下京する。

 電車の中ではアンサンブルの会誌「Void Which Binds」を見たり。細井さんが訳したクリス・ローソン『血の中に書かれしもの』がすごい。2回ばかり用語を聞かれたことがあり、何を訳してるの?と聞いたら「コーランを血の中に書き込む話です」と言われたのだが、本当にそういう話だった。
 そこら中に誤植があるのと、ウイルスの説明の翻訳に疑問があるが、話は素晴らしい。なぜベクターに使うのがアデノ随伴ウイルスなのか?とか、圧縮して書き込むと後でウイルスのコードが自己解凍するらしい(なんだそれは!)とか、毎回文字列を新たな配置に入れ替える、ってそれは何を書き込んでるのかわからないんじゃないのか?とか、突っ込みどころ満載。
 とにかく、イントロンに好きなものを書き込めるのが素晴らしい!コーラン全部とか写真も書き込めるくらいだから、そのうち映像もいけるようになるに違いない。何を血の中に書き込もうかしら…ふふふ。
 ということで、私が言うことではないが「Void Which Binds」を買いましょう。クリス・ローソンってこれからもっと訳されないだろうか。新鋭らしいし。

 会場の最寄駅を出たところでヒラノさんに捕獲され、1ダースぐらいでゾロゾロと昼ご飯を食べてから、会場へ。どうやら森さんは来ないらしい。会社の仕事が忙しくてセミナーに来ないなんて、それは森太郎じゃない、というのが周囲の一致した意見。どこかで偽森太郎に変わったに違いない。本物の森さんは今はどこでどうしていることやら。お元気ですか?
 会場入口ではしおしお@京フェス実行委員長様がビラを持って挨拶めぐりをしていたので、後ろから見物したりもする。

 さて、プログラムブックが手違いで届いていないという、まるで京フェスのような事態の中、セミナー2001が開幕。このためにわざわざ東京まで冬樹さんを呼んだのか!?と思った(違うらしいが)驚きのオープニングで始まり、第一企画開始。
 『レキオス』は読んでいないので、どうかなと思っていた池上永一インタビューだったが、とりあえずは面白かった。池上さんは、なかなか格好良い(ビジュアル系らしい)人で、マゾでプライドの高い奴隷らしい。「アンドロメダの異星人」という曲をテーマソングに、ダウナー系トランス状態で執筆するそうだ。書いている間は手にお任せで自分でも登場人物がどうなるかわからない。ガジェットが出てきてから後追い取材をするそうだが、取材は深く行っている様子。作品を書くのは子育てをしているようなもので、最後の方になると終わらせるのがイヤで、執筆を遅らせたりするのだとか。
 聞き手のリッキーさん(仮称)はかなり押され気味。池上さん「時々原稿とお散歩するんですよ。楽しいよ」リッキーさん(仮称)「まあ、誰に迷惑かけてるわけでもないですし」
 かなりハイテンションな人だったが、小説論に入ると急に真面目になるのが印象的。あれだけの人だと、子供の頃の話とかも聞きたかったな。

 次は「アンソロジーの新世紀」。楽しみにしていた企画だ。こういう企画でもらう資料って、後でかなり役に立つのよね(林さんが間違っている、と指摘していたような気もしたが)。
 まずはアンソロジーの組み方。マガジンでの特集だと未読のものから選ばなければならないし、オチがあるのは選びにくい。年代別の場合はまず作家を決めて選ぶそうだ。
 中村融さんは、高1の頃から読んだ短編のノートをつけていて、そこには題名、原題、作者、原稿用紙になおしての推定枚数、5点満点の点数などが書いてあるのだとか。なぜそんな子供の時から推定枚数を…。その点数を参考にして今も短編を選んでいるとのこと。リスト作るなら大人になってからも役に立つものを作っておけ、ということやね。締切前になると、頭の中でアンソロジー構成を考えてしまうそうだ。気持ちは私ごときにもよくわかるが、そこでアンソロジーを組んでしまうところが…。
 山岸真さんは、高校生の頃、ヒューゴーやローカスの候補作が発表されると、東京にいる人はみんな洋書屋に走って候補作を読んでいる、と思っていたそうだ。実際は読んでいるのは山岸さんだけで、読んでるなら紹介しろ、と言われ、マガジンに紹介するようになったのだとか。これもまた…。
 河出のアンソロジーの編集者の方も出ておられた。昔ご当地もののミステリーアンソロジーが売れたので、アンソロジーを出すのにはあまり抵抗がないそうだ。小浜さんは、全体的に売れないのでアンソロジーも長編もあまり変わらない、と言っていたような。

 で、20世紀SFシリーズのコンセプトは「水鏡子が怒るようなアンソロジー」なのだそうで。その意味は短編の選び方や順番を見て編者の意図を想像するのを楽しむようなアンソロジーではなく、徳用袋みたいな感じで1つ1つの作品がただ面白いというものにしたい、ということらしい。私は編者の意図や作品のテーマ性などを考えるのは断然面倒くさいので、これを知ってかなり安心した。
 しかしこのシリーズ、普通に河出を読んでいる人や、30代以上の人に読んで欲しいのだとか。SFファンはどうせ買うだろう、ということらしい。「どうせ買う」ものの中に想定されているのか。しくしくしく。

 山岸さんが海外SF傑作選のカバーを見せるために、カバーだけを繋げたものを作ってきていたり、世紀末にアメリカで色々出版されたというアンソロジーが、エンディミオンの覚醒よりも分厚い(これもカバーで比べていた)というのも面白かった。
 林さんも言っていたが、前の池上企画で受けていた人たち以外の人がこの企画で受けていたように見えた。

 次は「SFにおけるトランスジェンダー」。三橋順子さんは、小谷さんと牧さんの奥さんのお友達なのだそうだ。しきりに「みなさんの世界」と言っておられたのが印象的。普通の講演とは違うからだとは思うが、色々たくさん読んでおられるんだし、そんなに区別してひかなくても。
 主にジェンダーに関わる小説を紹介していた。未完だという柾悟郎「シャドゥ・オーキッド」が面白そう。あとは、男性自我を崩すのは大変、と強調されていた。そうなのか…。
 三橋さんは、性転換した人が普通にいられる世界としてブーダイーンシリースを挙げていたが、まあ舞台が舞台だからだけど、性転換者は水商売をしているし、普通にいられるというならやっぱりヴァーリーでは?と思っていた。だが、若い人はヴァーリーを好むかもしれないが、あれは性転換するのが簡単すぎる、自分は抑圧が強い中で変わったし、怪しげな酒場にも実際にいたのでブーダイーンの方が親近感がある、とのこと。エフィンジャーは現実をふまえていると。なるほど。経験者の言葉には重みがある。

 トリは瀬名さんの講演。これは凄かった。6年前の梅原講演を凌駕するくらい面白かった。
 なんと大量のスライドが登場。しかも自分でスライドを送る瀬名さん。セミナーは数年前から講演をお願いしていたらしい。SFファンにぶちのめされるかと思っていたが…と始まり、確かに初めはすごく早口で本当に緊張されている様子。
 まず「瀬名は何者か」という自己紹介スライド。本名が某ベストセラー作家と同じだったため、編集者にこういうときは出身地の名前をつけるんだ、と言われてつけた筆名なのだとか。だからセナの追悼記事の依頼がきてもお断りせざるをえなかった、そうだ。

 次に『パラサイト・イヴ』出版後の批判記事や、ミトコンドリアから自動書記で命令を送られてしまった人の話。パライヴの表紙のせいで、ミトコンドリアを緑だと思う人が多い、というのもちょっと。

 で、掲示板や書評での批判後、瀬名さんが決めたこととは、
 フィクション→ノンフィクションへ読者がスムーズに移行できる環境つくりのため、副読本を作る。
 フィクションでは物語の面白さを優先するが、適切な配慮をする。
 研究従事者の心情をないがしろにしない。
 執筆活動との両立を批判されたため、結果的に公務員をやめる。

 真面目だ…。そ、そんなに批判をまともに受け止めなくても…。ただ、副読本を作るのはどうだろう。パライヴを読んで、ミトコンドリアって自分で考えてるんだ〜と思った人は副読本は読まないような気が。

 さて、瀬名さんがどうしてここまでSFにこだわるかだが、昔SFを好きだった瀬名さんにとって、今のSFと関わっていくことは大事なことなのだそうだ。SFは外部とのコミニュケーションがうまくいってない。SF内部同士でもうまくいってないのではないか?(笑)瀬名を使って何かできないか?ってそんなに変えたい!と思ってる人が「SF内部」にいるのだろうか…
 瀬名さんはマガジンに載ったFCSの、参加者が服を頭まで引き上げて異星人のふりをしてコンタクトに臨む姿に違和感を憶えたそうで、それは自分がSFに感じるものと等しいのではないか?と言われていた。たしかに私にもあの姿は異様には見えるが…それは単にノリが違うということなのではないか?

 で、瀬名さんはSFとのコンタクトの準備をされたらしい。そのためにSF系日記更新時刻に登録されているSF系日記を1年間ほとんど読んだ!!ってそんな。後で便利な人に聞いたら、今は登録日記数は200を超えてるらしい。1年前はそんなになかっただろうが…凄い労力(絶句)。
 
 そして例の筑波大のSFを読んでるかアンケートと、セミナー直前のアンケートがスライドに。セミナーアンケートは統計処理はまだだったが、そのうちにされるそうだ。
 500冊以上読んでいたり、一ヶ月5冊読んでいても、SFファンじゃない、と答えた人がいるらしい。あと、科学ノンフィクションを1月に1〜2冊しか読まない人が多いけど、ハードSFファンの突っ込みはその程度で大丈夫なのか?とか。仕事が専門分野の人が多いのかな?

 面白かったのは、自分の小説が前半と後半で解離していると指摘され、その意味が分からなかったのだが、「ミミック」という巨大ゴキブリが出てくるホラー映画を見てやっとわかった、という話。でも、瀬名さんにとっては、その解離もホラーの一要素なのだそうで、それならなおさら批判など気にする必要がないように思うのだが。
 編集者へのインタビューも凄そうだった。時間が押してきてとばし気味だったが、SFが売れないと数字を挙げられた編集者は誰もいない、など。「編集者が今注目するSF作家」には訴訟覚悟で挙げないといけない人の名前も挙がっていた。

 肝心のSFファンとの違和感の話だが、SFとは何か→センス・オブ・ワンダーという言葉がよく出てくる→センス・オブ・ワンダーとは…ということで、森下さんのフレーム理論が登場。結局、結論としては、センス・オブ・ワンダーは理解できる人にしか理解できない、ということらしい。
 で、ここで突然話が跳んだような気がする。スライドに何が書いてあったか憶えてないので(後ほど公表される様子)何とも言えないが、センス・オブ・ワンダーが理解できないのはとりあえずおいといて、SFはSFファン以外の人に何を与えてくれるのか?とか「これはSFじゃない」と5年間言わない、とか。SFを興隆させるには、SFファンが編集者になれ!とか。最後の提案はとても有効っぽいなあ。あとは、瀬名さんと作家数人で同盟をつくり、出版社で宣伝を出すのではなく、来月は○○社で○○さんの新刊が出ます、という感じで作家が宣伝を出し、売れる流れを作るようにする話とか。

 「これはSFじゃない」というのは「これはSFとしては優れていない」というのとイコールだと私はずっと思っていたのだが、そうではないのか。毎回省略せずに言わねばならないのね。
 よくわからないのだが、SFファンが「これはSFじゃない」と5年間言わないと、SFファンにとって何か素晴らしい利益があるのだろうか…。ううむ。

 で、結局瀬名さんはSFファンは理解できない存在である、との結論に達したような気がしないでもないのだが、どうなったのだろう?しかし、この講演の内容を岡田さんとしおしおと3人で、翌日M総統に伝えようとしたところ、芥川の『藪の中』みたいだ、と言われたので、みんな今いち方向性と内容を理解していなかったように思う。単に理解力が全員なっていなかった&眠かっただけのような気もするが。

 ということで、語り口が無茶苦茶面白かったし、最後の方走っていたので、是非来年続きをやって欲しいです。とはいえ、あんなに用意がいるなら毎年は無理なのかも。

 終了後、タクシーでふたき旅館まで移動。おかげで今年はゆっくりご飯が食べれた。しかし夕御飯の頃から体調悪化。今年のセミナーは今までで一番体調が悪かったセミナーのように思う。ということで何か失礼をしでかしたとしたら、それは体調が悪かったせいなのです(言い訳)。

 女性寝部屋で、相室の方としばらくおしゃべりした後、オープニングへ。(塩)さんはやっぱり格好良かった。鈴木さんとみらい子さんが人物紹介をされていたが、その前に小浜さんがしゃべっていたので結局いつもと変わりなかったような気も。
 オープニング後、湯川さんから、『宇宙のひみつ』を見せてもらった。この本なのか〜。覚えがあるぞ。友達に貸してもらった気がする。内容は覚えてないが、絵のそこかしこに見憶えが。恐るべし>ひみつシリーズ。あちこちから人が集まってきて争うように見ているのも笑える。

 第一企画は「ジェンダーSF研究会の部屋」へ。別にハンサムどころとして呼ばれた(塩)さんにつられて行ったわけではない。単にジェンダーSFの話かと思っていたら、本当にジェンダーSF研究会(G研)が発足するらしい。
 相変わらずかっこいい小谷さんの説明によると、まずジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞とは、アメリカの地方コンベンションで、ジェンダー問題を追及したと考えられるSFに勝手にあげてしまう賞なのだそうだ。で、将来的にはそれの日本版をやれたらいいなあ、ということで、そういう趣旨の研究会らしい。なんか動機と順序の説明が間違っているような気もするが。アメリカではクッキーを売って賞品のケーキ代を出したりしたそうだ。とりあえず、日本ではTシャツを売っていたので買いました。大会では黒シャツ集団になれるかも。このTシャツ、生地がしっかりしていて着心地がよい。

 ティプトリー賞で面白かった話。某ディヴィッド・ブリンが賞を欲しがって書いたのが例の『グローリー・シーズン』。ところがこれが選考委員に酷評されて落ちてしまい、ジェンダー企画にブリンが殴りこみにきた(笑)。でも『グローリー・シーズン』が落ちるのはわかる気がするな。あれがジェンダーと言われてもねえ。あと、3B(ブリン・ベア・ベンフォード?)は男性中心主義っぽく捉えられていて非難されがちなのだとか。それも何かわかるような。

 あとは課題図書について語る会に。昔読んだ本も結構内容を忘れていた。『スロー・リバー』って、そういえば主人公レズの人だったな。面白かったのが『バーチャル・ガール』の話。エイミー・トムスンは元々ファンライターでやおいの人で、出版社からもっと一般受けする話を書け、と薦められて書いたのがこの作品。美少女ロボットとおたくが出てきますねえ〜。そして見事にみんなずぶずぶとはまっていった、と。その場でも読んでいる人が一番多かったのがこの本だった。裏の意図を知ると邪悪ではあるが、なんだかな。
 あと薦められていたのが岡本賢一『それゆけ薔薇姫さま!』。これは翌日しおしおと探し廻って買い求めた。
 こうして企画終了。ジェンダーSFに勝手に賞を上げるのは楽しそう。そのうちウェブページも立ち上げられるかもしれないそうなので楽しみ楽しみ。

 次の企画はアンサンブルとSF入門をうろちょろ。と思ったが頭痛がひどくなってきたので、大広間に避難。ディーラーズであかね書房の少年少女世界SF文学全集を売っていた。すると『怪奇植物トリフィドの侵略』があるではないか!!
 私が13歳の時に中学校の図書館で借りて読み、以後SFを読むきっかけとなったのがこの本。というのは、高一の時に図書館の奥を荒らしていて世界SF全集を見つけ、ん?ウインダム?なんか聞いたことあるな…こ、これはもしや!ということで振り返ってジュヴナイル棚を見ると、やはり『怪奇植物トリフィドの侵略』の作者の人だ!ということで、それから世界SF全集を荒し読みすることとになり、今に至ってしまったからである。
 高校卒業以来、この本にはお目にかかったことがなかったが…そうよ〜この挿絵よ〜。しかし改めて見ても、とてもよくできた絵だな。原文に忠実なトリフィドの絵がたっぷり。池田龍雄って誰だろう。
 あかね書房はコンベンションで売られているので、いずれお目にかかるだろうとは思っていたが、10年かかるとは。でも嬉しいよう〜。

 で、後はダラダラ。林さんに「すっかりフィギュアの人になったと思っていたら云々」といじめられる。否定できないところがまた何というか。昼間ウィンダムの"THE OUTWARD URGE"のペンギンブックス版を見せたときも「こんな細かいところで」といじめられたし。

 第三企画は「瀬名先生のSFに対するアンビバレントな思いを聞いて」に行く。ご本人がいないのに、何をいっても悲しい気もするが。
 話が前後してよくわからなかったが、とりあえず「瀬名さんはすごい」というのは一致。冬樹さんの「これはSFじゃないと5年間言わない」じゃなくて「センス・オブ・ワンダーと5年間言わない」というのが良かった。そっちの方が理にかなってるんじゃないだろうか。あとは倉阪さんの「4つのカテゴリー全てにそれぞれのセンス・オブ・ワンダーがある」というのに納得。私にはホラーとファンタジーのセンス・オブ・ワンダーはわからないが。余談だが、ミーコちゃんはかーなり可愛かった。くたっとし振りが素敵。

 終わった後は、うん十万するという江戸川乱歩自作のスクラップブック『貼雑年譜』復刻版を見に「ほんとひみつ」へ。その徹底した復刻ぶりもすごかったが(裏を見るために一部しか貼っていないやつは、全部手作業で同じように貼ってある)自分年表を作ったり、自作の広告や家の間取り(都内で300坪の家に住んでいたらしい)をいちいち張った乱歩にも驚いた。世に残すつもりはないと序文に書いてある(←残すつもりがないのに序文をつけるというのがまず凄い)のに、こんなところで大勢に笑われてるとは思わなかっただろう、と言われていた。おたく仕事でもえらい人がやれば役に立つのね。昼間の中村融さんといい、感じ入った。

 あまりの人だかりの中で見ていたせいか、とても気分が悪くなり、頻脈になってきたので、早々に大広間に避難。あとはその辺のおつまみをかじりながら、だらだら。しおしお@組長が近くで寝ていたような気もする。林さんはクラークの書評で許してもらえたのので、もう野尻さんの仮想敵ではないらしい。一人旅はいやだなあ。あと、小谷さんと少しお話できた。侍魂とか。
 小谷さん達が引き上げられて、しばらくしてから就寝。4時間弱は寝た。

5月4日(金)

 死んでるらしい鈴木さんの終了宣言を聞き、会場を出発。ルノワールに行くためぞろぞろぞろ。林さんがふらふらしていたが、本当に気分が悪かったらしい。大丈夫ですか?医者には平日に行くことを心からお勧めしますが。
 30人はあろうかという一団でルノワールに入り、またしばらく話など。ここで、不法入国されたお方がいたことを知る。

 さて、駅で解散して、6人(岡田さん、江川君、私、細井さん、しおしお、大澤君)で神田周辺。例によって誰かが食われてしまうので亀の歩み。書泉グランデに岡本賢一『それゆけ薔薇姫さま!』が1冊あったが、それ以外には見つからず。途中ロシア料理店で物凄くバターを使っていそうな料理を食べ、また彷徨う。
 結局今年は何も買わなかった。トリフィドと接続された女で物欲はある程度満たされていたからな。ニジンスキーの本を見たのと、ロシア地図を見てある都市の位置を確認できたので満足。

 そのうち東京付近在住の人達から電話があり、一緒に夕御飯を食べることに。先に江川君、大澤君が帰り、細井さんは友人に会いに行き、岡田さんとは一旦別れて、私としおしおは待合わせ時間まで休むために山手線に乗りに行く。ラブホテルで休もうかという話もあったのだが、ラブホの場所なんか知らんしな。

 夕方、渋谷の新しい紀伊国屋で待ち合わせ。あんまり変わってないM総統と某山口さんと合流。ここで『それゆけ薔薇姫さま!』を購入。2冊置いてあった。さらに少し待ち、田中邸からそのまま抜け出してきたとしか思えない格好の、今年就職した2人とさらに合流。総勢7人で飲み屋で焼肉後、一足早いバスに乗るしおしお@組長を盛大にお見送りし、都庁を外から見物→ゲーセンとうろちょろ。この頃から頭痛、眠気、腹痛が再発し意識朦朧。

 さて関東組と別れ、夜行バスに無事乗り込んだ行きと同じメンバーの3人。ところが、バスが動きだした途端物凄い嘔気が。途中で本当に吐くと覚悟したほどえずいた。私はもともと吐けない方なので助かったが、あんなことになるとはねえ。こうしてあまり眠れないまま、帰京したのだった。


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