5月1日(土)

 たくさん寝た。
 HPのフロントページを作ってみたが、タイトルの色の配置がうまくいかず、ずっとそれにかかりきり。色彩のセンスがないのだ。1色変えたら全体のバランスがくずれ、またやり直し。賽の河原みたいだ。

5月2日(日)

 朝から病院。仕事をすませて、1時頃から日本橋へ。日本橋は予想以上の人手。ろくに前に進めない。ノートパソコンを買うのが今日の目的。ノートは画面が見にくいし、キーボードが打ちづらいし、重いし、高いし……と敬遠していたが、働き場所でも使えるパソコンが欲しいのだ。
 画面は決して見にくくなかった。こんなにきれいに写るもんなのね。結局買ったのはコンパックのプレサリオ。DVDが見れるとかいうやつ。見ないと思うけど。他のと比べて、あからさまに安かった。HDもメモリもCPUの速さも3分の2の別の機種より値段が安い。
 HDが6.4GBと私には想像ができないほどでかい。でも、2年前に窓マシンを買ったときも1.2GBのHDなんて一生埋まんないと思ったが、全然そんなことなかったもんな。
 気になるのは重さ。CD-ROMとFDドライブが下に装備できるようになっていて、装備したら3kgちょっと、はずせば2kgちょっと。3kgはちょっと重いような気もする。

 GW特別企画として、マウスとかばんか、プリンタ5000円引きかどっちがいいかと言われる。プリンタも買うつもりなのだが、マウスとかばんにしておく。マウスが小型の銀色のやつで、とってもかわいい。お気に入りである。
 次にプリンタを見るが、がーん、プリンタってこんなに安いものなのね。私はカラープリンタというのはどんなに安くても7、8万はするものだと思っていましたわ。こちらは安そうなものをセレクト。
 今までで一番高価な買い物。銀行で現金をおろしてどきどきしながら運ぶ。

5月3日(月)

 大学に実験に行ったが、失敗ばかり。とても実験に向いているとは思えない。将来が不安だ。
 かねてからの念願であるアイロンかけ。かけるたびにいつも、こんなに簡単なんだから毎日かけようと思うのだが、どうも面倒でたくさん時間のあるときにしかできないのだ。なぜだ?

5月4日(火)

 朝起きたら、テレビ大阪で「赤ずきんチャチャ」をやっていたので見てしまう。再放送ははじまったばかりだと思っていたら、もうお助けブーメランだった。変身シーンが見たかったのに。でもしいねちゃんの「違う、断じて違う」が聞けた。
 とTV見ていたので病院に行くのが遅くなった。ひと通り仕事を終えてから循環器科を廻っている先輩から引継ぎ。循環器科では、今朝急変があり、2時間心肺蘇生をやっていたらしい……。やっぱり、ここはそういう科なのだ。私も前回廻ったときに何度か同じようなことを経験している。そういう科を明後日からまた廻るのだ……。
 病院から帰ってきたら3時だったが、すっかり厭世的になった私は、遊べるときに遊ぶことにして、梅田に出ることにした。これから2か月京都市内から出られない。

 心斎橋の東急ハンズでお買い物。超軽量折りたたみ傘(ほんとに軽い)とかドールハウスキットの「お花屋さん」とか。ミニチュアが大好きなのでドールハウスは前から好きだったのだが、材料を揃えるのが大変なのと、不器用なのが自分でもわかっているので、ドールハウスを作ってみようと思ったことはなかった。このキットは材料が入っているのが気に入ったのだが、はたして作っている暇などあるのか……ということは考えないことにする。
 それからナースシューズ。病院で履いているナースシューズは、ポリクリの時から履いていて、こないだ底が2つに割れて歩くとパクパクいうは、急ぐと引っかかってこけそうになるは、最早靴ではなくなっていたので、早急に新しいのを手に入れなければと焦っていたのだ。売っているとは思っていなかったが、2種類も置いてあるとは。なんか白衣とかフラスコとかも売ってたしな。東急ハンズ恐るべし。

 その後なんばのジュンクへ。この本屋はお気に入り。落ち着いた感じがよい。こないだできた梅田のジュンクは本の並びかたや揃えが悪いし、通路が狭いし駄目駄目な感じだったが、ここは同じジュンクとは思えない。
 本を買っても読む暇がないだろ、おい、という心の叫びを無視して本を購入。文庫本なら比較的邪魔にならないしね。
 ごまだんご(こないだ日本橋に行ったときに、ミスドで買おうと思ったら売り切れですといわれ、恨みに思っていたのだ)を551で買って帰る。

5月5日(水)

 昨日買った折り畳み傘に傘袋がついていなかったので、東急ハンズに電話。代表番号に出てきた交換のお姉さんに「傘売り場に廻して下さい」というと、「どのようなご用件ですか」「昨日買った折り畳み傘の傘袋がついていなかったので、調べてほしいんですけど」「さようでございますか。大変失礼いたしました」とあやまられてしまった。近頃に珍しく丁寧な対応をされたので感動した。ホテルみたいだ。

 ノートパソコンを置く場所を作るために部屋の片づけなどしていたらすぐに夕方になる。
 今日は当直。明日から循環器科。
 当直はわりと平和だった。12時過ぎから朝まで眠れた。

5月6日(木)

 循環器科第1日目。
 いきなり急性心筋梗塞にあたる。1日目ですでにして嫌になる。あまり容態が重くなさそうなのが救い。0時過ぎに何とか仕事を終わらせる。しかし準夜帯(16時半から24時まで)の看護婦がいやな人だったので気分もひとしお悪い。
 それにしてもこの循環器科の雰囲気は胃に穴が空きそうである。循環器科は、急変しそうな患者が多く、また入院が入れば夜中でもすぐに呼び出されるため、廻っている間は24時間当直みたいなもので、家にいても気の休まる暇がない。私だけではなくて一緒に廻っている先輩も同じらしい。ちなみにこの先輩、前回廻ったときは重症患者を引きまくっていた。何でもないと思った患者でも、この先生が担当だと突然重症化したりする。1日目にして心筋梗塞にあたったのは、この先輩のせいだろうか?

5月7日(金)

 今日は入院はなし。1日中PTCAやら経食道エコーやらでばたばたしていたが、21時過ぎには仕事が終わる。
 しかし、先輩は敗血症の患者に当たっていた。やっぱり引くようだ。

 たれぱんだデスクトップアクセサリのCDRをもらいに田中邸へ。どうやらSF研の例会に既に2回来た新入生の女の子がいるらしい。大期待。どきどき。今度例会に来たら携帯を鳴らしてもらうことにする。できたら見に行きたい。どううまくいっても22時以降にしか行けそうにないが。
 しばらくSFのお話(あまりにも久しぶりだ。この頃すばらしい海外SFの新刊が出てないねえ、とかエンディミオンを読むにはハイぺリオンと没落を読み直さないといけないから大変で読む気がしないねえ、とか)をしたりする。

5月8日(土)

 8時30分に病院へ。行ったとたん、患者が狭心症発作をおこす。そのおかげで休日にも関わらず、血管造影をすることになった。
 そのごたごたの最中、救急室に血圧70の人が運ばれてくるという噂が。私は入院1番である(循環器科には入院当番というものがあり、入院してきた患者には、3人いる研修医が順番で担当となる)。あああああ、と思っていたら、なんと拡張期血圧(120/80とかの下のほう。70ならごく普通である)のことだった。おいおい。

5月11日(火)

 とても暇だった。何事も起きなかったので、19時前に仕事終了。21時前に帰宅。
 何が起こったのだろう。不思議だ。

5月12日(水)

 関西医大の過労死した研修医の親が提訴したらしい。亡くなった研修医は私の同僚の同級生である。私は今まで先輩の話や自分の周りの人を見ていて、どうして研修医が過労死しないのか、とても不思議だった。きっと過労死している人はいるけど、隠蔽工作がとられるんだ(研修医は若い人が多いし、奴隷状態なのも数年だから死ぬ人は多くはないと思うが)と思っている。私は生来病弱なほうだから、もし循環器科の生活が1年続いたら、死ぬ危険もかなりあると思う。まあ、これで研修医の生活が改善されるとは思えないけど、勝訴できるといいなと思う。

 あぼさんのHPで日記を読む。ミステリとSFとホラーとファンタジーの分類にちょっと感激。薄々わかっていたことで、目新しくはないんだけど、はっきり書かれるとすっきりする。
 私が好きなのはSFとミステリで、嫌いなのはホラーとファンタジー。ファンタジーはいろいろ手を出してみたけど、どれ1つとして好きになれない。全く面白く感じないし、文章が頭を素通りしてしまう。ホラーはあんまり読んでないけど、読んだらいつも「だから、どうしたの?」と言いたい気分になる。
 論理さえついていれば私は満足なのね、きっと。エラリー・クイーンの『エジプト十字架の謎』のパイプを出しとく必要性のくだりとか、大好きだもの。

5月13日(木)

 今日も仕事が早く終わった。なんか気持ち悪い。循環器科は去年も夏は暇だったみたいだけど、冬を経験している私としては、暇というのが信じられない。こないだ廻ったときには、午前中にすべての患者を廻り、指示を出し、カルテを書いたとしても午後には重症の入院が入って、帰るのは0時過ぎるという生活だったから。嬉しいけど、口に出したら忙しくなるような気がして、先輩と顔を見合わせながら、暇であることには触れないようにしている。

 HPを廻っていたら、京フェスはセミナーより恐いらしい。そうだろうか。
 私のイメージでは、セミナーは京フェスよりえらいところ、という感じである。はじめてセミナーに行ったとき、廊下でタオルを持った伊藤典夫さんとすれ違い、おおお伊藤典夫だっ(有名人なので呼び捨て)すごいっ、と感動した覚えがある。海外SFを主に読んでいて、日本SFにはあまり興味がない私にとって、伊藤典夫は日本人最高級の有名人である。その有名人が廊下を歩いているイベント、SFセミナーはえらい!

5月14日(金)

 お昼に入院がある。精査目的の入院で、全然循環器科じゃない。忙しくてこの頃眠れないんだと。
 と、その後2人入院があり、入院当番はまた私の番。週末を控えてやだなあ、と思っていたら、19時半になって、突然他科に入院中の患者さんが急変し、血管造影、手術後、集中治療室に来ることになった。この院内発症というのがくせもので、入院しているのだから、基礎疾患があって体が弱っているところに、何か起きてさらにぼろぼろになって、集中治療を受けに循環器科にくる、というのが相場である。だから超重症が多いのだが、今回はまあ、そんなに重症ではなかった。ただ、手術後循環器病棟に上がってきたのが23時。ということで、帰宅は1時半。自分がどこにいるかわからなくなるくらい眠かった。


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