1月1日(水)
寝てたので紅白はチラ見ぐらいだが、75歳ばっかりだったような。さすが団塊。
東急ジルベスターはまたアイーダか、という感じだったが(3回めらしい。ボレロも多いよね)、いつぞやのイタリア人と違って(あのズレっぷりは忘れられないよな)ピッタリで良かった。アイーダトランペット、人がたくさん要るよなあ、あ、一人OBみたいな人いる、と思ったら、レジェンドのトランペット吹きの人だったらしい。
ヘビで思い出したけど、ジェーニャが国内戦のキスクラでヘビのぬいぐるみグルグル巻いてたのって、24年前なのか。。
読書メーターによると、昨年読んだ本は112冊。一昨年は60冊だったから激増したが、この理由は明らかで、1日100ページ読むのを目標にしたんだよね。自力で数えるなんて面倒過ぎてできないが、読書メーターが計算してくれるし、何冊読む、とかより実現しやすい。ちなみに、読んだページ数は37231ページで、1日平均102ページ。
ヴィスマの今年のジャージ、去年からスポンサーロゴが一部変わっただけで、間違い探し言われてる。
1月2日(木)
市販のおせちは味が濃すぎて気分が悪い、といかなごは2日目にしてギブアップ。
ふと思い立って、昔のベープマットの本体画像をいかなごに見せてみたが、もちろん何か分からなかった。何ならソバージュも「漫画で見た」と言われた。
成『北朝鮮はるかなり』を読み終わった。著者の祖母、母、著者三代の一代記で、日本統治時代から朝鮮戦争、その後の金王朝時代が描かれていて、凄い本だった。朝鮮戦争の体験記ってあんまり読んだことない気がする。珍しく学問をさせてもらった祖母は、嫁いだ相手が酒乱DV夫で、子供3人を連れて逃亡。珍しく一番下の女の子だけを学校にやる。貧しい中で育った母は、反対されながら地主の金持ちに嫁ぐが(とはいっても、家の写真を見ると小さい)2人とも共産党に傾倒し(父は土地をすべて小作人に譲り)政権(韓国)から弾圧される。父は投獄され、同じく共産党に傾倒した従兄弟達には死刑になった人もおり、母は子供達を祖母に預けて北朝鮮へ入国。その後、朝鮮戦争が起こり、北朝鮮軍がソウルに侵攻してきて、父は解放、著者と妹は侵攻してきた母と合流して北朝鮮へ。
父は、母やご飯に文句しか言わないタイプの男。母は党の機関紙で働くが、韓国出身かつ地主階級出身とのことで、後に職を奪われる。母方の従兄弟には、韓国で拷問されて死刑寸前で助けられたのに、結局北朝鮮の山中で40年間豚飼いをさせられた人もいたとか。母が新聞の主筆として寝る暇もなく働いていた時や、著者が大学で農作業を頑張っていた時期の描写を見ると、カルト宗教感がバリバリ。
大学を卒業した著者は結婚するが、当時の北朝鮮ではみんなそれぞれの仕事(&時間外に会議があって、自己批判や他人の批判をしないといけない)で忙しく、ほとんど一緒に過ごすこともないまま、子供2人を残して夫は死亡。著者によると、(個人崇拝が強化されるまでの)60年代までは暮らしは悪くなかった、あらゆる本が細かく検閲されていた、知性と教養、文化がないのが革命的で、粗野で下品なのが革命的とされた、恐ろしげに脅しあげないと命令は実行されないため、何かを命令する時は脅すのが北朝鮮の風習なんだとか。
一方、著者の妹は割とお金持ちと結婚し、子供を産んだ後、演劇大学に入学。そこから映画に出るようになり、金正日に見初められる。この妹さん、著者によれば絶世の美人とのことだが、国によって美人の基準にはだいぶ違いがあるよね。妹が産んだ金正日との子が金正男だが、当時は金日成の後妻が権力を握っていたので、金正日の別邸からほぼ一歩も出ず、友達もおらず、こっそり著者の母に育てられたらしい。皇后から隠されて育つ側室腹の皇子そのもの。
著者は金正男の家庭教師として別邸入りし、著者の子供達も遊び相手として別邸で暮らす。大きくなった後はジュネーブの学校に行くが、そこで著者の長男は失踪(のちに韓国にいることが明らかになり、14年後に暗殺される。わりとドラ息子)、金正男も小さい頃は金正日に溺愛されていたが、父親の次の恋人(金正恩の母)に子供ができると飼い殺しに。
金正日は王子として育ち、突然癇癪を起こすため、周りは常にこわごわと接していた、副食費にいたるまで金正日のサインが必要で、衣食住は保証されるものの、外出は許されず、完全に籠の鳥の生活で、逆鱗に触れると子供でも炭鉱送りにされると脅された、って昔の日本でも権力のある父親ってこんな感じだったよね。著者の母が金正日の別宅の図書を管理していて、国外からも取り寄せていたため、それを原本にして子供たちに児童書を配ったとか、金正日は自国のインフラのどうしようもない貧しさを知っていて諦めていたとか、孫の金正男を何とか学校に通わせようと、著者の母がモスクワで学校に通わせたら、トイレが汚過ぎて1日で行かなくなったとか、北朝鮮では自叙伝を書くのは禁止されているとか、色々興味深かった。この本、書かれたのは1999年だが、金正男のディズニーランド事件が2001年で、毒殺されたのが2017年。
1月3日(金)
もぐ、暴言は寸止めすることにしているらしく、いかなごは「ババ」「抜きが上手そうだね、いかなご」とか「大根」「を踏み潰せそうな足だね」とか日々言われているらしい。私も「藪医者」「って世の中にたくさんいるよね」と言われたことがあるが、クソババァって言われるより、藪医者の方が腹立つな。
ちなみに昨夜は、寝なさいと何度も言ってるのにスマホいじっているので、だんだん私の声が険悪になってるのを察知したもぐ「機嫌悪そうだから、機嫌が良くなる言葉をかけておこう。『お肌がツルツルだね』」と決め顔をしてから、二階に上がっていった。
1月4日(土)
いかなごがAI画像を作り始めたので、私もやってみたが「シーズーが強盗する画像を出して」と頼んでも、柴犬が出てくる。といかなごに言ったら、何度もAIに指示し直して「シーズーがコンビニ強盗する画像」を出してくれた。AI、銃口を銃を持ってる人に向けたがるのはなぜ。
松本や中居が非難されてるのって、時代が変わったというのもあるけど、基本的に光源氏と同じ理由、おっさんになったからではないか、とよく思う。若者の時に今と同じことをやったとしても、その時はそれほど嫌がられなかった、というのもあるんだろうなあ、と。
1月5日(日)
楊『モンゴル帝国』を読み終わった。遊牧民の世界では、女性の地位は高かったんだよ、独自の文化があって野蛮じゃなかったよ、と著者が言いながらモンゴルの歴史を語る本。遊牧民だけが特に野蛮とは全く思わないけど、この話を読んで「女性の地位が高かった」はさすがに無理あり過ぎ。「本人の意向をいっさい問わずに新しい権力者と再婚させられるのは、遊牧民世界の女性たちが経済的、政治的力を擁していたから」という文が、そもそも意味が分からない。
一般的な生産活動は女の仕事で、家は女のもので、嫁いだ後も実家は女を気にかける、男はすべてマザコン、てのが女性の地位が高いことになるらしいが、嫁ぐために移動している女の放尿の痕を見て、勢いが強いから良い子を産むだろうと追いかけて略奪とか、悪夢を見たから妻を部下に下げ渡すとか、敵を殺してすべてを奪い、泣く妻と娘の柔らかい腹の上に乗り、乳首を吸うのが男の人生の最大の楽しみ(by チンギス・ハーン)とか…モンゴルの女自身、「女は身分が低い」って詩の中で言ってますけど。
まあ、それはともかく、元は兄弟での暗殺し合いばかりとか、モンゴルの美人皇妃、オール顔が丸いのは面白かった。
1月6日(月)
往診21人とか訳分かんない。
この1812年でも見よう。
1月7日(火)
インフルヤバすぎ。職場の受付前が満員電車みたいだし、往診行く人行く人発熱して隔離されてるし、昨日横に並んでカルテカチャカチャして、一緒に処置する約束してた人が今日熱出して休んでる。
世の中、親切な人がいるもんやねえ。
1月8日(水)
いかなごが「根拠地」ってどういう意味?と言い出した。拠点とか、陣地なら使うけどって、もしかして「根拠地」は死語なのか??
おばさんになったおかげか、日頃やっている仕事のせいか、息をするように赤の他人にいきなりその服装を褒めることができるようになった。
1月9日(木)
普段の2倍ぐらい来て、外来最高人数を更新した。患者さんに「先生、今日混んでるねえ。身体に気をつけてね」と言われた。
丸山『女性ホームレスとして生きる』を読み終わった。聞き取り調査の例は、普段仕事で見聞きしているのと同じで、あるあるだなあ、と思ったが、ホームレスの定義には野外生活者だけでなく、施設の居住者も含まれる、女性ホームレスは少数だが、夫婦あるいはその場で得たパートナーと生活している人が多い、廃品回収などで働くことなく、家事労働だけしている人もいる、売春をする恐れのある女性を売春させないようにする目的の施設があった、など知らないことも。他人のケアをすることが多いため、自分の自立ができにくい、他者の要求に従ったり、支援者との関係を考慮することが多い、というのが女性の特徴だそうで、それはそうだと思うが、自分の意思で合理的な選択を行わない、のは男女同じな気がする。評価の高そうな本だが、今いち評価高いポイントがピンと来なかった。
1月10日(金)
職場に着いた途端吹雪になって、仕事中にヘリの音がした。たぶん金閣寺撮りに行ったんやろ言われてた。