4月21日(日)

 土日ずっと(主に外部屋で)布切ってたら(←一気にやらないと間違える)めちゃ目が痛い。目から衰える、って本当だねえ。

4月22日(月)

 オーウェル『パリ・ロンドン放浪記』を読み終わった。オーウェルが最初はパリのスラムで貧困暮らし→お金盗られて、友人のロシア人と職探し(これがくそ面白い)→パリのホテルで皿洗い→イギリスに帰って浮浪者暮らしをしたレポ。周りにいた面白い人達の逸話(コミュミストだけど、飲むと排外主義になる石工とか、新次郎風の演説を毎回する男とか)、土曜日の2時間の居酒屋飲み会だけを楽しみに働く人々、いかに飲食店が不潔か(皿や食材を地面に置いたり、高級店で供される食事も、見かけは綺麗でも裏では…)、一箇所に浮浪者が留まることを禁止する法律のために、退屈な徒歩移動を毎日繰り返し、不潔で安眠できない一時収容所を渡り歩く生活を強いられるイギリスの浮浪者達、慈善を受けるものは、慈善を行うものを憎み、職のあるものを妬む…。中でも反ユダヤ人、反アルメニア人感情が普通にありそうなのと、飲食業でのサービスなどは、不必要な仕事を作って長時間労働する奴隷を生み出している、という考え方が興味深かった。

4月23日(火)

 『Ararat』(2002年、カナダ、邦題『アララトの聖母』)を見た。アルメニア人虐殺の映画を作る人々と、アルメニア系カナダ人親子の話。アルメニア人の監督「悲しいのは、アルメニア人がこれほど憎まれているということ」、アルメニア系青年がトルコ人役のトルコ系役者に、ヒトラーがユダヤ人虐殺について「アルメニア人虐殺を誰が覚えているか?」と言ったことを話すが、取り合ってもらえない、など、アルメニア人虐殺がテーマだが、ただ人が殺される映画ではないところが非常に良かった。

 ただ、アルメニア系青年と退職間近の税関職員のくだりが意味が分からない、というか、あの税関職員トラップ大佐なの?格好良かったのに、小官吏にしか見えない…とショックを受けながら調べていたら、馬場広信氏の解説を読んで、意味が通った。税関職員は今のトルコ政府にアルメニア人虐殺の事実を認めるように迫るアルメニア系で、ドラッグを持ち込んだと青年が認めたから、青年は解放された、ってことなのね。分かるか!

4月24日(水)

 もぐが信楽に遠足に行くんだけど、狸買ってきそうだから、玄関に狸いるから買ってこないように、と念押しした、と職場の信楽出身の人に話したら「河童やカエルを買ってくるんじゃないですか」。今は河童とカエルが多いらしい。

 家に帰ったら、食卓の上にカエルの置物いたわ…。

4月25日(木)

 ここ一週間ぐらいずっとお腹痛い(卵巣嚢腫定期)。

4月26日(金)

 セン『貧困と飢饉』を読み終わった。飢饉はFAD(食糧総供給量の減少)だけが原因ではなく、局地の食糧生産が増えていても、権原(私的理解だと、食糧を手に入れるためのお金や伝手)がない人が増えると起こり得る、という話。ベンガル飢饉でもエチオピア飢饉でも食糧生産量は減っていないばかりか、エチオピア飢饉では食糧価格の高騰さえなかった、家畜価格の急激な下落が起こると、遊牧民の飢饉は起きやすい、バングラデシュ飢饉では洪水で日雇い雇用が失われたことが飢饉の原因。あと、貧困を規定するのは難しい、貧困層の内部での分配の偏りの問題もある、経済発展と平均寿命の延びは関係ない(インフラや医療への公的介入がないと平均寿命は延びない)、報道の自由がないと、政府が助けようとしないので飢饉は起こりやすい、など。理論的な話が多いので、センの講演会の収録や、問題点の訳者解説も良かった。

4月27日(土)

 久しぶりに滋賀の家に行ったら、庭がコバンソウとタンポポ栽培地みたいになってた。あと、ドクダミも復活。でも、一日で庭の八割方雑草抜けたので、一旦綺麗にするとだいぶ違うな。久しぶりに庭を見たもぐも「あんまり荒れてないね」と驚いていた。

 木乃はどうもコバンソウが気になるらしく、何とかして穂を食べようとしたり、庭をチェックした挙句、疲れて草むらの中で丸くなって熟睡してたり(警戒心なさ過ぎでないかい)、しばらく家の中で寝た後、復活して庭に出てきたり、超可愛かった。自由意志で動く犬ほど可愛いものはない。

 S君は玄関側の松の木を切っていたが、切った松の処理をもぐが全部してくれて楽だったらしい。

4月28日(日)

 補選、3か所ともゼロ打ちだったのね。

 もぐが遠足以来、凄い咳風邪をひいていて、今日はついに寝込んだ。リンコデ飲ませてるけど、なかなか咳が止まらない。

4月29日(月)

 ネトフリのシティハンター見た。凄いな、鈴木亮平って俳優さん。

4月30日(火)

 なぜまだ咳が治りきっていないのに、トイレで歌うのか>もぐ。

 バーナム、フェラン『いじわるな遺伝子』を読み終わった。進化的に考えたアメリカ人向けtipsまとめ(原著初版2000年なので古め)。ビル・クリントンの顔はシンメトリー、苦しいことでも最後がマシになれば時間が長くてもよい、らしい。



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