2月11日(日)
今年はダイソーの鳥獣戯画型抜きを使って、型抜きクッキーを作成。ウサギはS君に、カエルはもぐに、出来の悪いのはいかなごに(チョコ要素なし)。もぐも学校で友チョコあげるらしい。最近は男子校でもやるのか。
たこつぼ心筋症の説明用takoシェーマが可愛すぎて、moyamoyaのシェーマもあるかと探してみたら「moyamoyaとは『puff-puff』」の日本語である」と説明されてた。ぱふぱふ。
森『吉原花魁日記』を読み終わった。売春することになるとは思わず、19歳で吉原に売られた著者の日記。なんと1924年の話。最初は愛想を振りまけず悩むが、だんだん慣れてなかなかの売れっ子に。女郎屋の搾取構造に気づいて逃亡して廃娼したらしい。馬鹿野郎と言われたことを根に持ちまくる客の話が面白い(今もいそうな感じ)。
2月12日(月)
竹田くん、京都にもいたことあるのね。身近過ぎる。
竹田くんみたいな医者、誰の周りにもいるでしょ、というポストを読んだが、確かに少し考えただけでも2人ほど。ただ程度問題だから、あそこまでのことには普通はならないよね。
『ベルリン終戦日記』を読み終わった。ソ連軍が攻めてきた時にベルリンにいた34歳匿名女性の日記。ヒトラーが疎開させるのを拒否したため、当時ベルリンには女子供を中心に200万人住んでいたらしい。空襲が止んで、ソ連兵が侵攻してくると、そこら中で強姦が発生するが、著者は「キリがないし、輪姦されそうだし、地位の高い将校を相手にして保護してもらおう」という発想に至り、最初は中尉、それから佐官を確保。そうすると毎晩、左官と部下達が食糧と酒を持参して、家の中で宴会をするようになる。
ソ連兵は屋内で勝手に排泄するし、軍内の階級差が少なく、教養はなく、上の階が苦手で(高層階にはあまり行かないらしい)、子供大好き、アジア人も多い。あと、アルコールが入らなければ、強姦はしない。10日ぐらいでソ連兵は別の場所に移動してゆき、後には瓦礫と蠅と食糧難が残される。
とはいえ、そこは秩序と命令を求めるドイツ人、数日で水道も復旧するが、女達は知り合いに再会すると、第一声は「何回やられた?」。輪姦されて精神的に病んだ大学生もいれば、自分はイケてると強姦相手に言われたとエロ話をはじめる50歳女性もいて、女性の仲間意識は強くなる。そこへ戦争に行っていた著者の彼氏が帰って来るが、酒とタバコばかり要求する彼氏とは話が合わない。
侵攻されて負けるとどうなるかが良く分かる、筆力あり過ぎの凄い本。『流れる星は生きている』を思い出した。他国では出版されたが、ドイツでは歓迎されずに葬られた、というのもよく分かる。超お勧め。
面白過ぎる本を読むと、次の本読みたくなくなる。中身が混じる気がするのよねえ、この齢になると…。
2月13日(火)
SF研のOP会みたいなのに行ったら、「今はファンタジー研究会なんで、ファンタジーしか読みません」って言われた夢見た。
2月14日(水)
年度末有給頑張って消化期間なので、1日休んで、S君と滋賀の家に行ってきた。雨樋か何か壊れたらしく、それを見に行ったのだが、私の目的はいちじくの剪定。切りまくってきたので、これで今年実がなるのかどうか(不安)。
インディ・ジョーンズの4作目をアマプラで見た。なるほど。で、ついでに1作めもチラ見したら、4作目のヒロインが仰天するほど若くて可愛くてびっくりした。
いかなご「学校の友達はみんな夜髪の毛乾かしてるんだって!」
私「ママが必ず乾かしてから寝るようになった(乾かさないと寒いんだよね…)のはここ数年だから、君には30年早いな」
ロストウォロフスキ『征服者ピサロの娘 ドーニャ・フランシスカ・ピサロの生涯1534-1598』を読み終わった。最も裕福なメスティソ、ピサロの娘の話。母はインカ王の娘だけど、母の母は地方豪族の娘なので、それほど地位は高くないよう。幼い頃に母と引き離されてスペイン風の教育を受け、スペイン王がピサロとインカ王の娘との子を南アメリカに残すことを嫌ったため、スペインに移住させられる。母はピサロと別れた後もスペイン人と結婚させられるし、娘も最初の結婚相手はピサロの兄だし、なんか大変そうだが、スペイン人に征服されていなくても、インカの王族女性なら似たような感じなんだろうな。17歳でスペインに渡る前に作成した遺言状が、17歳が思いつくとは思えない葬式の細かい指示とか、最も貧しい男女数十組を結婚させるための遺贈とか、やたら詳細なのが面白かった。
2月15日(木)
昨日滋賀の庭で摘んできて、いけていた水仙、今日になって芳香が凄いので、食卓から玄関に移した。
一昨日の夜パソコンがおかしくなった。昨日もおかしかったのでS君に見せた。今日新しいパソコンが届いた。
壊れたパソコンからS君がサルベージしてくれたHDの中身を新しいパソコンに移しているが、さすが壊れただけあって、全然読み込んでくれないから進まない。
私「なんで隠しファイルなんかにするのよ。データ移せないでしょ。表示しとけよ!」
S君「愚民化政策のためだよ」
私「おかげで愚民が困ってるやないか!」
メールと日記のパスワードを取り戻したところで力尽きた。
2月16日(金)
大体設定終わった。新しいパソコンは、前の真ん中に赤いポッチがある子と比べて小さめで可愛い。
中学に入ってから、もぐはよく外に遊びに行くし、昼は学食で食べるので(弁当持たせても、忘れたり食べたり食べなかったり…)お金が要るが、ヤツは無駄遣いするので、毎回千円札しか渡さない(ので、千円札を貯める癖がついた)。いかなごは無駄遣いしないので、万札渡しておく(楽)。
2月17日(土)
こないだ家の木に実ったからあげる、とレモンを貰ったので、レモンメレンゲタルトを作ってみた。タルト生地って作るの難しいイメージだったけど、そうでもなかった。堅いのが好きなので薄力粉と強力粉混ぜて作ったけど、薄力粉だけでも良かったかも。
余『文城』を読み終わった。清末の匪賊跋扈時代の泥棒の浮舟の話。素晴らしい。
『マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白』(2016年、韓国・フランス)を見た。37歳で脱北したら、中国の農家に嫁として売られたが、売られた先の家族と気が合って、脱北ブローカーをはじめた超強そうなおばさんマダム・べー。北朝鮮に息子2人がいることを理解して、子供を作らずにいてくれた今の夫と正式に結婚するため(?)、タイに脱出して韓国に亡命して(この過程はこないだの『ビヨンド・ユートピア』と同じ感じ)、息子2人としばらく暮らして、旅券取って中国に帰ろう、と思ってたのに、元夫も脱北してきたので、なぜか一家4人で韓国で暮らす羽目に。おばさんは最終的にどっちの夫の元に行くのか。生活苦や圧政で家族は簡単に壊されるのよね。
2月18日(日)
木乃と散歩行ったら、京都マラソンの人々が、小走りか徒歩で密集して延々と連なっていて、大変そうだった。
で、夕方S君が、外が犬くさい、と言いだした。
@S君が犬くさいと感じているのは、埃くささか何か人がたくさん移動すると生じるもの。
A実は京都マラソンに犬部門もあった。
さあ、どっちだ。
いかなごが「外がカリッと、中がトロッとしたたこ焼きが食べたい」と言い出したので、夜はたこ焼きにした。うちの電気たこ焼き器、出力調整ができないので、たくさん焼くのは時間がかかる。てことで(弁当作る暇がないので)明日の弁当もたこ焼きじゃ。
2月19日(月)
木乃がしばらく前からくしゃみをするようになり、しばらく様子を見ていたが、良くならないので、今日病院に連れて行った。レントゲン取ってもらって、占拠病変はないと言われ、点鼻で様子見ることになった。その場で詳しく説明する獣医さん凄いわ。短頭種の犬は、前頭洞ほぼないらしい。レントゲンで見ると、頭の形はだいぶ人類と違う。
雨が降っていたので、S君に送迎してもらったのだが、帰りに買い物に寄ろうとして
私「買い物行ってる間、あなたどうする?」
S君「犬を車の中に出しとくなら、僕も外に出ないと…」
私「なんで?一緒に待ってたらいいじゃない」
S君「君はゴキブリがそこにいても、一緒に待ってられるのかね?」
……。
2月20日(火)
朝、霧が凄かった。川端から西は真っ白。
医局人事の話を聞いた。いつかは来るのは分かってたけど、これで数年後の我が身はどうなるか。。
イ『7つの名前を持つ少女』を読み終わった。北朝鮮の中国との国境近くで生まれた著者が、うっかり脱北してしまった話。たまたま出身階層が高い家に生まれ(それでも親戚には収容所送りになった人がいる)中国との密貿易をしている母の下で、飢饉の中でも何不自由なく育った(それでも一番の贅沢品は新しい靴)おしゃれに夢中な美人ティーンエイジャーの著者は、ちょっと中国に行って自由を味わって来る、と家の前の川を越えたところ、戻れなくなる。数々の危険をすり抜けながら(従順で家族のいない嫁を探す朝鮮系中国人女性から逃れたり)偽の身分で中国で長期間暮らした後、韓国に亡命し、最終的に母と弟も脱北させる(ラオスで賄賂のための大金を援助してくれたオーストラリア人旅行者が凄い)。危険を逃れる賢さ、取引の上手さ、美人であること、漢字の読み書きができたことなど、とにかく著者の有能さが凄い。北朝鮮の学校教育は、無料とは言っても、必需品を学校に持参しないといけないので、貧乏だと実質通えないよう。