2月1日(木)
ふと思ったのだが、私「努力が報われるかどうか」なんて考えたことないわ。たぶん、努力はしなければならないから(あるいはしたいから)するもので、報われるかどうかを決めるのは運、と思ってるぽい。人生最初の受験を「一次試験二次試験に受かった挙句、最後のくじ引きで落ちた」体験が影響しているのかも。
2月2日(金)
誕生日なので、S君といかなごが皮から手作り餃子(今年は柚子と大葉入り)を作ってくれた。五十肩のS君に代わり、包んだのはすべていかなごらしい。
誕生日だから百回歌う、ともぐが「ハッピバースデーママ♪」と言い続けながら私の回りを踊り出した。ひとしきり踊ったもぐ「よし、次は耳元で囁くバージョンだな」
耳元バージョンは最後に低い声で「おめでとう」がついた。
2月3日(土)
子供らいないので、昼に以前S君が買っておいてくれたエビ増量カップヌードルとしそ納豆ご飯を食べた。謎肉嫌いだけど、あれが入ってないとコクなくなるのね。
プラフ『ハンナの戦争』を読み終わった。主人公一家が暮らしていたポーランドの小村は、ソ連に支配されていたが、ドイツに侵攻される。横暴なシオニストの父は、素晴らしい文化を持ったドイツ人がユダヤ人に酷いことをするはずがない、と逃げることを拒み、ドイツに協力した村内のウクライナ民族主義者に殺される。父に盲従する母は「復讐復讐復讐」と書いた手紙を遺して父の後を追う。主人公はパルチザンに参加するが、撃たれたところをドイツ軍に救われ、ポーランド人の証明書をもらって、労働者として生き残り、戦後パレスチナに移住する。インテリの父親に教育され、ドイツ語を含め複数の言語を喋れたのが有利に働いたよう。途中で出てくる、ドイツ兵と恋仲になって17歳で妊娠した女の子が、兄が用意した殺人犯と結婚して丸く収まってる風なのが、今も昔も変わらない感じ。
知り合いが貸してくれたので『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を見た。インディ・ジョーンズってこんな荒唐無稽なアクションばっかりだったけ、と思ったけど、よく考えればそうだったよな。慣れたのか後半にかけて面白くなっていった。後で考えたら、どうも4作目を見てないっぽい。あと、前半のハリソン・フォードをCGで若くしたやつ凄い。
Xで話題の国試問題を見た。いやいや、額を3-0絹糸であんなハムにしたらダメだろ。間隔も狭過ぎ。現実問題、救急だから仕方がない、のは分かるが、何も国試の問題にせんでも。
2月4日(日)
もぐの初舞台をやっと見ることができた。他の出演者は高1と中3で、一人だけ声変りしてなくて小さいので、子供が混じってる感半端なかったが、上手だったぞ。
その後、もぐは(正当な理由があるとはいえ)女子中学生と連絡先を交換したらしい。やるな。
トイレ素手掃除V.S.放射線デマは、結局結構な差がついた模様。
トールズ『モスクワの伯爵』を読み終わった。ボルシェビキにモスクワの高級ホテルに軟禁された伯爵の紳士な半生を描いた小説。伏線はしっかり回収して、願望充足的で、美味しそうで、時の進み方が実感に沿っていて、いちいち面白い。ロシア人は自分のものを破壊する性質らしい。伯爵が働くようになった理由と、最後はすぐにバレると思うけど、それに対する対策が描かれないのが気になる。あと、とにかく痛快で面白い小説だけど、そう思えるのは西側の見方から見た場合だよね。
2月5日(月)
未明にいかなごの前髪を切ったら、今日、学校で何人もの人から声をかけられたらしい。S君「いかなごのクラスはそんなに話題がないのか?」
夜、うたた寝していたのを頑張って起きて、風呂入って髪の毛洗ってドライヤーもかけたので、「褒めろ」と要求したら、S君「えらい。すごい」。よろしい。
2月6日(火)
はるか美味い。他のみかんと違って、はるかは最初が酸っぱくても、後味が良いんだよねえ。
2月7日(水)
立てこもり熊と居座り熊はどう違うのか。
2月8日(木)
招待制がなくなったら、大移動が起きてる感>Bluesky。
右耳が痛い。ズキズキする。そのせいか、頸も肩も痛い。
いかなごが肩揉むのが上手過ぎて。いつでも揉み屋に売り飛ばせそう。私は何を育ててしまったのか。
リケット『解放の囚人―中国革命にまきこまれたアメリカ人夫婦』を読み終わった。朝鮮戦争の時に、中国に留学していたアメリカ人夫婦がスパイ容疑で逮捕され、帰国するまでを綴った手記。
夫の方は、定期的に政府関係者に中国の情勢を報告していて、どっからどうみても普通にスパイなのに、「たとえ中国の法を破ったとしても、自分のしたことは自分の国ならびに中国人の利益のため」だから、悪いことはしていない、という謎思想を持っていて、当初は拷問されるのではないかと怯えながらも、自白を拒否。
しかし、留置場に入れられて、同房の仲間と自己批判をし合うことで、「他の人が自分の国で、自分のやったのと同じことをやったら憤激する」ことに気付き、「父が鉄道労働者で貧しかったので、自分は教授になりたくて、スパイ活動にも熱心だった」ことを認めるに至る。
当時のアメリカ人としては普通の考えなのだろうが、ザ・帝国主義な発想だらけで、同じく逮捕されて、自己批判や勉強会をしていた妻の方も「手足が長い私が、かけっこで中国娘に負けるなんて」「白人になりたがっていない人がいるなんて、考えもしなかった」「(人種差別をなくす方法は)雑婚して黒人はみんな白くなればいい」「釈放後はアメリカで英雄として迎えられ、きっと公演活動をして、大学の職を得るんだ」という感じ。
留置場の中で行われる囚人達(殺人犯から、国民党支持者まで色々)の自己批判大会は、50年代前半なせいもあるのか、形式的な感じではなく、「悪いのはお前ではなくお前の思想」と言われたり、著者が集団カウンセリングと同一視しているのも分かる感じ。兵士や看守の規律の高さ、親切さも凄い。
その結果、夫婦は釈放後に「私は共産主義者になるほど立派な人間ではない」と発言し、米マスコミに洗脳されたと騒がれるわけだが、百家争鳴を素晴らしいと言っていた著者は、「自己批判を繰り返して、個人ではなく、みんなのために生きるという規範が身に着いた」理想社会にはならなかったその後の中国をどう受け止めたのだろうか。
あと、朝鮮戦争時の中国では、朝鮮戦争に参加したアメリカ軍が、蒋介石を連れて満州を占領するかも、と思っていたとのことで、確かにそれはアメリカに対して敵対的にもなるのも分かるかも。
ちなみに夫の方は、帰国後、教授になって中国の古典を翻訳して、中国系の養子をとって、98才で亡くなったらしい。面白いのでお勧め。
2月9日(金)
12人噛んでトイプー殺した犬、狂犬病予防接種受けてなかったって、飼い主長期収監してもいいんじゃないか。
いいなあ、二階、3500万の書籍代なんて。と思ったが、本で購入するなら、まず床強化して本棚揃えないといけないよね。全部電子書籍で3500万使えるかな。
唐突にチョコプリンが食べたくなった、と買い物に行くS君に言ったら、チョコプリンは探したけどなかった、と、カップに入ったチョコケーキなるものを渡された。8割ぐらいチョコプリンだった(満足)。そしてチョコプリンは食べた後胸焼けするのを思い出した。
2月10日(土)
午前中に廊下の掃除と木乃の風呂と粉類のふるい終了。
寝室の乾燥機の上にS君が雛壇作ってくれたので、久しぶりに七段出した。一番下の段でもベッドぐらいの高さなので、お雛様とお内裏様は天井近くではるか遠く。偉い感が出ている。
お雛様出すために一階と二階を何度も往復し、クッキー生地も作ったので、今日はよく活動した。
黄『北朝鮮人喰い収容所』を読み終わった。いくらなんでも題名が酷い。収容所で人を食べてるわけでもないのに。著者が留置場や収容所に入っていた時に、周囲から聞いたという話をまとめたものだが、著者が収容所に入れられた経緯も、周りの人々から話を聞きまくる動機も、何だかよく分からないので、どうも違和感が。飢饉が続いたので人肉食が起こるのは当たり前だと思うが、殺して食べた話をさまざま聞き出して、その場面をわざわざ挿絵に描いて載せる、というのもね。金属を売るために、電線泥棒が頻発して、98年までは死刑だったらしい。政治犯収容所の酷い有様は、他で読んだ話とも一致していて、ナチの強制収容所と変わらない酷さの施設が、長期間維持されていることには恐怖しかない。