6月21日(水)

 いかなごがcosmic可愛いをcosmetic可愛いだと誤解していた、という話をしてくれたが、それいいな。木乃に使おう>cosmic可愛い。家にいる時は、ほぼ常に私から2m以内にいるもんな。どう考えてもcosmic可愛い。

6月22日(木)

 もぐ、今日はついに弁当を一口も食べずに、昼休みは寝てたらしい。しかも晩ご飯の時まで、昼ご飯を食べなかったことを忘れていたらしい。そんなんだから、姉に「死亡率2倍」(←極度の痩せ)とか煽られるんだよ…。

 『ヒトラーの旋律』(2005年、ドイツ・リトアニア)を見た。安定の「ナチもリトアニア人も全員英語で喋る」「原題は『ゲットー』あるいは『ヴィリニュスゲットー』」。誰が誰だかよく分からないし、最後も唐突だし、22歳の残虐なナチが最高責任者って何だよそれ、と思ったら、実在の人だった>ブルーノ・キッテル。戦後の消息は不明らしい。ストーリーが唐突なのも、実際のエピソードを詰め込んだせいなのね。腹話術師の人形を生きてる人がやってる形式を初めて見た。難しそう。

6月23日(金)

 患者さんに「こんなに鬼みたいなのに、先生のこと好きな患者さんがいるなんて信じられん!」と言われた話をしたら、S君がウケてた。

 『ワルシャワ・ゲットー』(2005年、スウェーデン)を見た。ワルシャワゲットーから脱出し、ポーランド人家庭に匿われて生き残った兄妹の体験を再現ドラマみたいにした感じ。なんでスウェーデン製作なんだろう。勢いや偶然、ギリギリで逮捕を逃れた場面が多くて恐ろしい。

6月24日(土)

 朝からえらいことに。そういえばナポレオンの時は、モスクワを自ら焼き払ったんだよな、とか思ったり。

 S君と京響の定演を見に行ってきた。
・初めての裏側の三階席。三階席は見やすいけど、音的には表側の方がいいのかも。
・席の関係もあるのか、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は今いちだった。もっといい曲なのに!でもティンパニは良かった。
・もう一曲はバルトークの協奏曲。トランペット酷使されてた。
・ホルン全然目立たなかった。さすがプロ。
・京響のシンバルの人から目が離せない。凄く準備が長いので、いつ入るのか予測できない。これが推し、というものか?

 モスクワから疎開しなきゃいけない勢いになってるやん…。

6月25日(日)

 朝起きたら、一時逃亡説まで出ていたルカシェンコのとこに引き取られてた。とりあえず、モスクワ市街戦にならなくて良かった。

 今日もしきりにねだる木乃に付き合って、庭のウッドデッキで長時間過ごす。自分だけ出てもいいのに、なぜ私の付き添いが必須なのか。

6月26日(月)

 もぐのベッド落ち防止のために導入された柵(←元々しょぼかった)が壊れたらしい。なぜそんなに寝相が悪いのか。

 柴崎『古代マヤ・アステカ不可思議大全』を読み終わった。初めてメソアメリカの詳しい位置と、砂漠とジャングルに囲まれて孤立していることを知った。穴を開けられて地中に埋められている巨大な頭の石像、マヤで自殺はGJな死に方で自殺の女神がいる、とにかくひたすら暦を記述、なども凄かったが、とにかく生贄。生贄への情熱が凄過ぎる。泉に潜ってみたら、実際に子供の生贄死体多数発見とか、職人が住んでたアパートのゴミ捨て場から人骨出てくるとか(生贄の身体は食べるらしい)、生贄になると天国行けるらしいのに、生贄にされるのは捕虜や奴隷だとか(矛盾してない?)、生贄にするために戦争でも敵の生け捕りにこだわるので弱いとか、生贄の皮を剥ぎ取って20日着るとか(汚過ぎ)。それより何より個人的に気になったのは、捕虜を祭壇に載せ、数人で押さえつけ、胸骨をぶち破って、大量出血の中で心臓丸ごと綺麗に取り出す(しかも1日数十、数百人単位で)って、人力でそんなこと本当に可能なのかってこと。作者の人は、この辺りと遺跡が心底好きそうで素晴らしい。

6月27日(火)

 t.A.T.u.がトレンドに上っていて、明日が20回目の結婚記念日であることを知った。前日、出たくねえ騒動だったの覚えてる。

 いかなごが、今年から化学の式の書き方が変わったと授業で習ってきた。今やってる今年出版の問題集と違うんだって。いかなごの学年から制度色々変わるから大変そう。

6月28日(水)

 昨日もしんどくて眠くて、一晩寝たのに今朝も眠いとはどういうことだ、といかなごみたいなことを考えてしまった。

6月29日(木)

 いつものルーティンに、夕方塾の懇談があっただけなのにめちゃ疲労。

 ケストラー『真昼の暗黒』を読み終わった。共産党の幹部として党に忠実に働き続けた中年男性が逮捕され、処刑されるまでを描いた小説。「未来の人のために誤った思想は罰しないといけない」「党の一員として留まるという社会的有用性のために、自己批判などの卑下の形式に対する批判は切り捨てねばならない」「他の国に革命が起きるまで、滅亡しないことが大事であり、そのため党の分裂は避けなければならない」「党に反対することは罪であり、反対者は犯罪者であると大衆に認識させなければならない」 「悪役を演じることが党への奉仕である」「勝利した暁には秘密文書が公開されて名誉回復される」という、ブハーリンをモデルにモスクワ裁判の仕組みというか、発想を明らかにした小説。これを1940年に描いたのは、さすがソビエトにいただけのことは。作者ケストラーはその後フランコ軍に潜入したり、ナチ占領下のフランスにいたりして、ファシズムとスターリニズムの同一性を指摘しているらしい。

6月30日(金)

 職場にて。
「今年の祇園祭、(人手が)凄そうやな」
「コロナさらに蔓延…」
「疫病退散の祭やで」

 川本『ガヴァネス(女家庭教師)―ヴィクトリア時代の「余った女」たち』を読み終わった。ガヴァネスとは、男不足(植民地に独身男が出て行った)と父親の経済状態のために、働かざるを得なくなったレディであり、本来ならレディの品格を保つために働くなどということはしてはいけない存在であるからして、職場を求めるのではなく、「居心地のよいホーム」を求め、「報酬を受け取ったらレディじゃない」ので給料は低く、ついでに一家の針仕事もさせられるという、当時の人から見ても不憫な存在だったらしい。当時の小説に出てくるガヴァネスの話もあったが、ジェーン・エアの不満は「激しい怒りと鬱屈した疎外感から客観的な批判と認めにくい」と言われるとは。



過去の日記の目次に戻る。

日記に戻る。