12月11日(月)

 テスト期間中のもぐが、いつもより1時間早く学校に出かけて行った(凄。

 今年はS君にクリスマスツリー出してもらったのに、子供らが興味を示してくれない(哀)。あと、電飾が壊れてた。適当に買った安いやつだしな。

12月12日(火)

 未明からの雨のおかげか、三つ葉から本葉が出てたので、嬉しくて写真撮ってたら遅刻した。

 いかなごは日々「食事中に甘いものを食べること禁止」警察をやっている。

12月13日(水)

 最近、春に多い疾患が多い。温度から考えたら当然か。

 いかなごがS君のはんだ付けを手伝っていた。技術非履修の母から見ると凄い。

いかなご「ジュニアってキラキラネームの漢字は?」
私「樹児亜」
いかなご「当て字ではありません」
私「二世」
いかなご「もっと馬鹿っぽく」
私「息子」
いかなご「正解!」

12月14日(木)

 帰宅して19時までにマカロニグラタンとミネステローネを作りながら、合間に散歩に行くチャレンジ疲れた。

 もぐ「さっき使ったタオル、めっちゃいい匂いしたんだけど、洗剤に人間とか入ってないよね?」
 …なんでそういう発想になるわけ?

 コンクエスト『悲しみの収穫』を読み終わった。 ホロドモールは飢餓輸出とかそういう問題ではなく、単なるジェノサイドであることが説明されている。そもそも、農民に共産主義者は少なく、革命とは相いれない。ホロドモールは32年だが、18〜20年に900万人、21〜22年に500万が飢饉で既に死んでおり(21年はアメリカが支援している)その後の集団化に農民達は頑強に抵抗。戦争並みに暴動起きるし、みんな取られるよりは、と家畜を一斉に売り払う。

 なんでそこまで、と思うが、コルホーズのシステムが思っていたより酷い。収穫は政府にほぼ吸い上げられ、1年間働いた給料が靴1足とか、最早「共産主義はたくさん働いても評価されないから熱心に働かない」とか、そういうレベルじゃない。単なる奴隷化。そりゃ抵抗するわ。子供の頃、コルホーズソフホーズを懸命に覚えたのに、実態がこれだったとは。コルホーズより、個人所有が認められた家の庭の畑での収穫の方が多かったとか。

 政府側は、貧農階級を作って階級闘争を引き起こすとか、半グレみたいなのを手先として使って、政府に反対する人々はクラークのレッテルを貼って1000万人強制移住とかで集団化を推進。こういう経緯があるからこそ、少量の穀物泥棒や農業機械の破壊工作で逮捕なんて話になるわけね。

 さらに民族自決を唱えるウクライナはうざい存在で、集団化と同時に知識人も粛清逮捕。ウクライナ共産党の地元指導者をロシア人にすげ替え、穀物の実際の収穫高を測定禁止にし、現実的ではない予想収穫高分の穀物を供出しないと「農民、富農は飢饉をもたらそうとしている。取り入れを拒んでいる。我々は飢饉がどんなものかみせてやる」てことで、33年3月から大量死がはじまる。ウクライナの餓死推定数500万人、集団化の死者数は650万人(そのうち、遊牧民のカザフ人を強制定住させたことによる死者が100万人)。

 訳注が詳しくて、人物はたいがい説明してくれているのだが(これが辛辣)大体大テロルの38年前後に死亡している。以前から読みたかったが、市立図書館になかったので、なかなか読めなかったのよね。と思ったら、なんと今、再販されてるやん。お勧め。

12月15日(金)

 いかなご、前日ちょっと慣れないグループワークしたからって、学校サボって昼過ぎまで起きないの、やめて欲しい。

 いかなご「もぐに『やあい、バ チカン市国ぐらいの広さの心を持ついかなご』って言われたんだけど、褒められてるのか貶されてるのか…」

12月16日(土)

 1週間前の写真と比較すると、もぐがいかなごの身長をはっきり越えたことが明らかに。

 12月も半ばだというのに夜19℃。窓開けてるよ。

もぐ「いかなごに暴言を吐いてやった!」
私「暴言吐いたら駄目なんじゃない?」
もぐ「なんで?だっていかなごも『弟だからイジメてもいい』って言ってるよ」
私「…ま、まあお互い同意ならいいか」

 メリマン『亡命トンネル29』を読み終わった。ベルリンの壁ができた翌年に、西ベルリンから東ベルリンにトンネルを掘って29人を脱出させた話。放送局の人が書いただけあって、途中で密告者を登場させたり、非常に読みやすかった。

 東ドイツは戦後すぐに体制反対派15万人を旧ナチス収容所にぶち込んだらしい。壁ができた1961年までに、東ドイツから300万人、全人口の5分の1が脱出した、って逃げ過ぎ。どんだけ東側体制嫌われとんねん。人口流出防止のため、恥も外聞もなく一夜にして壁を作って西側に逃げられなくしたため、生き別れになったり、シュタージに目をつけられている人は必死に脱出しようとし、先に西側に逃げていた人々からの援助も盛んだった、と。逃げる人は若者が多く、年代的に終戦時に子供で、父親は捕虜になったり殺されたり、母親は強姦された人が多かった訳か。ケネディが西ベルリンで演説し、フルシチョフがそれに張り合って東ベルリンで演説したとは知らなかった。シュタージがひたすら細かく盗聴していた日常生活の記録、数百年後に研究されそう。

12月17日(日)

 本日の夕食時の話題:犬のおまわりさんの犬は無能過ぎないか?

 ええええええ。享年、寺尾60才、逆鉾58才、鶴嶺山60才。鶴ヶ嶺は結構長生きだったのに、この三兄弟は…。寺尾、心筋症だったのかなあ。

 対小錦戦だったと思うけど(自信なし)寺尾が土俵際に落ちた時に、土俵近くにいた逆鉾が立ち上がって覗き込んで、後で呼び出しをくらって記事になったことがあったけど、その時も「心臓が悪いんで」って言ってたよね。

 鵜飼編「『ショアー』の衝撃」を読み終わった。『ショア―』についての哲学者?の対談や、評論を集めた本。何だかよく分からないところも多かったが、ホロコーストはポーランドでは公然で、隠蔽はされておらず、『ショアー』はあとかたがないものを証言することの不可能性を示しているらしい。あと、ノルテは、ホロコーストはクラーク撲滅をやらせないための予防的処置と言ったんだとか。道徳家のハーバーマスが、ヨタを言い出したやつを否定したのがドイツ歴史家論争なのか?(ますます混乱)

12月18日(月)

 今季初、全自動あんか(←気温が下がると、朝木乃が布団の中に入ってくる)作動。

 本日の夕食時の話題:身長偏差値。調べてみたら、S君53、私50、いかなご40。
いかなご(不満気)「だって、私クラスでは真ん中ぐらいだよ!?」
両親「それはクラスの平均偏差値が低いんだって」

 悪阻の原因はメトホルミンや悪液質と共通かもしれない、と。私が悪阻だった時、癌末の母はこれと同じ症状だったんだろうなあ、食事を取るよう日々言っていて申し訳なかったなあ、と後悔したものだが、やはり。

 篠原『ほろ酔いの村―超過密社会の不平等と平等』を読み終わった。山の上に密集して住み、朝食以外の食事は酒なアフリカの部族の話。1000mの石だらけの山を切り崩して、石垣で区切られた畑を作って混植するとか、糸を紡ぐのも布を織るのも服を作るのも男の仕事で、女がはくのは二段ギャザースカートとか、酒は一気に作ってすぐに飲まないといけないので、作った家にみんなで行って、小銭を払って廻し飲みするとか、システムが綺麗に出来上がってる感が凄い。著者は平等不平等について考察していて、部族の吝嗇な性格とか土器の作成数を、富の蓄積を妨げることと関連付けているのは、正直意味が分からなかったが(第二夫人がいたり、長男相続厳守らしいし)、超密集プライバシーゼロ環境に絶対住みたくないと思いながらも、興味深かった。

12月19日(火)

 いつも予防接種に行っていた小児科が臨時休業が続いているので、別の内科にS君と子供らを行かせてみたら、帰ってきたS君「すぐ打ってくれた。医者いなかったよ」。いやいやそんな訳は、とHP見てもらったら「ああ、あの医療事務っぽい若い男の人が医者だったのか」。いやその人、私と一緒に働いてたことあるから、どんなに若くても私より6歳下。そんなに若く見えるのか。

 いかなごさん、学校ではいつも6人グループでくっちゃべってるらしく、楽しそうなのだが、その中の2人が「昔から仲が悪い」らしいのが面白い。

いかなご「柑兎、君は耳が短いことを除けば最高だよ」
私「酷いピョン」
いかなご「お母様は木乃がもっとこうだったらいいのに、とかないの?」
私「ないよ。木乃は完璧なシーズーだから(きっぱり)」

12月20日(水)

 田野先生のステッカー、汎用性が高くて、犬責主義者のS君により「悪いのは犬です ウサギではありません」ステッカーを家中に貼られそうな勢い。

いかなご「お母様、まだその寺尾って人、引きずってるの?」
私「だって出回ってる写真見たら、やっぱり逆鉾格好いい」

 医師付き添いで搬送してるのに、そのまま帰して、最初は委員会で「過失なし」と判断、て凄いな>秋田大医学部付属病院。それで普通の地域なのか?

 『カポ』(1960年イタリア、邦題は『ゼロ地帯』らしい)を見た。収容所に移送されたユダヤ人美少女が、到着した途端、親切な囚人に刑事犯と身分を入れ替えてもらい、カポになって生き残るが、という話。ソ連兵捕虜と女性捕虜が簡単に接触、美男美女だから、という以外に特に理由もなく愛し合うヒロインと美男子達。ストーリーはともかく、最近でもクソホロコースト映画がたくさんあることを考えると、ホロコーストについてあまり周知されていなかったであろう、戦後15年しか経っていない60年にこれは、水準高い気がする。



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