8月21日(日)

 朝、模試に向かういかなごに
母「水筒持った?」
父「上着持った?」
いかなご「なんかこういう妖怪いるよねえ…『〇〇持った?』って聞いてきて、ないって言うと『持ってけ』って渡してくる」
私「それ、ただのおかんやん」
いかなご「いやいや、ちょっとズレたもん渡して来るんだよ。それもらっても、みたいな」

 『ジョーンの秘密』(2018年、イギリス)を見た。核戦争を防ぐためには、核兵器を片方の陣営に独占させてはいけない、という考えから、情報をソ連のスパイに渡したイギリス人スパイの話。『ヴェノナ』でもそうだったが、やはり昔の大学では共産主義は格好いいものなのね。そして、主人公がかぶっている昔の帽子はどれも素敵。ちなみに、主人公のモデルになった実際のスパイは、根っからの共産主義者で親はラトビア人だから、この映画とは全然違う。

8月22日(月)

 FSB、ドゥーギン娘爆殺はウクライナのせいと断定したんだ。さすが。

ナフカはなんで皿割ってんの。

 五十肩は順調に悪化して、今では常に肩と腕が痛く、着替えの時はさらに痛く時間がかかり、1日に何回か不用意な行動をした時に激痛が走って悶絶する感じ。痛い方の白衣のポケットからモノを取り出せないので不便。

 夜、いかなご先生が「明らかにこっちの肩がおかしい」とブツブツ言いながら施術してくれたのでだいぶ楽になった。先生、その後に「租庸調」を身体で表現するナゾの一発芸を披露してくれた。私は庸がお気に入り。

8月23日(火)

 もぐは外でないと勉強できないタイプらしく、塾で自習室をやっている時は、授業がなくても出かけていく。塾がない時は仕方なく家にいるが、家では勉強できない、とゴネまくる。1歳児のもぐが邪魔しに来ていた時でさえ、外より家での方が試験勉強が進んだ私や、家の中で勉強場所を変えることすら嫌がる姉には理解困難。

 『イヴのりんご』(2017年、スペイン)を見た。FGMのドキュメンタリーって珍しいのに、アート系映像や走るのが大事思想など、ナゾな場面が混じっていて残念だった。あれはFGM知らない層向けの緩和映像なのだろうか。ガンビアの医者曰く「(女性器切除後は)創部が癒着しているので、間違えて肛門に入れる人が多いし、精液も貯留しにくくなるので不妊の大きな原因になっている」というのが、もう悲惨というかバカじゃね、というか…。ナイフで切って入れる穴作る初夜を今でもやってるの、ほんといい加減にして欲しい。

8月24日(水)

 もぐ、今年は放っておいたら、新学期を前にして、自由研究完成してないわ、宿題冊子は白紙だわ…こんなのが通知表オール3って何かおかしくないか。

いかなご「明日から学校だよ…」
母「明日から早起きと弁当だよ…」

 いかなごの庸が気に入ったので、再演をお願いすると「お母様が娯楽を求めていらっしゃる」と言いながらやってくれるので、その度に爆笑してる。

 で、22時過ぎてから、もぐの自由研究の作詞のお手伝い。作詞作曲自演してるのだが、ここは2拍待って歌う、とかこだわりが凄い。なぜこれと音痴の姉が同じ親から生まれたのだ…。

8月25日(木)

 外来終了後、その場にいた4人(合計9人出産)の雑談の話題は「子宮脱は嫌だから毎日骨盤底筋体操をしよう」だった。

 北米のリスがそこら辺にうようよいる地域で、写真撮って可愛いとか言ってたらドン引きされるって、日本でのカラス的な?

 神田『宮廷女性の戦国史』を読み終わった。室町〜戦国時代に宮廷に出仕していた女房の話。地位は男性と同様、実家の家格で決まり、朝廷に仕えるのと同じように室町幕府に仕えていた女房もいたとか、公家、大名、将軍の繋がりの話は興味深かったが、資料も少ないせいか、推測が多い印象。京都の話が多いので、出てくる地名が近所ばかりなのはちょっと面白かった。

8月26日(金)

 ワクチン4回目打ったので朝からロキソニン飲んで出勤したら、腕が上がるようになったので、職場で見て見て、と自慢しまくった。

 凄いなイノシシ、東大路丸太町から市役所まで爆走したのか。人通りが多いところが好みか?

8月27日(土)

 腋窩リンパ節、両側とも腫れ腫れだわ。

木乃「くーぐーぐー」
私「そうねえ、よしよし」
いかなご「犬の寝言に返事して楽しい?」
 むしろ、楽しくないイキモノがいるのか?!

 『イカロス』(2017年、アメリカ)を見た。アマチュアにしては激強な自転車乗りの監督が、ドーピングしてみてどれぐらい強くなるか試してみよう、とロシアの専門家の助けを借りて、花岡青洲を始めるのが事の発端。ドーピングの専門家グレゴリーは犬好きの楽しいおっちゃんで、オンラインで指示を受けつつ監督はドーピングに励むが、試合に出ても、これが意外に効果がない。

 と思ったら事態は急変。グレゴリーおじさんは実はムトコの手下で、ソチ五輪のロシア選手団ドーピング国ぐるみ不正を仕切っていた人だったのだ。国から消されそうになったので、監督の手を借りて急遽アメリカに亡命したグレゴリーは、例のソチ五輪での尿検体すり替えの一切合切を新聞に公表する。ドーピング検査施設の向かいの建物がFSBで、そこにドーピング前の選手の尿を大量に保管していて、取り替えていたのね。

 たぶん偶然できた作品なのだろうが、驚天動地の展開で凄過ぎた。お勧め。

8月28日(日)

 昼はいかなごと喫茶店で甘いもの食べてきた。

 涼しくなってきたので、本返しがてら夜のドライブに行ってきた。バイク好きの木乃「やっぱり犬はスピードわん」(←とろとろ進んでると不満気)

 『カメラが捉えたキューバ』(2017年、アメリカ)を見た。アメリカ人記者が40年以上に渡って、カストロとキューバの人々(農家の三人兄弟、その辺の少女、その辺の青年)を追い続けたドキュメンタリー。カストロがあまりにも可愛過ぎて。確かにこれは人気出るわ…ずっと独裁できるわ…。当初はソ連の支援のおかげで生活は楽になったが、ソ連が崩壊してからは経済はメタメタ(日本もこれからこうなるのか…)。そこから (結局は自由競争の導入により)徐々に復興してはいくが、記者もカストロも農家三人兄弟もどんどん老けていく。アメリカ人記者が人を指で差すのだけがやたら気になった。お勧め。

8月29日(月)

 職場で「昔は(病院に)(職員の)胸揉んだり、尻触ったりしてくるエロ親父一杯いたけど、最近見ないよね」という話になった。今はセクハラはしてはいけないことだという意識があるからだろうな(有難)。

 相変わらず家では集中できないともぐがごねるので、居間の机に座らせて、家庭内塾ごっこをすることにした。「はい、S君集中して?」

8月30日(火)

 塾から帰宅後、あまりにもじっとしていないので、S君に「動くな」と言われまくったもぐ、風呂に入りに行って、居間に戻って来て「時間が止まっている…」。いや、うちのお前以外の人類は、基本動かないんだよ。

 『ミラダ 自由への闘い』(2017年、アメリカ、チェコ)を見た。ナチスに逮捕されたチェコの政治家が、第二次大戦後に政権を取った共産主義者に見世物裁判にかけられて処刑された、という、またぞろ「ナチより共産主義者の方が酷い」ってやつ。

8月31日(水)

 S君用に、はっきりしない色のデニムでシャツを作ってみたが、やはり家で作るもんじゃないという当然の結論に達した。どうしてもほつれるのが嫌だ。

 ワーナー『ユダヤ人を救え!―デンマークからスウェーデンへ』を読み終わった。有名なナチ支配下でのデンマークのユダヤ人脱出の話。そもそもデンマーク人がアーリア人扱いなためか、占領下でもデンマーク人はドイツ軍に慇懃無礼に振舞い、そこそこ破壊活動をやっても、捕まっても懲役数年とか、ストが行われても、民間人への報復もなくドイツ側が屈したり、とゆるゆる統治が行われていた模様。ポーランド統治とのあまりの差にビビる。

 デンマークのユダヤ人をドイツに移送するという話が出ると、外務省で働いていたデンマークシンパのドイツ人が情報を提供してあっという間に拡散。病院は千人単位でユダヤ人を匿い、救急車で沿岸部まで輸送するし、様々な船で数km先のスウェーデンに脱出すると、スウェーデン側も物凄く親切に難民を保護。デンマークにおけるユダヤ人の割合が少なかったこと、ユダヤ人のほとんどが首都コペンハーゲンに住んでいたこと、コペンハーゲンが端っこで海を渡ればすぐに中立国スウェーデンだったこと、既にドイツが負けかけていたため、スウェーデンも協力的だったこと、デンマークにいたドイツ軍は、他の地域で負傷した人などが多く、やる気があるナチは少なかったことなど、好条件が揃った結果、ほとんどのデンマークユダヤ人が輸送されずに逃げ切ったわけだが、テレジェンシュタットに送られてしまった500人も見捨てずに、服に隠してビタミン剤を送ったりと支援を続け、戦後ユダヤ人が帰国すると、何一つ家の物は盗まれていなかった、という話を読むと、他国とのあまりの違いに圧倒される。



過去の日記の目次に戻る。

日記に戻る。