6月1日(水)

 修学旅行から帰ってきたもぐにお土産を貰った。私とS君は徳島県在住キャラ「ししゃもねこ」のキーホルダー、いかなごは目が飛び出す渦潮キーホルダー。なかなかの謎センス。早速家の鍵のキーホルダーにしてみた。

 『マウトハウゼンの写真家』(2018年、スペイン)を見た。マウトハウゼンに4年間収容され、写真家として働いていたスペイン人を主人公にした映画。他の強制収容所を舞台にした映画より、いつ殺されるか分からない恐怖や残酷さがよく表現されているけど、脱走した囚人の処刑シーンを目撃させられる囚人達の描写がいやに長いな、と思ったら…エンドロールですべて持っていかれた。バラックの前で座る女性達の写真はこの人が撮ったものなのね。解放後に囚人達に殺されて、裸にされてハーケンクロイツ描かれたカポの遺体写真もたいがいだが、あの囚人の処刑前の道化行列の実際の写真は恐過ぎた。激お勧め。

6月2日(木)

 廖『中国低層訪談録―インタビューどん底の世界』を読み終わった。ホロコ―ストに関する作品はもれなく読んでいるという、親近感しか感じない詩人の著者が、さまざまな中国人にインタビューしてまとめたもの。『貧困の文化』みたいな本かと思ったら、全然違った。

 田舎の村でハンセン病と言われて隔離され、どう見ても卒中になっただけの奥さんを焼き殺す羽目になった男、文革の時は威張ることができて感激したと語る元紅衛兵、全員紅衛兵だったが別セクトに属していたので殺し合いをする羽目になった家族、二段ベッドが並ぶ宿舎の一室で、電気を消してダンパを開いていたら死刑になった男(のちに減刑されたが、逃亡を図り、一緒に逃げた友人は殺された)、出張中に天安門事件を目撃し、レポを書いてコピーして帰りの電車でばらまいて捕まった銀行員…。

 中国は刑罰が厳しいというのは有名だが、微罪でも厳しい刑が言い渡される「厳打」というキャンペーンが行われているというのは知らなかった。11歳で34年投獄された少年がいるって、スターリンも真っ青。で、このような本を非合法に出版し、天安門事件に関して投獄された経験がある著者は大丈夫なのかと思ったら、亡命していて現ドイツ在住だった。

6月3日(金)

 突然ナゾの命名法「〇〇様(ここに病因を入れる)▽▽××」をつけて患者さんを呼ぶように、という指令が出る、という悪夢を見た。病因は誰にでも分かりやすいように病名ではダメで、状態が変わるたびに変更するらしい。しかも、文句言おうにも、院内PHS表がなくなっていて、院内中番号表を探し回るというオマケつき。

 私が読んでいる『エルサレム〈以前の〉アイヒマン』を見て
S君「アイヒマンとエルサレムにどういう関係が?」
私「アイヒマン裁判はイスラエルで開かれたので、逃亡先で捕まる前のアイヒマンってこと。あとアーレントが『エルサレムのアイヒマン』という…」
S君「裁判がイスラエルで行われたという知識がないと意味不明な訳よ。どこが出してるの?」
私「みすず」
S君「みすずなら許されるだろうけど、普通の出版社なら、もっと一般人にも分かりやすい題名をだな…」
 …何なん、その編集者から目線。

6月4日(土)

 いかなごの部活、今年も中1が顧問の先生をやっと探し当てて入部してきたり、部員がクラスが変わる度にクラスメイトを一本釣りして入れたり、とかやっていて、お前の部活は秘密結社なのかと。

 『ビースト・オブ・ノー・ネーション』(2015年、アメリカ)を見た。アフリカの架空の国で、政府軍に家族を殺され、逃げた男の子が反体制派武装組織に捕まり、少年兵にされる話。反体制派組織の戦い方が、思っていたより本人にとって楽しそうで、どれぐらい実際の体験談に近いのかが気になった。

6月5日(日)

 いやあ、これはインパクトあるでしょ…。

 女王もクイーンもアダムも凄い。そしてウィリアム王子の子供達ぽかーん(笑)。

いかなご「お揚げの原料てなんだっけ?」
両親「キツネだよ」
いかなご「小さい頃はよく信じてたけど、もう信じない。ママはいつも適当なことを言うんだから」

6月6日(月)

 いかなごさん、母のtwitterに興味深々。

 日銀総裁「家計が値上げを受け入れている」。こういう発言がたくさん貯まると、他国では革命になるのかな。

いかなご「ママの『大丈夫』も『大丈夫じゃない』も両方信用できない」(娘からの信用が全くない母)
私「パパのは?」
いかなご「あれは口を濁すから」

6月7日(火)

 白米とトウモロコシと茹でたジャガイモにゴマ塩かけて食べてると、主要主食を制覇した贅沢感がない?

いかなご「後輩が筆記体なんて絶対書けない!と嘆いてたから『そのうち書けるようになるよ』って言った」
私「(3年前は筆記体なんて一生書けないって激怒してたのに)どの口がそんなこと言うか」

6月8日(水)

 わりと生きる気力を失っていたが、いかなごに肩バキバキ揉んでもらったら、左右同時に腕を回せるようになって、元気になった。

 ロシア支配下のマリウポリで遺体埋葬できずに衛生状態が悪化しているという話が。

6月9日(木)

 もぐ「何ママ?もぐ君の勉強首をかきに来たの?」
 勉強してる時は、後ろから襲われないように、常に警戒していないといけないらしい…大変だな。

 いかなご「パパはひねくれてるでしょ」「私もひねくれてるでしょ」「ママはひねくれる以前の問題でしょ」
 …私には以前の問題があるらしい。

6月10日(金)

 いかなごと髪切りに行った帰りに、初めてコメダに行って、晩御飯食べてきた。エビフライ頼んでみたんだけど、明らかにメニュー写真よりも多い山盛りキャベツが出てきて、エビも美味しかったけど、サラダバー頼んだみたいになっていた。ドレッシングが2本出てきたのは味変のためだったのか(衝撃)。

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