4月21日(木)

 いかなごさん、なぜ上手く弾けないのか、をピアノの先生と検討した結果、「腹筋がないため」という結論に至ったらしい(衝撃)。いやマジで腹筋つけた方がいいよ。私よりないってヤバイよ。

 『チャイルド・ブライド -売られる子供たち-』というドキュメンタリーを見た。現代のアメリカで、低年齢で結婚させられた女の子達の話。法律の不備と、家族が熱狂的な宗教信者だとか、児童虐待が素地にある模様。

4月22日(金)

 てことで、いかなごさん、1週間後のピアノ発表会に向けて、腹筋をはじめる。

 『サラの鍵』(2010年、フランス)を見た。あらすじを聞いて今まで恐くてなかなか見られなかったが、まあそこまで恐くはなかった。前半のストーリーがあまり現実的ではない分、フランスのユダヤ人が集められた競技場の様子がリアル、調査を始めた現代の女性の夫のクズっぷりもリアル、サラが辿った人生もリアルで、良い映画だと思った。

4月23日(土)

 天候が良くなったので、最近は毎日1時間弱木乃の散歩に行っているが、長く行くと木乃が帰りたがらなくなって困る。本犬的には、見知らぬ人間にたくさん可愛がってもらい、色々な犬と交流するのが好きっぽい。一番好きなのが、ガラス張りの不動産屋か、飲み屋の入口に突撃することなのも困る。

 『善き人のためのソナタ』(2006年、ドイツ)を見た。優秀なシュタージの主人公が、劇作家と女優を盗聴する中で変わっていく姿を描いている。実にいい映画。後日譚が描かれているのも良い。しかも、この主人公の役者さん、東ドイツの出身で、実際にシュタージに監視されていて、自由化運動に関わってた人なのね。『ヒトラー〜最期の12日間〜』といい、ドイツ映画は質が高いのかしら。

4月24日(日)

 いかなごさんが模試を受けに行った。帰りに会場に迎えに行ったら、一軒家でびっくり。公文や子供英語教室みたいな感じなのね。

 「誠実さ、知的であることと、ナチは両立しない」って、分かりやすい言葉だよね。寺の前の掲示板に定期的に飾って欲しい。

4月25日(月)

 芝『ヒトラー:虚像の独裁者』を読み終わった。ナチス研究で有名な著者がまとめてくれた1冊で分かるヒトラー。ミュンヘン一揆の判決がなぜかゆるゆるだったおかげで、ダメージなく刑務所から出所し、ナチ党の支持率は下がってたのに諸般の政治情勢で首相になったヒトラーは、水晶の夜付近で既に財政破綻していたにも関わらず、側近達の忖度に支えられ、45年まで戦争を続ける…一度走り出すとなかなか止まらないのね。ムッソリーニも20年以上権力握っていたし。「嘘をつく気と他人を害する気があれば、なんとでもなる」。改めて維新はやばいと思った。

 あとは、オストマルク確かに東だわとか、エルプルス山5000mもあるんだとかはともかくとして、戦後に出版されたヒトラー伝などの書物の位置づけがとても勉強になった。

 前から気になってたんだけど、アゾフスタリ製鉄所って、かぶってるよね、と言ったら、S君「八坂神社シュラインみたいなやつ」。ああ、清水寺テンプルみたいなやつね。

4月26日(火)

 もぐは今日も「ママが偽物かもしれない」という理由で、塾帰りに家に入るのをしぶっていた。「なんか昨日から違和感あるんだよね」

 そんなに毎回偽物感があるなら、もう偽物で良くないか、そもそも偽物ママだと何か困ることでもあるのか、と毎回思う。

 「また」が「いつか」の意味になる近畿では、「再度」の意味では「また」ではなく「もっかい」を使う気がする。紛らわしいから。

4月27日(水)

 「厶カデに刺されたら腫れた。今まではこの『毒をもって毒を制す』ムカデ入りアルコールをちょっとつけたら、ピタリと痛みが止まったのに。コロナワクチンのせいだ」と、ムカデが入った瓶を見せられたら、もう何からどう言ったらいいのか疲れるよね。

 『プライズ〜秘密と嘘がくれたもの〜』(2011年、メキシコ・フランス・ポーランド・ドイツ合作)を見た。アルゼンチンの軍政下で、海辺のあばら家に隠れるように暮らす母子の話。女の子が学校で軍についての作文を書いたことで起った騒動を描いている。学校の制服が白衣なことにびっくり。おそらく父は当局に殺されたであろうに、子供は学校に通えて、作文も正直に書いてしまうということは、色々と守られてたんだろうな。

 小泉『ロシア点描』を読み終わった。スターリン時代に作られたアパート、スターリンカや、雀が丘の近くのよく分からん建物とか、建築物の話が面白かった。

4月28日(木)

 今日はもう、患者さんも(待ち時間長いの)諦めてたよ。多過ぎて。

 いかなごが遠足のお土産に、可愛い「シーズーのキーホルダー」を買ってきてくれた(嬉)。シーズーグッズって大概あんまり可愛くないんだけど、これは可愛い。普段使いのかばんに早速つけた。

4月29日(金)

 昼食後、いかなごが紅茶淹れてくれたので、バームクーヘンと共に食した。これが新聞積んである食卓で、百均小皿にマグカップで食べているのでなければ、凄く優雅な休日だよね、と言いながら。

 最近受験勉強のおかげで難しい言い回しを使えるようになったもぐが「いかなごが苦虫を噛み潰したような顔をしている」と言ったところ、姉「あぁ?縊り殺されたいのか?」

4月30日(土)

 午後からいかなごのピアノ発表会。今日はみんなどうしたんだろう、と思うほど、小さい子から誰もがミスしまくっていて、いかなごも大して目立っていなかった。いかなごも以前よりはかなり音が出るようになったと思っていたが、発表会だとやはり音の小ささが目立つ。

 しかしそれより、高齢男性が出てきて、1回も通しで弾けたことがないであろうレベルの演奏を披露していて、どうしようかと思った。

 ちなみにいかなご、直前練習代わりに学校で1回弾いてきたらしいが、たまたまその場にいた先輩に「落ち着け」と言われたらしい(笑)。

 散歩行ってたら、地鳴りがして、え?と思ったら地震だった。

 『北朝鮮をロックした日 ライバッハ・デイ』(2016年、ノルウェー・ラトビア)を見た。スロベニアのファシズムパロディロックバンド、ライバッハがなぜか北朝鮮でコンサートを開くことになり、散々検閲で妨害されながら、なんとか実現する(観客の上流階級の皆さんは割とぽかーん)までを描いた映画。最初の方では、ロックコンサートでの観客の熱狂ぶりと、個人崇拝での民衆の熱狂ぶりを並べて表示する映像が流れる。その後は、横やりが入りつつも、何とかコンサートを実現させようとする北朝鮮の下っ端の人々が描かれ、なんだかんだ言ってもピョンヤンの人は幸せそう、とかバンドメンバーが言っていたが、その後ろでどれだけの人々が酷い生活を強いられてるんだろう、とか思ってしまうよね。

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