8月21日(水)

 いかなごが美術の宿題をやっていたが、それはもう、並の小3にも負けるような下手くそな絵だった。だがS君は小6で「雪山の白兎」を提出して怒られ、仕方なく「闇夜の黒兎」にしてさらに怒られたらしいし、私はニワトリに足4本描いたような有様なので、遺伝だな、遺伝。ていうか、今同じことをやらされても、いかなごより上手い絵を描けるとは思えん。

 マスターズ『スパイだったスパイ小説家たち』を読み終わった。スパイ小説を書く人はスパイをやってたよ、という話。何人もの小説家(モーム、グレアム・グリーン、イアン・フレミング、ル・カレなど)について、その生涯と小説内のキャラクターを絡めて説明してあるのだが、何しろ私が読んだ覚えがあるのは『寒い国から帰ってきたスパイ』ぐらいだから(ル・カレってペンネームなのね)、ああ、スパイって実際は退屈な仕事なのね、あとみんなインテリ、ぐらいの感想しかない。私が読む本じゃなかったね。

8月22日(木)

 『タコの心身問題』という題名を見る度に、私はタコより娘や息子の心身問題を気にするべきなのではないか、と思わないこともない。

 夜中にベッドで木乃に手を噛まれまくった。イヤホンが布団の上に落ちていて、耳のところを楽しく噛み噛みしているところに、私の手が当たったためらしい。いきなり噛まれるとビビるな。

8月23日(金)

 こないだ患者さんが、主治医に筋肉は55歳までしかつかないと言われて、毎日1時間筋トレしている、と言っていた。なので、私は今から1日6分やろうかと。

 『本を読みながらできる筋トレとヨガ』って本、どこか出して。椅子に座ってやるやつは不可(家の中で座って本読んだりしないでしょ?!)。

8月24日(土)

 もぐの正月スタート。お菓子だけ受け取りに行った姉曰く「思わず『よちよち』と擬音が出そうなほど小さい子がたくさんいた」らしい。

 しかし実態は、住民の子供はもぐが最年少ぐらいで、中学生以上が多い(だから、地蔵盆にはあまり来ない)。それでも盛況なのは、住民の同居していない孫が多いからで、じじばば孫のために頭を捻って用意するので、色々手厚い。ビニールプール、クイズ大会、紙芝居(もぐは今年は読み役を引き受けていた)、流し素麺、スイカ割りに盆踊り、締めは焼きそば。

 対韓関係で騒いでるけど、隣りなんだから、そもそも仲良くできるわけないのよねえ。「領土は全て湖」「琵琶湖の水止めたろか」とか「鹿しかいないくせに」「歴史浅いくせに何が古都や」と一緒。だからって排斥するかどうかは全く別。

もぐ「いかなご、スイカ割りはじまったよ!」
いかなご「この愚か者め、スイカを割り終わったら知らせろと言ったのに…」

 いかなご「エウレカ!エウレカ!我発見せり!」 昨日から失われていた試験範囲を記した紙を発見したらしい…。

 地蔵盆でエレキギターのおもちゃをもらったもぐが、せっせと一円玉で弾き出したんだけど…どこで知ったんだお前。

 ブラウニング『増補 普通の人びと』を読み終わった。増補部分のおぞましい写真と、写真の扱い方の難しさが。一番面白かったのは、あとがきの「ブラウニングが批判しているゴールドハーゲン(ブラウニングと同じ資料を用いて、みんな喜んでユダヤ人殺してたんだよ、と言った人)をハーバーマスが評価してた」ってところ。

8月25日(日)

 夏休み最後の日で家にいる、3歳児の時と変わらないレベルで、私の横に引っ付いてずーーっと喋ってる9歳児をどうにかして下さい…。

 器具が手元にあるうちにやっておこうと、今度は9ピン買って、古いアクセサリ(お気に入りなので捨てられなかったり、切れてたり、金色だったり)を解体したものを使って、私用のアンクレットといかなご用のブレスレット作ってみた。

もぐ「ママ、バクチって何?」
私「賭け事のこと」
もぐ「かけごと?」
私「サイコロ転がして、お金を賭けて…」
もぐ「ああ、ギャンブルのことね」
…ギャンブルなら分かるのか…。

 な、なんと、おっとり刀というのは急いでるのか!

 ゴドフリー=スミス『タコの心身問題』を読み終わった。何言ってんだ感溢れる邦題が良い(原題はother minds)。哲学者が書いた本ということで、個人的には警戒していたが、実に読みやすかった。タコの生態、頭足類の進化的位置付け、神経系の発達から寿命の問題まで語っている。タコにはニューロンがたくさんあるが、寿命が2年程度と短いため、獲物を取って逃げるためだけに神経系を発達させたとして、それを他の目的に利用する時間がないのかも、とか、タコはヒトと進化的に遠いにも関わらず、ニューロンを発達させている(二度あることは三度ある?)、タコさんイカさんは体表にさまざまな色を表示するが、色が見えているかどうかは不明で、お互いのディスプレイでコミニュケーションを取っているかどうかは分からない、とか。「歳をとってから生存に不利な突然変異は淘汰されないのでみんな死ぬ」という考えが面白かった。タコ写真も豊富に収録されていて、魚の写真を見ても特に美味しそうとは思わないのに、タコイカは美味しそうなのは、そのままの姿で刺身でいただくからか。吸盤には特に神経が密集、とか言われても。

8月26日(月)

 朝「今日は外来15人かもしれない」と信じると、仕事に行くのが辛くないのだが、結局50人超えで返り討ちに遭った気分。

 涼しい。てか寒い>27℃。虫の音が響いてる。

8月27日(火)

 今日の子供たち。
いかなご:1ヶ月ぶりに7時間授業で疲労。
もぐ:1ヶ月ぶりで興奮して、いつもの5倍ぐらい友達と校庭でかけっこして疲労。10時前に就寝。

 20年以上前のRPGやり直してるんだけど、何これネットのない時代、どうやって進めてたわけ?!(そりゃ攻略本というモノもあったでしょうが、当時の私は持ってなかったよ)地図(自力改変)があるだけでこんなに便利なのか。

8月28日(水)

 5時前から物凄い降りで大丈夫かいなと思ったら、九州北部が凄いことになっていた。そして京都はうちの周りだけが凄いことになってる。

 雨のせいか腰が痛い。骨メタでもあるのか。

 最近、日常会話が怪しい英会話になっている我が家。いかなごが「ママ分」のことをmom energyと言い出したが、たぶんmom ingredientだろうな(どーでもいい)。

 先程塾から帰ってきたもぐが、なぜか本人いつも比3倍ぐらい賢い。S君曰く「なんか意味のあること喋ってる」。

8月29日(木)

 もぐが80m走で学年1番だったらしい。何なんだ一体…間違いなく私が産んだんだけどな…どこかで取り違えられたかなあ…。ちなみに、私といかなごは勿論ビリだし、S君は「肥満児だったから、走るのは遅かった」らしい。

 で、足が速い特質を生かすためには、何をさせたら良いのか、と一家でアタマを悩ませる。得意不得意を検討してみたが、もぐは縄跳びも一輪車もできないし、球技も人並みなので、器用さにかけては家族と変わらず、ただ足だけが速い模様。とりあえず「飛脚には向いてるだろう」という結論に至ったが…ま、中学生になったら陸上部でも入ってくれ。棒高とかどうだ?(←ただ私が好きなだけ)

 劉『三体』読み終わった。いきなり普通の文革の話で、いくら公式に否定されているとはいえ、コレ連載できたんだ…→チーラ?!チーラなの?→作者は「冷静な冷たい感じの女」が好きよね→面白いけど『ハイペリオン』ばりの前評判にしては単純な話なような…→智子にすべて持っていかれた。みんな「智子の呪い」の話しかしないでしょ。てか、スケオタはみんな「さとこ」って読むからね!

8月30日(金)

S君「もぐはどうしてこんなに卑怯なのか…まあ私も幼少時からこすい人間でしたが、もっと上手くやったものだが…」
私「不器用なところは私の遺伝なんじゃね?」

 ラピュタ。…字体が古い。いかなごに「ママが中学ぐらいの時の映画だからねえ」と言ったら「え?!50年前ぐらいの映画だと思ってた」と言われた。まあ、大して変わらんか。。

8月31日(土)

 RPGの続き。迷宮で彷徨いまくって、出発点に戻ること3度。諦めて、地図書いた。

 晩御飯は赤飯の素で赤飯!なんと!いかなごさんが!英語のテストで!初の平均点超え!

 返却されたテスト答案にも、よく頑張った的なコメントが書いてあって、点数はズタボロなのに、と不審に思ったいかなごさん「こんなに悪いのに、褒めてあっていいんですか」と後で聞きに行ったらしい。先生よく見てくれてるんだよ(笑)。

 松村『うしろめたさの人類学』を読み終わった。日本は日常活動で感情を感じさせないシステムが構築されているのでストレスフリーで、うしろめたさや負い目を感じずに暮らせるが、その分つながりがない社会になっている、という話っぽい。エチオピアと日本の話をしているが、田舎と都会でもそうだよね。つながりなくてもいいから、ストレスフリーな方が私はいい。



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