6月21日(火)

 子供の頃から「人から何か言われてそれに従う」のが大嫌いないかなご。私が分数の計算のやり方を説明しても「自分のやり方でやる」などと言い出すので、私ブチ切れ。いかなご「ママはどうして機嫌を損ねたの?」私「やり方の基本を知らないのに、基本を学ぼうとせず、自分のやり方でやろうとするような人間は大成しません」S君「子供に『大成しない』なんて言ってはいけません」いかなご「大成って何?」と大紛糾。

 とりあえず「基本は習得するまで教えられた通りにやる。自分のやり方でやるのはその後」という条件を飲むなら「宿題を教える」ということで、虎(私)と虎(いかなご)は協定を結んだ。

6月22日(水)

 友人の友人はアルカイダの人が。

 S君が週刊ダイヤモンドの医学部&医者特集を買った。医学部の格付けは確かにあんな感じだと思うが、謎だよな。東京医科歯科大って損なんだ。あと、私立医学部の学費が下がったというのに驚いた(まあ「絶対無理」→「家を売って借金すれば可能かもしれない」レベルだが)。

 シップマン『ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた』を読み終わった。原著2014年出版と新しいのはいいが、ネアンデルタール人の絶滅も、イヌの起源も、従来考えられていたよりも古かったので(昔の年代測定は結構間違っているらしい)「気候変動により数が少なくなったネアンデルタール人が、イヌとタッグを組んだ現生人類に最後のトドメを刺されたのでは?」と推測しているだけで、題名倒れな感じ。人類って、マンモスをとんでもなくたくさん殺して、骨集積してたのね。

6月23日(木)

 出産育児って本当に賭けだよな。それこそ友人の友人ぐらいの関係に、妊娠発覚時から切迫で、出産まで入院/悪阻で産むまで寝たきり(私だ)/最後の1ヶ月は絶対安静トイレも行けず/血栓できてICU入り、産後数ヶ月退院できず/羊水塞栓で死亡/臍帯巻き付いてて子が死亡、がいるし。

 一方、悪阻もなく、産むだけなら何の問題もなかった人でも、子が幼児になってもずっと夜泣き/子が先天性障害で入院を繰り返す/双子で手が回らない、などで仕事続けられなかったり。うちはあまり夜苦労してないから、それだけでも運が良かった方かも。

6月24日(金)

 死ぬほど忙しかった。昼に選挙オタクのS君から「離脱決定」という速報メールが来てた。

 イギリス人気の毒。それにしても、同じ島国で二倍の人口がいても、日本の一部が独立とか全然考えられないよな。九州独立とか。愛知独立とか。

 夫婦で『帰ってきたヒトラー』のレイト上映に行ってきた。一般人インタビューが本物のドキュメンタリーと知ってびっくり。あと、元々ヒトラーに似た顔の人なのかと思ったら、違う顔の人にメイクしていてびっくり。「ヒトラーみたいな政治家が今いたらこんな感じ」をリアルで感じさせてくれるあたりが、とても良い作品だと思った。ヒトラーの人への接し方、言いくるめ方、毛沢東にそっくりだわ…。一つだけ残念なのは、ヒトラー役の人が長身だったこと。

6月25日(土)

 今日は降らないやなかったんけ。むちゃ降っとるがな。

 EU「ほら、決めたんなら、とっとと出てけよ」

 最近いかなごが算数をする時にSuperDepthの音楽を所望するので(書くのが速くなるんだって)毎日のようにスマホでdepthやってる。まさか20年後にこんな目にあうとは、下宿のパソコンでdepthやってた時には思いもせず。

 もぐが暇だ暇だとウルサイので、おうち公文を作ってみた。「4」が書けないとか言ってるので、完成は遠そうだ。

6月26日(日)

 ここ数日いかなごが「最近古本屋に行ってないねえ」と悲しげに連呼するので(「ブックオフで漫画を立ち読みしたい」という意味)ブックオフ→スシロー→滋賀の家へ。コミの餌収穫して、雑草抜いて、土耕して、カラーピーマンと大葉と獅子唐植えて支柱立てた。以前S君が植えたジャガイモの茎が倒れまくっていたので、土寄せして、それでもダメな茎には支柱立てた。その間S君は別の場所を耕して畝作って、カボチャとゴーヤの種植えてた。

 本犬的にはお留守番するつもりだったのに、予想外に外に連れ出され、庭に長時間出された木乃は、しまいには草むらで丸くなって寝てた。

 カメムシが憎い。

 もぐ(6歳2か月)が泣かず暴れずにS君に耳垢を取られた(人生初)!

6月27日(月)

 朝、ソファに座っていたら、いかなごが膝の上に乗ってきたので、これ幸いといかなご分を吸収していたら、もぐが飛んできて、無造作に姉を付きのけ、私の膝にあがってきて満面の笑みで「ママー」と言ったのを見て、第二子って凄まじいな、と感心した(ちなみにもぐ以外は家族全員第一子)。

 ウサギに「ほらタンポポ(の葉)だよ。そんなに好きなの。2枚一緒に食べたら行儀悪いよ。そんなに美味しいのに、最近あげてなくてゴメンね。でも葉っぱが育ってきたの最近だからねえ。それに雨続きで取れる日も少ないし。ほら、そこの葛の下にもおかわりあるよ。また取ってこようね」、犬に「今日はこれから誰もいなくなるから、ゆっくり家で熟睡しようね。昨日は草の中で丸くなってたねえ。ヨモギ食べてて可愛かったねえ。本当に君は可愛い犬だねえ。あ、目やについてる。目やに取っとこうねえ。目が悪くなると困るからねえ。そうなの、君は本当に愛想のいい犬だねえ」 などと話かけていたら、S君に「よくそんなにウサギや犬に長々と話しかけられるな」と言われた。

 喉が痛い。あまりに喉が痛いので、S君買い置きのグレーフルーツサワー(カロリーオフ、これはお酒です)を飲んだ。チューハイの味がしなくておいしい。

 ほぼたぬき。

6月28日(火)

 なんで私だけ鼻水止まらないし、しんどいの…と愚痴ったら、数日待て、とS君に言われた。でも待っても、結局風邪引いたの私だけだったりするのがいつものパターン。

 ジョナサン・ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』を読み終わった。アメリカ人の道徳心理学者の著者が、長年大統領選挙で民主党が負けているのは(オバマ以前の話)訴え方が悪いんじゃないの、と感じたことを基礎に、道徳とは何か、ということを考えたもの。

 まず、人間は「直感が先で、それから戦略的な思考をする」ため、人間は理性的に考えることはできない(理由はすべて後付け)。著者は、人間が直感的に正しいか悪いかを判断する「正義」には、忠誠、権威、神聖、危害、公正、自由の6種類があると数えている。

 リベラル(民主党)が重視するのは危害、自由、公正で、忠誠・権威・神聖は重視する方が悪、ブチギレポイントは弱者・少数者の抑圧。一方、共和党支持者はすべてを重視する。どちらになるかは遺伝的なベース+環境要因で決まる。私は間違いなくリベラルだわ。

 あと、集団進化説を再評価していて、人間は集団行動をすると、自己が拡大したような幸福感を味わうようにできている、軍隊しかり、吹奏楽しかり、と。ヨーロッパ人が世界を探検しはじめた頃、どの大陸に行っても、現地人が火の周りで太鼓のリズムに合わせて踊っていた、という話があるらしい。リズムに合わせて集団で行動するのが楽しいようにできているのね。体育祭のダンスとか楽しかったもんな。

 ということで、なかなか考えさせられる興味深い本だった。

6月29日(水)

 午後半休取って帰宅してみた(風邪の時に休むと回復が早いかどうか、初実験だ!)。が、3時過ぎにはいかなごが帰って来て宿題の相手が始まったので、結局1時間昼寝しただけだった。

6月30日(木)

 回復してきたので、普通に身動きするだけだとそんなにしんどくないけど、外来すると明らかに超しんどい。よく考えたら、初対面やあまり知らない人40人と次々と会い続け、話聞いたり、診断したり、立って処置したり、説明したり、薬出したり、カルテ書いたりするので、しんどくないわけがないわな。



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