12月1日(火)
S君が風呂から上がった私といかなごの髪を調べ、トリアージだ、重症な方が先だ、と言いながら、私の髪にドライヤーをかけはじめ、その間にいかなご逃亡。虎は濡れた毛を乾かすのが嫌い、と言われている。
『ジェノサイドと現代世界』を読み終わった。ジェノサイド学の変遷の歴史、ジェノサイドの定義(命ではなく文化を断ち切るのはジェノサイドに含まれるのか)、個々の事例、ジェノサイドの処罰、予防についての論文集。ボスニア・ヘルツェゴビナのスレブレニツァとか(攻めたら予想外に都市が陥落して大量に捕虜が出る→敵と民間人が一列縦隊で脱出していて、そちらもどうにかしなければならない→捕虜を持て余して虐殺)、アルメニアと紛争を繰り返しているアゼルバイジャンとか、今のところあまり実効力のない国際刑事裁判所とか、国際連合はジェノサイド予防しようにもそもそも人手が足りないとか、ローカル正義は加害者を共同体に戻す役割は果たすが、被害者には今いち役に立っていないとか。ジェノサイドに興味のある人には超お勧め。
12月2日(水)
午後半休取って、夫婦で塾の個人懇談に。やっぱり京都では女子が通える私立中学の選択肢が少ない、ということを再確認して、陰鬱な気分に。三十年前と状況変わってねえ。2時間かけて、みんな通ってるとかもうね…。しかもいかなごの希望は「できれば女子校」。おまけに来年から国語の宿題が大変で、受験には4科目必要らしい…。
もぐ(靴下の尻尾をつけて)「もぐ君は家にいる時は犬ですわん」いかなご「今日から私も犬になりました」私「なんでみんな犬になりたがるんだ…」S君「この家では犬が一番位が高いからな」
『アルメニアの少女』を読み終わった。1915年のアルメニア人ジェノサイドで故郷を追わた主人公の少女が病気や事故で両親兄弟を失い、戦争が終わって故郷に帰ったと思ったら、ギリシャ・トルコ戦争で怪我を負い、アメリカ在住のアルメニア人と結婚して渡米するまでの話。なぜ児童書なのか意味不明。強制移住と事実上の強制収容所たる難民キャンプによるジェノサイドと、生活していたギリシャ領の都市がトルコに攻め落とされ、避難民が波止場に追い詰められて、トルコ軍に襲われるわ海に逃げようとしても助けに来た海外船籍の船は自国民しか助けないわ(イギリス船は避難民に熱湯をかけて追い払ったが、イタリア船は少数は救ってくれたらしい)でギリギリで助かる場面は圧倒的。トルコ領で生まれながら、アルメニア人として自国にも迫害された主人公が、自国民をしっかり救助してくれるアメリカのような国に行きたい、と考えるのも当然か。
12月3日(木)
最近10kgクラスの物体を常に持ち運びするという労苦がなくなってきたので、生活が色々と楽な気がする。
今日の晩御飯:ドライカレーオムライス、炒めたニンジンとキャベツとポテトチップのサラダ。
いかなご、学校で耐寒マラソンの練習がはじまったそうで、なんで毎日あんなことをしなきゃいけないんだ、とこぼしてるので、あれは日本で小学校に通う人は全員しなきゃいけないもので、日本で暮らすための税金を払ってるようなものだよ、その代わり日本では夜道を歩いても比較的安全なんだよ、それに今の時代はまだマシで、ママが子供の頃は、男の子は白い長ズボンなのに、女の子はブルマっていうパンツみたいなもので走らなきゃいけなくて、凄く寒かったんだよ、と言っている。
もぐ「もぐ君はこんこん風邪以外ひいたことがない」と残念そうに言うので、そんなことないよ、赤ちゃんの時に腸が出てきてね、泣くと腸がぽっこり出るので「泣ーくな泣ーくな腸が出る♪」とあやされてたんだよ、と教えると嬉しそうだった。
放蕩息子は許せないが、放蕩犬は許せるわ。勝手に出ていっても、頭下げて戻ってきたら、絶対ヨシヨシする。
12月4日(金)
風が強い。寒い。
帰宅したら、留守番していたいかなごが、寒さのあまりロールクッションにくるまれたままコタツにもぐっていた。私が床暖房をつけたが、それでも寒くて、私もコタツでうつ伏せのまま動けなくなった。
何とかご飯だけは作ったが(木乃の散歩は省略)焼き鮭とほうれん草炒めとじゃがいものチーズ焼き。適当過ぎる。
夜、S君が帰ってきたので、やっとガスファンヒーターが!!!生き返った!
12月5日(土)
近所のいかなごの同級生が骨折したそうで、いかなごは最近、一緒に登校するとまず担任の先生を呼びに行くという任務を与えられているらしい。「だから最近は、先生を呼びに行ってから、うさぎさんに会いに行ってるの」…毎朝欠かさず学校のうさぎに挨拶に行ってたのか…。
そういえば、こないだ患者さんに「なんでこんなに待たせるんだ。予約制にスレバイイダケじゃないか」って言われたわ。いや予約制にしても、受診規制しない限り、混む日は数時間待ちになるんですね。そしてその方が、当然のことながら患者さんの不満度は高いんですよ…。
もぐが今度年長さんがやる「ブレーメンの音楽隊」の歌を、明るく可愛く踊りながら歌いはじめて、「ご主人様は文句言うけれど、働けないんだ。しょうがないよね♪」という悲惨な歌詞に目眩がした。
12月6日(日)
1日家でゴロゴロした(幸)。
寝室の掃除をしたら、プラスチックの棒などが出てきた。いかなご「よし、これを機に、もぐの動物園(←ブロックとぬいぐるみで製作してる)をリフォームしよう!まずリフォームの匠を呼ばなきゃ!」…まず匠が要るのか…。
S君が新しい録画機器を買った。たぶんしばらく録り放題。
S君とM1見た。タイムマシーン3号が面白かったな。あと和牛も。トレンディエンジェルはS君「ハゲネタだけじゃん」私「いや、ハゲだけで一生食っていける。しかし5年もやってなかったのね。鳥人は6年前か。
12月7日(月)
S君がスターチャンネルに加入してくれたので、ゲーム・オブ・スローンズをパソコンで毎日ちょっとずつ見ているのだが、とりあえずいかなごの髪型を三つ編みハーフアップにするようになった。と、いかなごに言ったら「またこの親バカめ」という軽蔑した目つきで見られた。
患者さんが、大根炊きは1つ千円だと教えてくれたので「大根なのに!?」と言ったら、お祈りしてある有難い大根なんですよ!と言われた。
S君がamazonのページで近所の図書館を検索するツールと、図書館のページで現在の予約人数を知る方法を教えてくれた。私「そういう大事なことは、もっと早く教えてよ!」S君「夫婦の会話は大事だな」
いかなごピアノ。先生「今年は発表会、何を弾きますか」母「これがいいそうです(あらかじめ、いかなごにyoutubeで聞かせて選ばせた曲の楽譜を差し出す)」先生「この曲知りませんねえ…でもまあ弾きたいならこれで」…だんだん曲選びが簡略化されてきた(笑)。
12月8日(火)
高級住宅街とは程遠い、すぐ近くに公衆トイレがあるゴミゴミしたとこなんですけど…一体何がどうなって7億(くらっ)。外観予想図もナゾだ…橋がない…。
こないだ火事の煙を吸ってから咳と痰が止まらない。風邪じゃないのでしんどくないのだが、どんどん悪化してきて、突然声が出なくなったりするので、そろそろどうにかするべきか。
シャルリエ『死体が語る歴史』を読み終わった。シャルル7世の愛妾アニェス・ソレル(片乳丸出しの肖像画で有名)の死体を調べて水銀中毒だったとか、1600年代からフランス国王はみんな解剖されていたとか、乗馬による関節障害が多いとかは面白かったが、面白くないエッセイに多少面白い部分がある感じで冗長。
12月9日(水)
この時期に外線から電話がかかってくると心拍数が上がる#医局人事あるある。
もぐは最近ずっと、帰宅時に郵便受けの中身を取ろうとする。が、その辺に落としたりもするので、S君はもぐが帰宅する前に郵便受けを確認して、大事なものだけ取り出し、どうでも良いチラシ類を残しているらしい。
中学受験の社会の参考書をチラ見。1900年代の歴史には異様に強いS君は、古代は不得意な模様。いかなご「645年に蘇我氏を倒したのは?」S君「中大兄皇子と安倍仲麻呂」1人違う!
12月10日(木)
今日の晩御飯:市販の安グラタン(かなり不評)、かますご、白菜と人参のサラダ。
野菜汁物嫌いのもぐだが、とりあえずサラダはマヨネーズで和えれば食べる模様。
突然もぐといかなごが忍者ごっこをはじめて、手裏剣作らされた。いかなごにも教えてたが、できないとキーキー。手裏剣って折りが甘いとできないのね。昔作れなかったの思い出したわ。
読書通帳、早く京都市図書館も導入して欲しい。履歴が残らないのは色々不便だが、子供の本まで記録するほど(しかも週10冊)私はマメではない。