10月1日(木)

 またコミに汚されてもいいように、いかなごともぐが使いまくった出産祝いでいただいたファミリアのおくるみと、S君母にいただいたが使わなかったパジャマの生地で新しいクッションカバーを作った(適当でいいものを作るのは楽しい)。木乃は作っている間から上に載ってきて、出来上がったカバーにクッションを入れて置くと、満足気に上で丸くなっていた。

 ネシー&ウィリアムズ『病気はなぜ、あるのか』を読み終わった。進化生物学的に病気を考えてみよう、という本だが、特に新しい話はなくてつまらなかった(まあ21年前の本なので仕方ない)。でも、老化がなくなり18歳の死亡率のレベルで止まった世界だと、人口の半分は693歳まで生き、13%以上は2000歳まで生きるという試算は面白かった。あと、悲しみを感じる進化的理由として、それまでやってきたことを諦めて別のことをするようになることがある、とか。しかし「なぜ痛風になったのか」という質問に「尿酸値が高いことは、老化を防ぐので適応的であり、人類は高めの尿酸値を維持しているので、痛風になりやすい」と説明して、患者さんが納得するかはかなり疑問。

10月2日(金)

 「はい、ピアノも終わったので今からママは機能を停止します」いかなご&S君「はい!」S君「そうだ、いかなご。明日の朝、ママもパパも機能を停止していたら、そこにあるパンを食べて、冷蔵庫のヨーグルトを食べておくように。食洗機はかけておくから」

 三段タワーもやめてほしいの。2メートル越すよ。人文字で友情とか連帯とか書いてりゃいいやん。そりゃ、でかくて運動能力の高い男の子だけなら、三段タワーもいいよ。全員とかどうなんそれ。

 寒くなってきたせいか、最近木乃が枕元で寝てくれるので幸せ。

10月3日(土)

 昼前に大小連れて、バスに乗って、劇団四季の子供向け公演に行った。いきなりいかなごがメガネ忘れたことが判明…ケースに入れなさい、って言われたから入れたけど、ポシェットには入れなかった、ってアホか!一方、観劇好きのもぐは、劇がはじまった途端、全く身動きもせず、無言で夢中に(いかなごが「悪いことしたらお化けが出るよ」と吹き込んだため、劇にお化けが出てくるかと心配だったらしいが)。劇中で歌った歌を、帰宅後も延々と歌っていた。

 演目は『王子と乞食』だったが、子供向けにしてあるのかと思いきや、火焙りの話まで出てきて、思ったより原作に忠実だった。とはいえ、戴冠式で本物と認められた王子が「皆さんも身なりや生まれで人を差別してはいけません」とか言い出したのには、超笑いそうになった。

 終了後はもう帰りたいとか、待ち時間が長い(5分も並んでない)とかブツブツ言ういかなごを制して、ミュージカルセミナーなる催しに。内容は特に大したことはなかったが、出演者全員が衣装のまま出てきてくれたのは美味しいイベントだったと思う。最後にジャンケン大会にもぐが買って、賞品もゲットできたし。

 『殺人処方箋』良かったわ。コロンボなんかちょっと酷薄そうで。若いし。

 うちの母は乳癌術後18年目で再発、再発8年後に死亡ですわ。

10月4日(日)

 朝起きたら、もぐがダンボの動画を見つけて夢中になっていた。「可愛いねえ、この赤ちゃんのゾウさん」「もぐ君のぬいぐるみのゾウさんと同じぐらい可愛いねえ」「もぐ君も赤ちゃんの時こんなんだった?」

 午前中はもぐの運動会。今年は外側スタートなため、かけっこはビリ。障害物競争も玉入れもダンスも年長さんの前座も親子競技も頑張ってました。同窓会状態のいかなごは、大きくなった元同級生達を見て「見覚えはあるけど誰か分かんない!」と叫んでいた。

 なぜか突然S君がハンモックを買って、庭に設置したので、午後は私+いかなご+もぐ+木乃でハンモックに入ったり(結構大きいので、1人だけだとミノムシ状態になる)。それなりに居心地はいいけど、虫よけスプレーして、蚊取り線香たいても、蚊に刺されるのが難点。あと、下から見上げると、金木犀にもの凄くたくさんセミの抜け殻がついていた。あんなにたくさんセミいるのね…。

 昼間、運動会で年長さんの鼓隊を見たいかなごが「私、絶対こんなことやったはずない!」と主張したので、3年前の動画をみんなで見た。ちゃんと上手にやってるやん。

 ヤグトト2人目なんだ(凄)。

10月5日(月)

 いかなごが、同じピアノ教室に行きはじめた、と同級生が教えてくれた、と言うので、名前何て言うの?と聞いたら、知らない、と言われ、3年目で学年20人しかいない女子の名前を覚えてないのか…と軽く絶望していたのだが、今日ピアノの先生に聞いたら、3年生からの転校生だったらしい(ほっ)。

 ちなみにもぐはピアノのレッスンが楽しみ過ぎて、いつも行く前から興奮しているせいか、今日も夕食の最中に沈没。いかなご「そりゃ始めたばっかりのレッスンだったら楽しいよね。私なんか難し過ぎて、嫌になることあるよ!」

 おおお、イベルメクチン、ノーベル賞!!!木乃「私も毎月予防でお世話になってるわん」

 去年、木乃に毎月飲ませるフィラリアの薬がイベルメクチンだと知って、ちょっと調べた時に、イベルメクチンがオンコセルカ症やバンクロフト糸状虫症にも効き、しかも発見したのが日本人だと知って、こんな凄い人がいるのか、と驚いたところだったので、とても嬉しい。ちなみに、イベルメクチンは、以前は早死にしていた世の中の飼い犬をフィラリアから守ってくれているわけだが、人間にもストロメクトールという便利な薬として使われている。私は出したこと1回しかないけど。

 ジャパンオープンのBS放映。そういえばソトも病気だった、と思った瞬間、突然アンテナが受信できなくなって、リーザや真央は見られず(泣)。
・やっぱりチャンさんよねー。最初に躓くところも、アクセルよっとこなところも愛おしい。
・しょうま君のトゥーランドットいいねえ〜。宏博さん並みの格好良さ…つうか凄え内容だな。
・なんか「クリムキンイーグル」って言ってなかった?と巻き戻してみたら、やっぱり言ってた!でも、イリヤならもっともっと長いよ(そこだけは譲れない)!
・真央ちゃん、サルコウ安定してるな。
・知子ちゃん、お尻のフワフワが素晴らしい。知子ちゃんに物凄く似合ったプログラムとは思わないけど、今の知子ちゃんに必要で適したプログラムだと思う。

 配信中に火事になった動画を見て、S君と「プレミアム商品券の残りで消火器を買おう」という結論に至った。

 我が家では、お手伝いをした子は、今日はノーベルママ抱っこ賞をもらえました。

10月6日(火)

 木乃は番犬特性が強いのか、普段聞かない音がすると、すぐに反応して「わん…わん…」と言い出すのだが、今朝久しぶりに喘息が出たいかなごが寝息で「ピュー、ピュー」と音を立てたら、木乃がそのたびに「ピュー(わん)ピュー(わん)」と反応して困った。

 朝起きたら、BSアンテナ復活してた…復活したのはいいけど、何もジャパンオープンの放映中に壊れなくてもいいんじゃね?

 いかなごが「ほら私、ノーベルママ抱っこ賞受賞したぐらいだから」としきりに抱っこを求める。

 日曜日にハンモックから転落した時に、地面に打ち付けて皮が剥けた足の小指がまだ痛い。

 昨日いかなごにイベルメクチンが如何に凄いかという話をしたら、夜「今日ノーベル賞取った人は何したの?」と聞かれてしまった。「ニュートリノに重さがあることを発見したんだって」「何それ、秤で測ればいいんじゃないの?」「(ぐぐりながら)…ママには何が何だか分からないけど、ニュートリノを投げて測るんだって(困)」

10月7日(水)

 土曜日に見に行った劇を、同じ病院の先生も家族で見に行っていたらしい。ジャンケン大会、残念だったね、と子供に言っている時に、「(賞品もらえて)良かったね〜」などともぐに言いながら私が前を横切ったんだとか。…どこで誰に見られてるか分からんな。

 昨夜トウモロコシの芯を木乃が持って行ったのを、まあいいか、と放置していたら、あっさり食べてしまい、朝吐いてるのを見て調べたら、トウモロコシの芯での犬のイレウス、超有名なんだって…。すいません、もうしません(追記:その後は何事もなく無事だった)。

 私「いかなごっ」いかなご「何?(怒)」私「その口調は何?」いかなご「いやママ怒ってる口調だったから、私も威嚇しようかと思って」S君「虎の子は虎」「虎の道は厳しいねえ…」

 ランガム『火の賜物』を読み終わった。非常に面白かった。180〜190万年前にホモ・ハビリスがホモ・エレクトゥスに変わったのは、火を使って料理するようになったために、消化にエネルギーを使わずに高カロリーの食物を手に入れることができるようになり、その分のエネルギーを脳に廻せるようになったから、という話。生の食べ物しか食べない生食主義者はどんどん痩せていくとか、食事によりどれぐらいカロリーを摂取しているかは、回腸末端で回収して調べないと分からないので、人工肛門つけてる人で調べないといけない、要するにどんな料理でどれほどのカロリーを摂取しているかははっきりとは分かっていないというのが、よく考えれば当たり前だが驚きだった。痩せるためには、生のまま食べればいいわけね。料理した食べ物を食べさせると、動物は太っていくらしい(もちろんドッグフードも)。

 狩猟採集社会では、狩猟と採集のどちらが多くのカロリーをもたらすかは関係なく、料理は必ず女の仕事であり、大概の場合、食事の一番良いところは男が持っていくことになっているらしい。それは、女が料理する代わりに、女が集めた食料は女のもの(盗んではいけない)という社会規範を作り、安心して時間をかけて料理ができるシステムにしたから、らしい。動物は種ごとにどちらの性が優位か決まってるわけだし、たしかにそういうシステムができるのも分かる気はする。真実かどうかはともかく、全体的に素晴らしい仮説だと思った。

10月8日(木)

 外来で好転反応という言葉を聞くと、疲労が3上がる。

 今日の仕事は精神的に疲れた。仕事が終わってから(バイクが動かなかったので)バスで家に帰り、タクシーが捕まらなかったので、結局徒歩でもぐを迎えに行き、しかもいかなごを6時までに学童に迎えに行くために超急いだので、体力的に疲れた。

 おお、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチが取ったのねー。おめでとうございます。

 「木乃、おいで」としつこく呼ぶと、はじめは無視してても、結局しぶしぶそばに来るところがえらいし可愛い。

10月9日(金)

 前期終了だそうで、いかなごが通知表を持って帰って来た。なんと今回も、体育「がんばりましょう」なし!「えらい!元々低い運動能力と身長で『がんばりましょう』がないのはどんなに大変なことか、ママには分かる!よく頑張った!」と超褒めたら、いかなご「うんうん、そうだろう」という感じだった(笑)。

 ルメートル『その女アレックス』を読み終わった。「意外」かどうかはともかく、とても物珍しくて面白かった。普段フランス小説を読まないので、登場人物の名前がジャン=ピエールなだけで面白いし、白タクの移民脅したり、英語使うと嫌がるのも興味深いし、その上主人公が絵が上手くて身長が著しく低い犯罪被害者の警部だったり、タカリや富豪刑事の部下がいたり、おまけに心地良過ぎる文章と展開で、マジでしばらく他の本が読みたくなくなるぐらい。

10月10日(土)

 S君は昼前から仕事。子供らは午後からずっと庭のハンモックで動画見ていた。私は引き続き2階の部屋の断捨離やら洗濯やら。

 なんかもう、この齢になると、ハンモックよりベッドの方が身体が楽なのだが、子供らはハンモックの方が断然良いらしい。そりゃ子供はそうか。

 数日前に私がスプーンを曲げてしまってから、もぐが「ママちょーにょーりょくしゃ」と連呼するんだが、超能力者はスプーンを曲げるというのは今の5歳児にも常識らしい。

 メンショフさん頑張ってるよなあ…>フィンランディア。今さら言うことでもありませんが、メンショフさんはプルと同級生です。三十路です。

 どっかで「慰安犬」という単語を見て以来、気に入ってる。番犬とか狩猟犬とか言うなら、木乃の仕事は主に「慰安」と「暖房」だからな。



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