1月23日(日)

 朝家を出ると、雨がじゃじゃ降り。しかし今日は日直なので引き返すわけにもいかない。そのまま原付に乗ったら、病院についたころにはぬれ鼠。手が冷たくて死ぬかと思った。どうせ降るなら雪になればいいのに。
 引継ぎをすると、夜中院内発症のAMI(急性心筋梗塞)がいるらしい。これでしばらくばたばた。しかし10時過ぎからコールなし。穏やかな日直だった。

 家に帰ってきてから、薄切り牛肉(最高級牛腿肉、100g70円だけど)と烏賊とブロッコリーとマッシュルームとグリーンピースのカレーを作った。
 悲しかったこと。夜NHK教育をつけると、チャイコフスキーの6番の4楽章をやっていた。くそぉ、チェックしてなかったぞ。私は3楽章が好きなのに。
 嬉しかったこと。祝!貴ノ浪大関復帰。今の関取の中では、貴ノ浪が1番好き。素敵な相撲を取るから。

1月24日(月)

 仕事は忙しかった。病院中ほとんど満床だというのにそれでも入る新入院。
 同僚に私って怒りっぽいと思う?と聞くと、きゃんきゃん鳴き喚くポメラニアンのようだ、と言われた。くそぉ、怨んでやる。

1月25日(火)

 知り合いと知り合いがつきあっていることを知る。知り合いが誰かとつきあっていることは以前から知っていたのだが、誰とつきあっているのかは頑として教えてくれなかったのだ。誰だろうなあとは思っていたがあまり深く考えていなかった。
 今朝私が病院に着いたとき、廊下に2人で一緒にいて、その微妙な雰囲気から、ひょっとしてこの2人つきあってるんじゃないだろうか、と思い付いた。その瞬間、以前2人でいる状況でもないのに一緒にいたり、朝そろって出勤してくる姿を見たりしたことなどが走馬灯のように頭をよぎり、そうかそうだったのかと確信。そのとき見ていた先輩によると、私はまず「深く考え込むような顔」をしたあと、「謎がすべて解けた」というような顔をしたらしい。そのままやんけ(笑)。しかし、ちょっとしたことからすべてが一瞬にしてわかる、というのはミステリではよくある話だが、本当にあるもんやねえ。名探偵になった気分。
 この事実を知ったのは私で2人目らしい。ま、ともかくめでたいことです。

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 今日トップページのカウンタが500をこえた。ありがたや、ありがたや。

1月26日(水)

 夜8時半過ぎ、ナースステーションでぐったりしていた私と同僚に、先輩が言った。「しりとりしよう」
 なんでしりとりやねん、と突っ込みつつも、頭が死んでいるので思わずしりとりをしてしまう私たち。肝性脳症−右軸偏位−胃潰瘍−右脚ブロック−クスマウル呼吸−右房負荷……やってみてわかったことは、医学用語には、「う」「い」「く」で終わる言葉が多いということ。だからどうしたあ。
 夕方上司の先生が大量にパンをもらったとかで、私達に分けてくれたのだが、食べ過ぎていまだに気分が悪い。

1月27日(木)

 朝起きると、部屋の中が妙に明るい。さては、と飛び起きてカーテンを開けると、一面の雪。しかもまだ降っている。幸い道路は凍結していなかったので通勤に差し支えはなかったが、寒いのはいやだ。
 先輩がたれぱんだカイロ入れをくれた。なんでかよくわからないが、私の周りの人はよく私にものをくれる。うちの母親もよく友人からあれこれ貰う人で、小さい頃から不思議だったのだが、どうやら似てきたようだ。何か遺伝的な素因が……?
 餃子を焼いたら黒焦げになった。でもおいしい。

1月28日(金)

 同僚の担当患者さんにぼけぼけの人がいて、夜になると家に帰ろうとして行方不明になるらしい。「夜間ハイジ症候群、NHSだ」と同僚は勝手にのたもうていた。
 自分の担当患者も急変。ちょっとばたばたする。
 2月から担当科が変わるので、患者さんの引継ぎ。自分の患者11人を別の研修医に引き継いで、また別の研修医から新しく12人引き継ぐ。引継ぎのためのサマリー書きやら、口頭での引継ぎやらで忙しい。

1月29日(土)

 朝起きて、不動産屋に行って、銀行に行って、病院へ行く。仕事をすませて京都駅へ。京都駅周辺でたれぱんだグッズを探すが、あまり売っているところがない。アバンティの1階でまた古本販売をやっていたので、漁ろうと思い近づくと、いきなり児童書の山の1番上に『地球さいごの日』(講談社)を発見、100円で購入。でも私が読んだのは別の出版社のもののような気がする。アバンティの本屋をうろうろした後、コンタクトレンズ屋へ。
 働き出してから著明に視力が下がり、眼鏡をかけててもよく見えなくなってきたので、コンタクトにしてみようかと昨年夏に1デイのソフトコンタクトのお試しセットを使ってみたら、なかなかよかった。昔ハードを使っていて物凄く痛かったのでコンタクトには恐怖心があったのだが、ソフトって楽なのね。違和感がほとんどない。で、今度は2ウイークのを買おうと思ったのだ。今日行ったコンタクトレンズ屋は、こないだ行ったところと比べてなんかいい加減っぽいのだが、その分診察料もレンズ代も安かったので、まあ仕方ない。2月から使おうっと。
 5時半に親と待ち合わせて、京都駅の近くで食事。私の誕生日が近いのでお祝い代わり。ネックレスとかも貰う。

1月30日(日)

 突如思い立ってクッキーを作る。小さい頃親が作ってたココアとバニラ生地が市松模様になっているクッキー。たあ(うちの犬)が丸くなって寝るとこのクッキーにそっくりで、ずっと気になっていたのだ。それにアーモンドクッキーも。私は親から譲り受けた電動泡立て器、その名もバロン(ペリーヌの犬の名前と同じなので覚えてる)や電動粉ふるい器だのを持っているので、お菓子作りは比較的楽にできる。手動でバターをクリーム状になるまで摺るなんてやってられんし、一から器具を揃えるのも大変だし、思い立ったらすぐにクッキーを焼けるのは昔親がよくお菓子作ってたおかげだな。それにしてもたくさん作りすぎた。ちょっとずつ味見してたらお腹一杯。恐ろしい程カロリーあるだろうな。
 篠田節子『女たちのジハード』を読み終わり。NHKのドラマを見ていたので、登場人物にドラマの俳優の顔を思い浮かべてしまう。「丸」を読んでる軍事オタクが出てくるのには笑ってしまった。でもなんつうか、この話の中で登場人物たちが最終的に結婚相手として選ぶのは、顔とスタイルがよい男なのよね。外見を基準に選んでる訳ではないんだけど、外見がよいからまあいいか、みたいな。気持ちは分からないでもない(笑)。

1月31日(月)

 ある患者さんのところに行った途端、喉に刺激性の異物感がして咳が止まらなくなった。咳を止めようと無理矢理口を閉じると今度は涙が止まらない。患者さんのベッドから離れると異物感はおさまったが、咳は続く。なんなんだ、いったい。
 後で、もしかしたらあの患者さんは何らかの寄生生物に支配されていて、仲間の寄生生物を人間の喉に住まわせるために活動している尖兵なのではないか、という考えが浮かび恐ろしくなる。明日から担当科が変わるため、その患者さんに、もう担当からはずれるので来なくなります、と挨拶すると、残念だなあ、こっちに来たときにはまた顔を出してちょうだい、と笑顔で言われたことも、思い返してみると恐ろしい。
 昼休みにその話を同僚にすると、「お前、SFの読みすぎだ」と言われる。はい、すみません、たしかに普通の人と比べるとSFを読みすぎている気もしますがね。

 家に帰ってきてメールを見ると、大ショックなニュースが。
 駸々堂が自己破産、営業休止。ががーん。
 いったいどうすればいいの。京都で最も頻繁に利用していたのは駸々堂なのに。新刊本も見つけやすくてお気に入りだったのにい。
 これからは品揃えも本の並び方もいまいちな丸善で暮らせっていうのー?それとも毎週京都駅まで出てアバンティに行けっつうのー?がるるるる。
 数日前に行ったときに領収書を書いてくれたあのお兄ちゃんも、失業の危機に直面しているのね。うううう。


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