10月1日(月)

 今月から新たな研修医が廻ってきた。今回の子も、前評判では色々といわくつきの人なのだが、挨拶はするし、返事はするし、報告連絡相談するし、やる気まであるので、もう何も言うことはない。

 午後から頭痛が高じて吐き気がしていた上、帰り道に財布忘れて病院に取りに帰って、やっと家に帰りついたら、玄関先で待っていたいかなごが「あのねママ、今日W君にプロポーズされた」。

 よく聞いたら、いかなごがずっと片思いしていたW君に今日はじめて「好き」と言われたらしい。それはプロポーズとは言わないんじゃ…。さらにいかなご「ねえ、もしかしたら今まで私をいじめてきた男達、実は私のこと好きなのかしら」…たぶん苛めると反応が大きくて面白いから、ターゲットにされやすいんじゃないかと…。

10月2日(火)

 今日は休みというものを取ってみた。鰯雲が綺麗。

 で、役員会なるものに出て来た。家族経営って凄いな、とか色々知らない世界を見た。

 せっかく休み取ったんだから、珍しいものを食べたり、行ったりするべきかなあ、と思ったが、フレスコで昼ご飯買って食べて、午後は家でミシンかけてた。

10月3日(水)

 吉村昭『長英逃亡』を読み終わった。脱走おたくの吉村昭氏が調べ上げ書き上げた渾身の書、ということがよく分かった。長英にこれほど大勢の人に助けられるほどの人望があったこと、幕府側の取り締まり制度が有能だったことに驚いた。他の新書で読んだのだが、長英に頼まれて火をつけた男は、非人身分に落ちた後、既に2回逃げててあとがない人だったのね。

10月4日(木)

 バレエの参観日。毎回書いているが、いかなご比ではレッスン態度も、やってることも非常に進歩している。なんと言っても、レッスン中ほとんど喋らなくなった。しかし、先生の指示は聞き逃すわ、途中で力抜いたりするわで怒られまくりだし、見ていて呆然とするほど体力がなくて、最後の方はヘロヘロだし…この体力のなさは完全に遺伝だと思うと、もうなんか人生すべて遺伝よねと思って絶望的になるわ…。

10月5日(金)

 ロビン・マックネス『オラドゥール 大虐殺の謎』を読み終わった。S君に「君、虐殺好きだろ」と勧められた本。「私は虐殺が好きなのではなく、『ジェノサイド』に興味があるのだ」と説明はしたが、一応読んでみたら、なかなか面白かった。著者のスイスで働くイギリス人が、とあるフランス人に頼まれて、フランスから金塊を持ち出そうとして、税関系の公務員みたいな人に路上で捕まるのだが、この役人が不当逮捕、拷問、何でもありの恐ろしい人々(フランスから持ち出そうとした財産の3分の1を分け前としてもらえるんだって)。で、結局服役するハメになった著者が、金塊を託されたフランス人の話を獄中で反芻するうちに、ナチがオラドゥールという村で村人ほぼ全員を虐殺した原因がこの金塊にあると確信するようになった、というお話。これがオラドゥール虐殺の真実かどうかはともかくとして、とりあえずフランスの役人が恐過ぎ。

10月6日(土)

 朝起きて、新幹線で友人と合流。無事に埼玉着。

・関係者席にアリさん、ヤナ、チャイコフスカヤさん、(後ほどミーシン先生)の順に着席。ヤナさん、かなりなお腹なのに大変。
・ペト様、また少し横幅が…でも変わらず素敵でございました。
・ミーシン先生は白ジャケットで目立っていた。

・チーム戦ってことで、チームごとに氷上に出て、一芸披露あり。
・観客席にざわめきが起こった、と思ったら、こづ君が上着を脱いでいた。いつもの切れ込み服の上にキラキラ光る部位が。

・プルの人は関係者席のヤナに向かって、とんでもなく可愛い笑顔を見せて、自分の心を差し出していた。
・ジャッジ紹介の間、暇そうにしていたジェーニャは、終わると出入り口ではなく壁のないところから直接リンクに飛び出して行った。
・6分間練習。6分間とは思えないほど、皆さんノロノロノロノロ。

・1番バトル君。今になって一体どうしたの?と驚くノーミスの素晴らしい演技。会場総立ち。
・ところで、私&友人2人は揃ってジャンプメモ取ってて、傍から見たらちょっと変。
・2番ミハル君。4Sお手つき。あとはいつも通りな感じ。。
・3番こづ君。本日1回目のロンド・カプリチオーソ。なぜ毎回衣装に切れ込みが入っていないといけないのだろう…。クワド1回と3A2回入ったので、出来はいいと思うのだが、やや曲負けしている感じ。ストレートラインがもう少し迫力あるといいなあ。

・4番チャンさん。いやもう壁スレスレの滑走が素敵で素敵で。ただジャンプは4T転倒、4T転倒、3A転倒、3ルッツ転倒と散々。練習では跳んでたのになあ。途中で、隣の友人が「まだ、コンボがないよ」ってそういう問題か、というレベル。ジャパン・オープンは呪われているのか?
・でもサーキュラーステップが可愛いかったし、「僕こんなことできるんだよ」風味が素敵だった。コーチ&ローリーとスプリットした影響かねえ。

・5番ジェーニャ。本日2回目のロンド・カプリチオーソ。出だしからとにかく遅い。ひたすらのろい。4トウお手つきに4T-2T、3Aは綺麗で、これだけは安心だねえ…と思ったら、3Rの後にまさかの3Aポップ。ひょええ、アクセルのポップなんてブダペストユーロ以来だよ…。シットが高いよ(←いつものことだが)私的名物ポイントの鳥タイム(羽ばたき)入りストレートラインものろいよ…そして、お約束の2S〜2A(何も言うまい…)。極めつけに最後の2Aステップアウト(ジェーニャが2Aを失敗したところは見たことがございません…)。
・いくらプル氏が遅いのは通常営業&チャンさんの後という順番も悪いとはいえ、後ろから吹きたいぐらいのとろさ&3Aポップ&2Aステップアウトという衝撃的な出来だった。ミーシン先生はジェーニャにやたら話しかけていて、やや慰め風(でもキスクラの写真or動画を撮りまくっていた)。

・6番大輔君。誰かさんと違って速い。クワド2回目はDGっぽいが、3A2回入ってノーミス(に見えたが色々刺さってた模様)の出来。黄色いDSKタオルが会場中で振られていて、友人「阪神みたい」。黄色は目立っていいよね。
・大輔君はジャンプのフリーレッグが最近綺麗になってきて好印象。でも、チャンさんと大輔君なら、私の好みの滑りはチャンさんだな。
・ちなみに、ジェーニャはバトル君(←9月生まれなので1人だけ30代)のおかげで最高齢を逃れた模様。

 続いて女子。
・1番ゲデちゃん。例によって1ルッツからのスタート。胸が重そう。ドンキにしては微妙な衣装かも。最後の一番盛り上がるところでスッテンコロリだったのが残念。
・2番明子ちゃん。本日2人目の鳥さんはやや不調。明子ちゃんにしては、あっさりし過ぎな印象のプログラム。
・それにしても女子のスパイラルの時間短くなったよね…一時期は全員延々とスパイラルしてたのに。
・ところで、オフアイスではオーラは全くないチャンさんは、ちゃんとカメラの後ろを通って移動していたらしい。

・3番ザワツキーはパリアメ。まともに降りたのは3トウだけだったような…。うーん、まだ低年齢だから仕方ないけど、今いち手や腕が使えていないような…。
・4番アリョーナ。曲は壮大だが、このプロはどうなんだろう…同じ調子で走って跳ぶだけ…。

・5番真央。本日4羽目の鳥は、お尻のヒラヒラがスピンすると可愛いかった。最後だけ黒鳥でストレートラインなのはどうかと思ったが、真央のスパイラルはいいわ〜。良い真央だと思ったが点数は低く、後で見たらスピンノーカンや3連続にすべて刺さってたりと、だいぶ取りこぼしていた模様。
・6番ワグナー。今年は黄色い衣装で何だろう、と友人と言っていたら「ジャーン」。サムデリでした。出来は良かったが、プログラムはナゾの繋ぎで…こんなプログラムでいいのか?
・アシュリーはキスクラでの配布タオルのかけ方が良かった(ミスコン風)。
・終わった後は、結局全員出てくる表彰式。登場でサザエさんやってた日本チームが素敵。

 さて、当然のように、夕方のカーニバル・オン・アイスのチケットは買っていない私達(というか、誰が出るかさえ私しゃ把握していなかった)。今から買いに行くか、と早めに会場を出ようとしたところ、出口付近でリピーターズチケットなるものを売っていた。特定の席(優待券の残り)を、ジャパン・オープンのチケットを買ってくれた人に安く売ってあげますよ、というシステムらしく、なんと7000円も安い(そして席も別に悪くはない)!

 ということで、その7000円で何が買えるか(メートル2000円の布が3.5メートル…)とホクホクしながら、一旦宿にチェックインしに行く。友人が予約してくれた宿は、なぜか和風宿で畳敷きなため、うっかり長居しないようにすぐに出ようとしたら、玄関先で宿のおじさんに捕まって、「庭の冬桜を見て行きなさい」と桜の木に案内された。この季節なのに、マジで桜咲いてるよ、初めて見たわ、と驚く友人と私を尻目に、もう1人の友人は微妙顔。彼女の周囲では冬桜というのは、普通に季節になったら咲く特に珍しくはない樹木らしい(驚)。

 その辺でうどんを食べた後、会場に逆戻り。
・会場は1階席はさすがに満席だが、2階の上部は空席も目立つ残念な入り。
・オープニングに、ゲデちゃんがAKB的な格好で出てきて、一瞬イリーナかと思って仰天したが、ゲデちゃんでも充分やばい。特にスパイラル。
・リード姉弟は姉のスカートの縁レースが取れてぶら下がり、会場中ハラハラ。でも、上手になった気がした。

・武史は「『The タケシ』という感じだった」と友人が言っていたが、ロロ氏はもっと凄まじかった。
・コールの後、ひときわ大きい拍手の下に登場したロロ氏は、全く滑らず踊りっぱなし。もちろん服は脱ぎ、客席に乱入し、バック転し、ロロスピンし…友人曰く「見たいものを全部やってくれた」。
・アナウンスのおじさんが、ロロ後は「ちょっと気を取り直してまいりましょう」。
・バトル君はジャンプなしの、最初は上しか見なくて首が痛そうなプログラム。イーグル凄え。
・カートは繰り返しのフレーズで、どんどん格好良くなっていった。ミーシン先生が立ってた。
・男子陣の面子が凄すぎて、女子の印象が薄くなっていた感じだったが、レピスト、サラ、キミー、黒革ロシェ、イリーナと、皆さん相変わらず可愛かった。

・休憩時間を挟んでの後半がなかなか始まらず、リンクの端にコードとマットをひきはじめたので、誰が出てくるのかと思ったら、なんとこづ君&ホテイトモヤス!私でも名前は知ってる人だよ!
・と思ったら、カートは出てくるわ、バトル君は出てくるわ。この3人の人選がまたいいわ。同じ上手いのでも大輔君じゃ何か違うもんね。
・カートとこづ君が並んで一緒にステップ踏んでたけど、当たり前と言えば当たり前だが、カートの方が上手いのね(しみじみ)。
・布袋寅泰氏は端っこでエレキギター弾いて、縁の下的な感じに徹して帰られました。

・クーリックは本当にいいよね。安定して勝つ方でもなかったから、早めにアマ引退して良かったのかも。
・久しぶりの生ヤグ。足痛そうにしていたのが気の毒だった。「最近ミーシンルーツを強く感じる」という友人の言葉に同意。
・ちなみに、出演者にオリンピック・チャンピオンが多かったので、ロシア国旗は使う機会がたくさん。
・「次ジェーニャかな?」と言っていた友人、アナが「高いスケーティングスキル…」と言いはじめた瞬間に「違うわ」……。
・チャンさんは天才なので、プログラムなんてどーでもいいのです。滑りを見ると煩悩が満たされてすっきりするのです。

・大輔君はいつものように迫力満点だったが、それより終わった瞬間にジャッジ席の皆さんが物凄い素早さで一斉に立ったのにびっくり。
・真央のメリー・ポピンズはいいねえ。「虹の彼方に」といい、こういう路線が一番合ってるのでは。国宝が可愛く滑ってるのを見るのは眼福です。会場のお子様達、大興奮。
・「パワフルな中にもサービス精神が」という若干意味不明なアナウンスで登場したプル。久しぶりに、エキシビで真面目なプログラム見たよ。あれがエレキギターの新SPってやつ?私は好きではないが、本人が好きならあの路線もいいかな。
・しーちゃんは衣装がバチバチ光ってました。

・それにしても、今回は人の格好良さは髪型では判断できないことを心から実感した。
・豪華面子な上に、こづ君・カート・バトル君コラボなんて珍しいものから、いつものロロ氏まで楽しめる「レジェンドだらけ」のこのショーは(某高価な○○○などと比べると)非常に価値が高かったと思った。
・友人曰く「(ちらしに書いてある通り)全世界は羨ましがってもよい」。

10月7日(日)

 朝起きて、新宿で朝ご飯後、友人と別れて開店直後の布屋に行ってから(望みのものはなかったが、品揃えと値段を確認できたのが良かった)新幹線で帰宅。東京はずっとしょぼしょぼ降ってたのに、新幹線の中で一眠りして起きたら、晴れ渡っていた。

 帰宅したら、S君&子供らは、よく行く滋賀県の道の駅のウサギ小屋に出かけていたので、残りご飯に山椒昆布でのんびり昼ご飯食べていたら、S君から電話「なんかウサギ小屋に、子ウサギあげます、って貼り紙してあるんだけど…」。ってそんなん、いかなごは欲しがるに決まってるやん!S君は飼いたそうなので、私は一切世話しないけど、それでもいいならご勝手に、と言って、しばらくして「どうなった?」とメールしたら「一羽連れて帰ってます」。しばらくして帰って来たいかなごが玄関先で「ママー、ウサギさん連れて帰って来たよー茶色いウサギさん」(め、めまいが…)。

 私「種類は?」S君「知らない」私「いくつなの?」S君「聞くの忘れた」。ということで、貰い先に電話かけて聞いてみたら、おじさんがやや怯えた態で「こっちも貰ってきたので分かりません(しかも交雑してるだろうしな…)。1ヶ月ぐらい前(←それも適当)に生まれました」。ウサギ算式に増えて困ってるとみた。

 で、ウサギの名前は「コミちゃん」(いかなご即決命名)。由来は『パンク・ポンク』の「てんとうむしコミックス」の「コミ」らしい。私「コミちゃん?『コミュニスト』の『コミ』ね。いい名前だわ」S君「耳が小さいから『こみ』か。いい名前だな」。

 ウサギといえば神経質で、環境が変わったり寂しかったりすると死んでしまうと聞いていたのだが、コミは早速その辺で取って来たクローバーやヨモギをもぐもぐ食ってて、物怖じしなさそうな子。私的にはウサギはネズミの一種なので、一般的には好きにはなれないが、まあ自分ちのウサギだと思えば少しは可愛いかも。

 夜、S君が弟に「兄です」と電話をかけて、ウサギ飼育について聞き取り調査をしていた(S君弟&母は野ウサギを飼っている)。

10月8日(月)

 朝からもぐ「ママ食べさせてママ食べさせてお腹空いたよママゼリーがいいよ」あんたヨーグルト食べ終わって目の前にパンあるやろが!!

 洗濯物干してから、一家で病院→うさぎグッズ探し→新福でラーメン→帰宅。

 ウサギは可愛くないが、うちのコミは可愛いという、既にダブルスタンダードな女。

 いかなごが「ウサギさんと遊ばせてくれない」とキーキー言うので、「いい加減にしなさい!ウサギさんと今は遊べない理由言ったでしょ。分からないの?言ってみなさいっ!」とキレたところ、小声で「ウサギさん来たばかりで…まだ慣れてないから…あんまり触ったら疲れちゃうし…」。全部分かってるならキーキー言うな!(笑)

 いやあ山中教授早かったねえ。めでたいねえ。アフリカツメガエルの人と同時受賞とはねえ。今まで日本で騒がれていたノーベル賞受賞者は、年寄りなこともあって、全く身近ではなかったが、山中教授は若いし、関西人だし、神大医学部出身だし、IPS細胞もES細胞真っ盛りの時代にめでたく発見した感があるし、資金集めに奔走して頑張って臨床研究を進めようとしてるし、非常に身近な感じがしてとても嬉しい。来年は京都マラソン走るのかねえ。これでお金ががんがん投入されて、治療開発がどんどん進んで、特許取りまくって欲しいなあ。

10月9日(火)

 以前は金本の連続出場のせいで云々、とぶつぶつ言っていたS君も「なんだかんだ言っても、みんな金本には感謝してるわけだよ…」。ということで金本引退試合を見る。清原黒過ぎだろ…。

 S君がウサギ檻とかペットシーツとかウサギ家とかウサギブラシとかハーネスとか、喜んで色々注文してる。

 もぐはなんで「ねこじゃらし」なんて言葉を知ってるんだ…。

10月10日(水)

 超恐い夢を見て5時に目覚めた後、眠れず。しかも2歳児と並んで寝たはずが、隣6歳児に代わってるし。

 今後10年間、300億円を助成だって。良かったねえ。最初に大学の常勤になった時に研究室に入ってくれた大学院生を、研究が続けられなくなったら、開業して山中医院を開いて雇うつもりだった、というのが、さすが(の人格)というか、哀しい(制度)というか。

 夜、寝ようとして、もぐにこっち来て寝なさい、と布団の横を叩いたら、横の布団で寝ていたいかかごが、「お邪魔しま―す」と言いながら、すかさず乗り込んできたでござる。さすが「甘えん坊太郎いかなご」の名前に恥じない振る舞い。ちなみに最近もぐは「甘えん坊次郎もぐ」と呼ばれている。



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