9月1日(水)

 朝職場についたら、廊下にオレンジ色の椅子が何脚も並べてあって(職員採用面接か何かがあったらしい)、頭の中を「いす、いす、なんかいす♪」と歌が走り、爆笑してしまった。

 まだ咳が続いているので、いかなごは念のため今日も保育園休み。

 仕事から帰ってきたら、いかなごともぐで抱っこを争われた。半分ずつで我慢してくれ。限りあるママ資源を大事にしよう。

9月2日(木)

 もぐを連れて7月に出産した友人の家に行った。友人の赤子はもぐより身長は小さいが、体重は重くてむちむち。そういえば、いかなごはこんな感じだったなあ。だいぶ太ったと思っていたが、やっぱりもぐは痩せている。で、もぐを見た友人「いかなごちゃんにそっくり。いかなごちゃんの子供みたいやん」。友人の家にはメリーがついた電動バウンサーがあったので、もぐを乗せてもらったら、びっくりして固まった挙句、すぐに熟睡していた。

 いかなごのバレエに付き添い。今日はいかなご、レッスン中に無駄なお喋りをしていなかった!凄い進歩だ!周りを見てから動くのでリズムからずれてるし、スキップできなくて一人だけ列から遅れてるし、踊ってるとは微塵も言えないけど、友達を蹴倒す類の失敗さえしなければ何でもいいや。

 そういえば、レッスン中に仲間の男の子に転かされたいかなご、促されて「ごめんなさい」と言った男の子に、睨みながら「もうしないでね」と言って、周囲をどよめかせていた(笑)。

9月3日(金)

 こ、これが恐すぎて。ちょっと採血してくれれば済むのに、ちょっと点滴してくればいいのに、と思いながら、目の前で4歳の我が子が腹痛で悶え苦しむ姿を見るなんて、読んでるだけで血の気が引く。もう少しアクセス悪くしてもいいだろ、と思うことは日々あるが、「自分の子がこんなことになるぐらいなら、わしゃ過労死するよ」という医者は一杯いそうだ。てか、私でさえ、そう思う。だから、このまま日本の医療が崩壊していけば、おそらくアメリカ型よりイギリス型に近くなるとは思うが、私と同時代に教育を受けた医者が現役でいる限りは、ここまで酷くはならないだろうな。その後は分からないが。

 いかなごが「あーぶくたったにえたった」を最後まで知っていた。「戸棚に入れて鍵をがちゃがちゃがちゃ お布団ひいてねーまーしょ」だった。

9月4日(土)

 家の片付けをほんの少しと洗濯をして、みんなでカナート行ってハッピーセット買って(私はうどん)、100円ショップや本屋で少し買い物して帰宅。その後、私だけ着付け習いに行って(今日は浴衣)帰りにいかなごのバレエグッズ買ったり。

9月5日(日)

 朝病院行って、そのままいかなごのバレエの振り替え授業に。2時間のレッスンだったが、最初の1時間で疲れたいかなごは、後半は何もせず、先生に「いかなごちゃんのために、パパもママも弟もついてきてくれてるのに」と言われていた(ま、どっちみち、どこかには連れて行かなきゃならんので、労力は同じなんだけど)。

 続いていかなごとS君が音楽教室に行っている間に、もぐの相手しながら雪ちゃん達の結婚式ショー動画を見て、そのまま昼寝、と10分ほど寝たところで、帰って来たいかなごに叩き起こされ、その後もS君に起こされ、もぐに起こされ…昼寝させてくれ。

 夜はS君希望でくら寿司。ビッくらポンは一つも当たらず。

 相変わらずいかなごはバレエ発表会の出しものを全く覚えていないので、まずは親が、と歌いながら練習。なんでこの歳になって、ミッキーマウスマーチで必死に踊らにゃならんのだ。しかしいかなごには、スキップできないので前進できないとか、膝の屈伸がしっかりできないとか、振付以前の問題が山積み。

 それにしても、ハーフビールマンスピンとはねえ。

9月6日(月)

 忙しかった。飯食う15分以外、マジで息つく暇もなし。ぴらぴら(←入院患者さんを診てくれという依頼の用紙。外来が終わった後、まとめてぴらぴらと看護婦さんが持ってくるのでこう呼んでいる)多過ぎなんじゃ。

 赤子って可愛いので、「産むまでつわり」体質じゃなきゃ私もあと1人ぐらい、と思わんこともないが、教育費を考えると、3人は普通に無理だな。

9月7日(火)

 いかなごのバレエ、発表会が迫っているので、火曜日にも来てくれ、ということで、仕事からバレエのレッスン先に直でお迎え。珍しく緊急オペが入ったのでどきどきしたが、何とか間に合った。しかし、こんな新石川邸のすぐそばに子供をバレエに連れて行くなんて、15年前は思いもしなかったな。

 で、教室に着いて、ママが来たのを見たいかなご「ママ、いかなごが心配だから来たの?」はい、そうです。とっても心配でした。案の定、今日は衣装を着てみたものの、チュチュのチュールがゴワゴワで痛いと不機嫌になり、先生に怒られまくっていたらしい。先生が怒り過ぎたと落ち込んでいた。

 チュチュはテーマに合わせて改造してあるため、多少縫う必要が、とのことで、持って帰って来たのだが、家で着せてみると、ゴワゴワもさることながら、明らかにきつい。S君は堪え性がないから、と言っていたが、そりゃこれじゃ嫌がるだろ。てことで、直接足に触れる部分はチュールを布で覆い、サイズも調節してみた。そういえば、小学生の頃の私にとって、チュチュは夢の服だったのだが(笑)。

 それにしても、最近は朝6時から夜10時まで、ひたすら働いてる気がする。それなのに暮らしが楽にならないのは、「私じゃないと」ミルク飲まなかったり、泣き止まなかったり、飯食わなかったり、パンツはかなかったり、寝なかったり、その他諸々な輩がいるからなのだな。

9月8日(水)

 保険会社の請求の紙、なんとあれをクラークさんが下書きしてくれていた(感動)。いい時代になったものだ。あれ、調べたらすぐ分かるけど、調べるのが面倒くさいこと(通院日とか入院日数とか)を色々と書かなきゃならんのよね。

 巷では評判の悪い電子カルテ。確かに外来だけを考えると、参照しにくくてあまり良くないのだが、こと入院に関しては、絶大な力を発揮すると思う。なんせ以前は病棟に行き、一つしかない目的のカルテを探し出し(それも検査などでその場にないことも多く、その場合は後でもう一度足を運ばねばならぬ)、用紙を探して所見を手で書き、薬出して、処方箋を挟むなり貼るなりし、さらに棒を立てたり挟んだりせにゃならなかったのだ。検査一つオーダーするにも、まず用紙を探し、患者さんの名前をガッチャンし、所見や目的を手で書き、その紙を一つしかないカルテに挟み…。

 今はどこにいてもカルテ開けるし、所見はコピペできるし、名前は書かなくていいし…そりゃ上司は未だに一本指で入力しているので、そういう人には不便かもしれないが、電子カルテがなければ、毎日昼過ぎまで外来して、午後からオペして、毎日新規入院があるなんて状態で、保育園にお迎え行ける時間に帰れる訳がない。電子カルテさまさま。

 もぐ、頭がてかてか光って、ぷくぷくしてるので、とっても坊主に見える。それも道鏡。

9月9日(木)

 9月から、やっといかなごの保育園での昼寝が終わった。すると、いかなごの寝る時間がきっかり2時間早くなり、8時過ぎには座卓の下やソファの上で沈没するように。素晴らしい。でも、7時過ぎから機嫌悪くて悪くて(笑)。

 いかなご「あたしママと一緒にパズルしたい」「ママご飯食べてるから無理」(←もぐにミルクやってて遅くなった)「もう、ママなんて嫌い!」「ねえママ〜、パズルしてよ〜、ご飯食べないで」「いかなご、そんなことしてると、ママいかなごのこと嫌いになるよ」「じゃあ…せめて抱っこしてよ!」…ええ、何がどうせめてなんでしょうか…。てことで、結局4歳児抱っこして晩御飯食べたり。

9月10日(金)

 学会で会った年上の知合いの先生に「先生は働いている時、いつも明るくて元気で前向きよね。どうしたらそうなれるのかしら」と、S君が聞いたら鼻で笑いそうなことを言われた。どうも私は、傍から見ると元気そうに見えるらしいが、本当に元気な人は、7ヶ月悪阻で寝たきりな挙句遺書書いておこうと思ったり、定期的に迷走神経反射で意識失ったりはしない気がする。



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