４月１１日（日）
もぐをはじめて抱っこ。ミルクも自力で哺乳瓶から飲み（ちょっとチアノーゼになっていたが）げっぷもしていた。頭の骨が一部重なっていて、つまりは実は自力で降りてくる気満々だったらしい。で、しげしげ顔を見た結果、結論→今のところ、一番新生児の頃のいかなごに似てる。
夕方やって来たいかなご「やっと４人になった」のが嬉しくて仕方ないらしい。ちなみに、ママはパッションで、パパはパイン、もぐはベリーで、いかなごはピーチ。で、Ｓ君が字を決めたので、もぐの名前も決定。
選挙権を放棄したのは、今日が生まれて初めてかも。
４月１２日（月）
切った腹の痛みよりも、腰背部痛やムカムカ、いかなご分の不足に悩み中。お腹は空いて、ご飯も食べられるのに、どうしてこんなにムカムカするんだろう、と不思議に思っていたが、よく考えたら鉄剤の点滴しているのであった。で、結構スタスタ歩いているので、どの看護婦さんにも、平均より元気だと言われる。最近の腎臓病→悪阻ですっかり自分の身体に自信をなくしていたので、誉められて天狗になりそう。
もぐは今日は光線療法。もう１日１００ｃｃもミルク飲んでるらしい（凄）。体重も下げ止まった模様。いかなごは相変わらず、ママがいなくても平気な様子。保育園帰りに病院にやって来たいかなごと売店まで買い物に行ったが、ここ数ヶ月家でウダウダしてるいかなごしか見ていないので、一緒に外出すると、その賢くなりっぷりに驚かされること多し。
暇なので音楽でも聴こうかとmp3を落としたら、このサイトにはまった。ラフマニノフが弾く猫のワルツを聞けるとは。他の曲達も、昔の演奏は結構違っていて面白い。
４月１３日（火）
ドレーンが抜けて、子宮の戻りも良好。１日５００ｋｃａｌぐらい補食してる。ほとんど動いていないのに、なぜかお腹がとても空くが、ほんの５日前まで、何かを食べたいという気持ちが全くなかったので、どうも気分的についていけない。
グレゴリー『ブーリン家の姉妹』を読み終わった。どろどろ血だらけしていて、とても良かった。流産繰り返すところなんぞ凄過ぎ。ハワード家の叔父と母親、兄妹を見捨て過ぎとか、本当にこんな権力分配なのか、とか色々疑問に思うところもあるが、最近読んだ娯楽小説の中ではダントツ。
４月１４日（水）
ドレーンが抜けたのでうつ伏せを楽しめるように。うつ伏せだと結構傷が痛いが、元々うつ伏せ寝の私には、痛みよりも姿勢が大事。
で、予定日を超過したのに、なかなか生まれず、やっと産んだのに、産んだか産んでないのかよく判らない、という悪夢を見た。
もぐ、ミルクを増やしてもらって、あまり泣かなくなったらしい。飢えてたのか（笑）。凄い勢いで体重が増え、顔もやや丸くなってきた。
今日はシャワー→もぐ哺乳→もぐ哺乳と、結構動いてるせいか、あちこち痛い。
iPad猫可愛過ぎ。
産前は、産んだら美味しいものを一杯食べるぞ、と思っていたのだが、何を食べても別に気分悪くならないので、特に美味しいものを食べたいと思わないことに気づいた。
夜、内科の主治医が来てくれたのだが、ちょうど部屋にいたいかなごが「看護婦さんじゃなかった、お兄ちゃん」と言ったら、普段基本が仏頂面の先生が、今まで見たことがないほど満面の笑みになって「可愛いですね」。この先生、たぶん私より少し上の年齢だと思われる（笑）。
４月１５日（木）
貧血も改善したので、午前中に退院。ちょうど１週間の入院。退院や仕事関係の事務手続きであちこちウロウロすると、骨盤が変な感じ。
もぐはがんがんミルク飲んでて、体重も増えているので、早めに点滴が抜けそうらしい。おむつを替えたら、脂肪がついていないので、お尻がぺったんこで、ウサギのふんのようなうんちをしていて、びっくり。私が行く時はいつも寝てるのだが、それ以外の時に泣き叫んでいる模様。
Ｓ君に迎えに来てもらい、パン屋＆図書館＆スーパー＆眼鏡屋に寄って帰宅。家は一人暮らしの下宿みたいになっていた。担当の助産師さんに「先生絶対帰ったらバタバタしそう！じっとしてて下さいよ！」と言われたが、７ヶ月ぶりに何かをやる気も、やる体力も取り戻したので、超軽くテーブルと冷蔵庫の整理と晩御飯作りなど。
Ｓ君が買った食洗器を置くと、台所の空きスペースがかなり小さくなることを知り、揉めたりも。結局、もともと台所の食器収納能力の低さに悩んでいたこともあり、将来的には戸棚類を買い換えてスペースを確保しよう、ということになったのだが、Ｓ君「君は（新しい戸棚類を買おうと思うほど）いきなり元気になったかもしれないが、僕はそうじゃないんだよ」。すいません、そりゃ私が死んでる７ヶ月間、一人で家事育児していれば、さぞお疲れでございましょう。
保育園から帰って来たいかなご、座っているママを見て「ママ元気になったの？」「うん、もぐが生まれたから」「お腹は大丈夫？」「それはもうちょっとかかるかな。もぐは２週間後に帰ってくるからね」「うん、キュアベリー登場だもんね！」。
今日の晩御飯：焼き鮭、青梗菜と厚揚げ炒め、トマトとインゲンとサラダ菜の清見オレンジドレッシング、玉ねぎの味噌汁。７ヶ月ぶりに３人でテーブルを囲んで食べた。
それにしても、紅茶飲んでも、玄米茶飲んでも、白米食べてもムカムカしないのはともかく、風呂に入ったら気持ちが良く、長時間入ってもしんどくないのには心底驚いた。この風呂と、いかなご分の充填により、一気に回復したような気がする。数分立っていると傷が痺れる感じがするのと、笑うと傷が痛いのが不便なところ。
で、いかなごは「ママ会いたかった」「ずっと待ってた」などと言いながら、ママにべたべた＆ちょっとしたことでゴネて嘘泣き（これは以前から）。ちなみに、ママがいない間は、パパに何か怒られる度に「はい」と言いながら、泣きそうな顔をしていた（でも泣いても無駄だと分かっているので泣かない）らしい。
４月１６日（金）
病院では毎朝４時には目覚めていたので、早起きの習慣がついてしまったらしく、今日も６時起き。
で、いかなごの保育園かばんのリスとパンダのマスコットが取れていたのを付け直したり、めだか水槽の中で繁殖しまくっている貝を取ったり。
それにしても、今までこんなにもいかなごの世話ができていなかったのかと驚く日々。一方、いかなごは、ちょっとしたことで泣きまくり（←甘えてるだけ）。あまりにもあまりなので、笑ってしまって傷が痛い。
アイスランドの噴火、ヨーロッパの農作物はどうなるのだろう。
台所が、飲むゼリーやお菓子、これしか飲めなかったウーロン茶のペットボトルや、カップラーメンなどで溢れかえっているのだが、悪阻がなくなった途端、ジャンクフードに興味がなくなり、元の嗜好に完全に戻ってしまった。この大量の在庫、どうしよう。
午後から風呂掃除。動く範囲が少ないし、手すりもあるし、お湯使うから暖かいし、と思ってやり出したのだが、４０分で疲れ切った。しかも、産後は水に触るなという言葉を知らんのか、としおしおに怒られた。
今日の晩御飯：青梗菜と白菜の餃子（焼いたのはＳ君）、トマトとサニーレタスときゅうりのサラダ、じゃがいもの味噌汁。いかなごは西京漬けと豆腐。
風呂から上がったいかなご「おなかすいちゃった」私「源氏パイでも食べる？」「おやつ？ママ、やさしいねえ（しみじみ）」いや、あんたがお腹空いたと言うから…。
４月１７日（土）
テン君キャロル行きなのか…ロシア系で頑張って欲しかったんだけどな。
例によって早く目覚めたので、いかなごが寝ている間に、居間の点検（もぐの口に入ったら危なそうなものを片っ端から隔離）を済ませた。これで万一私が再入院になっても安心。
Ｓ君が朝から食洗器の取り付け作業をしていて、「これ、面白いよ」と取説を示した。「ゆとりコース：送風のみしか選べません」…だから笑うと傷痛いから、１週間ぐらい面白いもん見せるなと。
もぐが帰って来たらできないことをまずせねば、と昼過ぎから、いかなごともども髪切りに美容院→ネパールカレー屋でご飯→病院。２人ともかなり短くしてもらった。これで数ヶ月は持つはず。
美容師さんが女の人だったせいもあって、切ってもらっている間、いかなごは喋りまくり。ピンで髪を止めてもらっては「こうするとキュアピーチみたい。こうするとパインみたい」とか。切られるの嫌がる子も多いのに、と驚かれていた。あと「ママはお腹切ったけど大丈夫なの」と言っていたらしく、後で私の髪を切ってもらってる時に、美容師さんに「もしかして、２人目さんが生まれたばかりですか」と言われた（笑）。
もぐは点滴がはずれていた。今日は窓越しにいかなごがせっせと子守唄を歌っていたせいか、ミルクをなかなか飲まなくて大変だったが、顔も少しずつ丸くなっている感じ。
数ヶ月ぶりに、いかなご座椅子を出した。あと、食玩プリキュアハウスがすぐに分解するので、ボンドで接着したり。部品がこれほど散逸する前に、とっとと接着しておくんだった（後悔）。
しかし、夕方からずっといかなごの相手をしていたが、別に体力的にどうということはないものだな（感心）。
今日の晩御飯：豚肉の肉じゃが風。いかなごはコーン入りスクランブルエッグと豆腐。
いかなごがブロックで遊んでいる横で、いかなごの誕生日プレゼントを注文。
私「じゃあ、あれで注文するよ」
Ｓ君「あい」
いかなご「ねえ、何してるの？」
私「秘密！」
いかなご「え、だって注文したって。何注文したの？」
私「まあまあ、いいからいいから」
４月１８日（日）
なんか知らんが、いつの間にやら、今日はいかなごとケーキを作ることになっていたので、朝起きて開口一番「ケーキ作る」のいかなごと、いちごショートケーキ作り。といっても、毎回同じでは芸が無いので、今日は中身をムースにしてみた。いかなごは粉ふるったり、イチゴ洗ったりもしたが、味見が主。指突っ込み過ぎ。
数日前から、腸が動くと差込が走るのが辛い。
今日のもぐ。体重は１９００ｇを超えたところでストップ。超気持ち良さそうに寝ていて、保育器から出されて抱っこされるのも迷惑そう。隣の保育器に、今日生まれたばかりの子が仲間入りしていたが、２２００ｇとなると、さすがに脂肪たっぷりで丸々している。いかなごは、プリキュア塗り絵のキュアベリーのページをガラスに押し付け「ほら、もぐ、キュアベリーだよ」と叫んでいた。
それにしても、哺乳瓶で１回何ｃｃとか決めてミルクをあげていると、飲まない、と育児ノイローゼになるのも分かる気がするなあ。母乳だと、出がよければ、どれぐらい飲んだかなんて全く気にならないもの。と言ったらＳ君「うん、だから君には母乳しか向いてない」…そうかも。
ロシアまで火山灰来たのか。１年ぐらい、まともに飛行機飛ばないとかなると、色々凄いことになりそう。
なんかヤナの呟きが気の毒で。
生まれて数ヶ月のいかなごの写真を見直してみたら、数枚今のもぐとそっくりの写真を見つけた（笑）。
今日の晩御飯：豚しゃぶサラダ、納豆（ケーキがあるので軽め）。いかなごは西京漬けと豆腐。西京漬け、日持ちするし、一切れが小さいし、骨がないし、便利。ちなみに、昼はもぐが生まれたお祝い（？）にＳ君製作のサンドイッチ。
夜、いかなごがiPhoneのゲームアプリに夢中に。色々なゲームに手を出し、よく分からんゲームのデモか何かを起動して、もの凄く嬉しそうな顔で「いかなごって天才でしょ？」。いや、そんなこと１時間半もしてないで、風呂入れ、風呂。
４月１９日（月）
夜はなかなか寝かせてもらえず（昨日はグランディアしながら寝かけて、いかなごに怒られた）朝は相変わらず早く目覚めるので、何かが憑依しているかのように日中はずっと眠たい。
晴れなので、やっとお雛様を片付けた（一応３月４日からは見ないようにしていた）。が、なぜか菱餅だけ入れるところがなく、残ってしまった…うーん、記憶によると、菱餅用の箱があったはずなのだが…。あと、大臣の帽子の飾りを一個、違うところにしまってしまった。
今日の晩御飯：とろろご飯、はまちの刺身（Ｓ君が切った）、西京漬け、サニーレタスの野菜スープ。
相変わらず、些細なことに幸せを感じる日々。今日は、風呂からいかなごと一緒にスタスタ歩いて居間に戻ったよ。
ウフキル『砂漠の囚われ人マリカ』を読み終わった。前にＴＶでちらっと見て知った、モロッコの２０年監禁されていた政治犯の家族の話。ＴＶでは脱走の話が主だったが、実際は、最初の５年は支援者の助けも得られる流刑状態→１０年間食糧もロクに与えられない監禁生活→そこから脱走するが、恐怖政治が浸透しているため、誰にも助けてもらえず、数日で捕まる→脱走中にフランスのマスコミに電話したのが効いて、監禁が軟禁に変わる→５年後にやっと釈放されるが、国外へは出られず→さらに５年後、国外へ脱出、という経緯らしい。なんというか、つい最近の話ながら、絶対王政なため、１６世紀のイギリスと変わらない気がする。
４月２０日（火）
朝、玄関（牛蒡とおんぶ紐が発掘された）と押入れの片付けを少し。思っていたより危険物（←小さな玩具の類）が少ない…てことは、たぶん後で思いもよらぬところから、危ないものが大量発見されるんじゃ…。
もぐは保育器から出ていた。今日は比較的お目目ぱっちりだったが、ミルクは飲む気なし。そりゃ１回３０ｃｃも飲まされていれば、お腹一杯だわな。飲まない分は後で注入されているが、そっちの方が明らかに嬉しそう。
で、仕事復帰について上司と相談し、日付が仮決定。去年は早い復帰を止められたが、今は人手が足りないらしく、あっさりフル勤務で復帰してくれと言われた。まだ先だが、体力を作っておかねば…と思ったが、今はまだ安静期間中なのであった。
ついでに後輩や看護婦さん達にも挨拶してきたが、お腹が出ていない、と驚かれた。なんか今回は、臨月前に生まれたせいか、産後１週間で既に普通のズボンが入るように。
今日の晩御飯：牛肉と竹の子と人参炒め、ホッケ。
「もぐ帰って来たら綺麗な家がいいから、いかなごがお掃除してあげるの。お姉ちゃんだから」と言いながらブロックで作った「掃除機」で居間を荒らしまわるいかなご。言ってることと、やってることが矛盾しまくっております。
夜、例によって「ママと一緒にいいものばかりするのー」「お風呂はママと一緒じゃないと寂しい」などとゴネゴネのいかなご。Ｓ君「人はこの状態を見て、赤ちゃん返りと言うかもしれません。しかし、それは間違っています。なぜなら、ずっとこうだからです。ベテラン赤子なのです」