10月20日(水)

 今日は京都遺伝子治療研究会とかいうものの発足の日だった。
 それゆえ6時に所見を全然付けないまま病院を飛び出し大学に行く。

 あと半年で基礎の実験をする学生になるかと思うと(って院試は29日だが)、全然勉強していないので不安きわまりないが、うきうきする。実験し出した途端いやになる可能性もあるけど。
 このごろ、大学の6回生の秋のことを思いだし、ようやくあのときの雰囲気がわかるような気がする。国家試験前で殺伐としていたものの、同級生はなんとなくみんなうきうきしていた。同級生はみんな医者になりたくて医学部に行ったのだろうから、あれはやはり憧れの医者になれるという気分だったのだろうな。私は別に医者に憧れなど持っていなかったから、新しい環境の変化に対するどきどきはあっても、けっしてうきうきはなかったのだが。

10月21日(木)

 今日は当直。回路(持続透析の機械)は2台回っていて、1台は6時間おきに止まるというので(=患者さんの状態がよろしくない)戦々恐々。前の晩3時間ちょいしか寝てなくて眠いので、9時には当直室に引っ込んで10時くらいから一眠り。と、11時には入院があって起こされる。これがはじまりだった。

10月22日(金)

 あとは1時間仕事して当直室に戻って寝たら1時間後にまた呼ばれる、の繰り返し。1時間以上連続で眠れない。
 持続透析の回路は2時頃にやはり止まった。朝6時には、「先生、造影してえ」と起こされた。造影というのはCTを撮るときに、よりよく見るためにすることだが、どうして私を呼ぶのだろう、といぶかしく思いながら救急室に下りて行く。結局CTも撮ったのだが(当直の放射線技師の人が常にいて、CTはその人1人で十分撮れる、というか、放射線科に居候しているだけの私よりはずっとうまく撮れる。基本的にはうちの病院では医者の仕事ということになっているので、私がやったけど)、なんと私が呼ばれた理由は、外科当直の先生のご指名であった。
 CTを撮った患者は、急性腹症(ようするに強い腹痛)の患者で、この病気は手術することがあるので、内科当直の先生が外科当直を呼んだらしい。すると外科当直の先生は開口一番「今日はY先生が当直で(私のことである)、Y先生はいま放射線科を廻っていますから、コールしてCT撮ってもらって下さい」と言ったらしい。内科当直の先生は「内科の私でも今先生が放射線科廻ってるって知らなかったのにあの先生はよく知ってるなあ」と感心していたが、そう放射線科は一階の奥の方が行動範囲なので、放射線科を廻っている内科研修医は他の内科の人から見ると姿が消えたように見えるのである。しかし、私が放射線科を廻っていて、しかも今日の当直であることを知っているとは!恐るべきチェック力。ちなみにそのCT撮った患者は大した事なさそうで良かったのだった。

10月23日(土)

 今日は久しぶりに大阪に。なんばと大阪のジュンクで買い物。ついでにキディランドに行ったのだが、たれぱんだコーナーは前回より小さくなっていて、あまり売る気なさそうだった。これなら近所のイズミヤのほうがよっぽど充実している。たれぱんだは2000年記念をメインに打ち出しているらしい。2000年記念時計とか2000年記念缶バッジとか。バッジは欲しかったが5枚組み1300円だしなあ。ちょっと今回は遠慮。

 友人が「この本に宿便体操が載っていた」と文庫漫画を見せてくれた。ほんまにそんなことで出るんかいなと思いながら、一応見てみる。すると、作者後書きのところに、作者の夫の近況というのが書いてあって、「収入は少ないが……(中略)今年またSFの賞をいただいた」。夫は同業者らしく、よく漫画の中にも登場するのだが、はて、収入が少なくてSFの賞をとった人。
 とり・みき?収入少ないかな?
 SFの賞といえば、星雲賞か日本SF大賞。マガジンを探せ、ということで検索してみると、今年の星雲賞漫画部門を獲っていたのは、横山えいじなのだった。なるほどー。漫画の中の夫の人は横山えいじの漫画に出てくる作者にそっくりだった。わかってみれば、なんでわからなかったのだろうと思うほどそっくり。そうか横山えいじの妻はこんな人なのかあ。そして娘がいるのか。

10月26日(火)

 院試真近だというのに眠い。仕事が多いので帰宅時間が遅い。帰ってきたらしんどいので寝てしまう。おいおい。
 昨日みた野尻掲示板の書き込みでもっとも面白かったのが、「マトリックス」の原作、という触れ込みで『スキズマトリックス』を平積にした本屋の話。いいぞ、やれえ。

10月29日(金)

 今日は院試。久しぶりに母校の教室に入る。懐かしい。
 試験は、英訳と和訳の問題量が無茶苦茶多かった。こんなに真剣に英語に取り組んだのは何年ぶりだろう。その後の専門科目の問題は去年に比べて難しく、その上やまをことごとくはずした。事前に勉強したことは全く出なかった。仕方がないので小児科の問題など解く。
 面接は、あいまいに微笑んでいたら、つっこまれずに終わった。何も分かっていないというのがばればれだったけど。同じ面接官の面接を受けた同じ教室を受けた2人は結構つっこまれたらしい。

10月30日(土)

 久しぶりの休日の当直。今日は病棟当直なので楽々。夜中に2回ほど起こされたけど、不穏の患者がいる、とか実に穏やかなご用件。ありがたや。
 しかし、循環器病棟には心呼停止の入院が入っていた。

10月31日(日)

 9時過ぎに家に帰ってだらだらする。現在放射線科を廻っていてベッドフリー(担当の患者がいないこと)なので、安心してだらだらできるのが有り難い。
 ホームページのフロントページを作る。やっとなんとか形ができた。
 京フェスクイズの新作問題も作ったりする。

11月7日(日)

 昨日から親と有馬温泉に。有馬温泉って有名だけど、こんなに何もない谷間にあるとは。土産物店が7、8軒あってそれがメインストリート(せいぜい100m)。あとは何もなし。

11月8日(月)

 旅行のお土産の炭酸煎餅を放射線科に持っていくと、なぜか人気が高い。
 そんなに有名なんだろうか。私は鹿煎餅と混同してたんだけど。

11月12日(金)

 今日帰りに晩御飯を買いにコンビニに寄った。ご飯を買ったあと、ふと週刊誌を立ち読みすると、インタビュー記事が載っていた。「レッドスネーク カモンで有名な東京コミックショーの……」えっ?ちょっと待て、レッドスネークカモンはゼンジー北京ではなかったのか。
 レッドスネークカモンは大好きだったが、ゼンジー北京がやってるのだと思っていた。そういえば何かおかしいとは思っていたのだ。だって、基本的にゼンジー北京は1人で舞台に立つが、レッドスネークカモンは2人必要だし。
 レッドスネークカモンが見たくて、ゼンジー北京がテレビに出るたびに食い入るようにみていたが、そりゃ人が違うんだからやらないはずだ(笑)。しかし写真を見て思ったが、東京コミックショーの人はゼンジー北京と顔が結構似ているのである。間違えるのも無理はないか。同じ思い込みをしている人はきっと私だけじゃないと思うんだけど(笑)。
 レッドスネークカモンは腰を痛めたので7年前からやっていないらしい。残念だ。ビデオ出てないだろうか。

11月19日(金)

 昨日、今日のMRIの所見が20個。全然分からないので、放射線科の研修医に泣きつく。放射線科の先生は最早あきらめモード。「はい、次かけて」と次々と私の所見を処理してくれた。

 11時過ぎに帰宅。明日は京フェス。田中邸に向かうと、合宿企画のプログラムを組んでたりした。やはり直前にならないとできてないのね。私も部屋割りの表を書いたりさせられてしまった。
 プログラムブックをこれから田中君が作るらしいので、明日までに京フェスクイズを作るのは無理だろう。今年は京フェスクイズはなしですね。


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