8月11日(月)

 未明に祖父が死んだらしい。ほとんど接点がなかったので、正直担当患者さんが亡くなるよりも実感がない。

 既に外来がお盆仕様(疲)。

 で、北島。私的にはこれを見た章枝ちゃんがどうかが気になる。

 夜、ブローカーさんから電話が来たので、親を含む一家四人で犬を引き取りに京都駅へ。前のたあと比べると美人とは言えないギョロ目さんだが、毛色がいい感じ(顔は茶黒が入っていて、身体はほぼ真っ白)。キャリーケースを開けた途端、ちぎれんばかりに尻尾ふりふりの愛想良しで、家についてもご飯はすぐ食べるし、下痢はしないし、夜泣きは多少きゅんきゅん言うだけ。

 おばあちゃんには事前に何も言わず、京都駅まで引っ張っていったのだが、仔犬見た瞬間に表情が変わり、いきなり「たあちゃん」と呼びかける始末。名前はやっぱりたあなのか。

 いかなごは、ゲージに入ったたあを見て、最初は「いかなごも中入る」と主張していたが、そのうち寝ようとしたたあに座布団を差し入れようとしたり、たあにご飯をやったら、「はい、どうぞ」と餌皿を前に押しやったり、日頃の草履取りの本領発揮。こんなに世話好きさんだったとは。

 それにしても、どうも他所の犬みたいな感じ(いや、おばあちゃんの犬だから他人の犬なのだが、しつけができないおばあちゃんに代わり、最初はうちの家で暮らす予定)。昔は犬の仔より可愛いものはないと信じていたが、いかなごが生まれてから自分の赤子が一番可愛いと悟ったからか。まあ、シーズーの仔犬なんて、みんなボロ雑巾みたいなものだから、最初は実感がないのかも。

 ちなみに、今日来た仔の兄弟も昨日完売したそうだ。お盆前は売れ時なんだとか。

8月12日(火)

 たあたん・ざ・さーど。ごく普通のシーズー。

 体重計ったら1.2kg。

 いかなご、たあに向かって「わん!」たあ「わん!わん!」いかなご「わんわん!」たあ「わんわんわん!」…わんわん合戦してた。

 しかし2歳2ヶ月半の幼児と2ヶ月半の仔犬では、当たり前だが意思疎通が全く取れていない。たあ、遊んでもらえるかと思ったのに、裏切られること数知れず。

8月13日(水)

 いかなご、いつの間にやら、自分の身長より高く積み木を積むように。しかも一人で積んでくれる。

 犬ハウスが届いた。でも、まだ趣旨をご理解いただけていない。

8月14日(木)

 いかなごとたあ。お互い相手のことなぞ、ちっとも考えちゃいない。「だっこしるー」と言うので、いかなごにたあを抱かせたら、膝に乗った瞬間に「いや」とたあの背中をぎゅーぎゅー押さえつけたり。しかし、たあはそれも嬉しいらしく、案外気にせず、喜んで跳ねてたり。わりといいコンビ。

 たあは初めておばあちゃんちに足を踏み入れた。

8月15日(金)

 たあはすっかり慣れた模様。ゲージの外に出すと、いかなごのおもちゃをくわえて引きずったり、ゲージの中ではくつろいで腹出して寝たり。

 それにしても、たあが相手だと、いかなごが急に饒舌になる「たあちゃん、足なめちゃだめよ」「ピングー取らないの(ママ口調)」。

8月16日(土)

 今日は大文字。後輩その1が、いつも暇そうなのに、16日は休日出勤できません、と断言したので、みんなで耳をそばだてて理由を聞いたら、実は鳥居の火付け人らしい。朝から薪を背負って山に登らねばならないんだと。ご苦労様でございます。

 で、8時に家の外に出て、歩道で大を見て、帰って来て京都テレビで中継番組を見ていたら、俵越山というお笑い芸人のような書道家が出てきた。なんじゃと思ってぐぐったら、越前屋表太だった。

8月17日(日)

 いかなごは相変わらず悪いことばかり。食べ物を投げたり、お茶の中に入れたり、椅子の上に登って跳ねたり…で、ママに怒られると「ママ、だっこだっこー」(少しでもストレスがかかるとすぐこれ)。怒ってる相手に抱っこ抱っこ言うあたり、まだ可愛いと言うべきか。

 当直。

8月18日(月)

 明けて帰ってきたら、おばあちゃんがまたご飯を食べなくなっていた(疲)。

 いかなご、唐突に「ピングー」から「チキチキマシン猛レース」に鞍替え。保育園から帰ってきてから、毎日3回は巻き戻して見る。…ピングーもそうだが、世の流行から離れた子に育ちそうだ…(心配)。

 イシンバエワの着てるロシアユニフォームが素敵。しかし凄い試合だった。

8月19日(火)

 職場での昼ご飯は、いつも食堂で後輩その2と食べている。私「スポーツ能力があるように生まれついたら、棒高飛びやりたいな」後輩その2「僕はバスケですね。黒人に生まれ変わってバスケ」…黒人に生まれ変わることが絶対条件らしい(笑)。

8月20日(水)

 昼間に病院に行くように言っていた親が、なんだかんだと理由をつけて行かなかったので、夜、一家で病院に診察券出しに行って、一旦帰宅して、おばあちゃん連れて再度夜診へ。とことん手間のかかるお人だ。

 晩御飯を食べそこねたので、家に帰ってきてから台所を漁った。今日の晩御飯:杏露酒、甘栗、缶詰コーン。

 おばあちゃん関係のドタバタで、なかなか教習所に行けない(困)。

 福島大野事件の無罪判決が出た。医者版・志布志の選挙違反事件とでも言うべきこの事件、普通に仕事をしているのに、患者さんが亡くなったからという理由で、逮捕されて留置場に入れられた、という無茶苦茶さ加減が、全国のごく普通の医者の背筋を凍らせた。いきなりいかなごと引き離されて留置場に入れられたら、私なら余裕で狂うだろう(臨月の妻と引き離され、逮捕拘留されてなお、地域医療に貢献したいと語るこの医師はとてもいい人なのだと思う)。無罪判決は当然として、この逮捕を指示した検察の責任を追及して欲しいものだ。それにしても、判決文を読んだら、最近の医療訴訟のトンデモ判決を見慣れた眼には眩しいほど、非常にまともなことが書いてあって驚いた。



過去の日記の目次に戻る。

日記に戻る。