12月21日(火)

 職場で、子供の頃に予想していなかった技術の進歩で一番意外なのは、やっぱり携帯だよな、という話をしていたら、上の先生曰く「炬燵でどてら着て、ノートパソコン打つようになるとも思わなかった。格好いい机の上で、パソコン打つ未来を想像していたのに」。確かに。炬燵とどてらは手放せないから、パソコンの方が変わるのはある意味当然かも。

 う。北京で打った膝が痛い。

 帰宅後は夜寝。さらに早寝。

12月22日(水)

 患者さんで、親子連れの人がいる。今日はお母さんの方が診察に来ていたが、子供を抱いていては診察を受けられない。ので、私が子供を抱きながら診察することにした。9ヶ月児に抱きつかれながら仕事ですよ、あなた。可愛いのなんのって。役得役得。

 ふと考えたら、大学を卒業してから、台湾、中国、カナダ、アメリカ、オーストラリア、ロシア、ハンガリー、ドイツ…8ヶ国も行ってるのか。海外旅行好きの人なら珍しくもないだろうが、暇な学生時代にも一度も海外旅行に行かなかった旅行嫌いの私としては、笑えてくる人生展開だ。

12月23日(木)

 朝起きて、S君とあーでもないこーでもない、とバウリンガルを(親に買ってもらった布団の包装紙で)ラッピングし、実家へ。早速、親が張り切ってたあの鳴き声を拾ったが、うーだろうと、ぐーだろうと、きゅーんだろうと、表示される翻訳はすべて「あなた強い?私強いよ」。つまり、たあは常に我々を威嚇してる訳ね…こうして飼い主と犬との信頼関係が崩れ去っていくのであった(嘘)。まあ、たあが一言きゅーん、と言おうものなら「ほら怒ってる」「椅子から降りたいんだよ」「降ろしてあげてよ」と方々から声がかかる現状では、バウリンガルなど全く無用なわけだが。

 おでんを食べさせてもらい、結婚式の引き出物をもらい、お歳暮と思われる蕎麦やほっけをもらい、近所の人の田舎の土産の自然薯をもらい、数週間分の週刊文春と週刊新潮をもらい、家に帰る。物資強奪に行ったみたいだな。

 夜はGPFの放映。SP、プルだけかよ。バトル君が見たかったな。NHK的にはプルの怪我は今でも鼠径部らしい。

 GPFと重なったのでビデオに録って、コナンも見た。いよいよ無茶苦茶な話になっとるな>怪力コナン。

 今日の晩御飯。貰った自然薯で、とろろかけご飯。貰ってきたおでん。貰ってきたほっけ。

12月24日(金)

 予想はしていたが、仕事が忙しかった。その上、コントロールの悪い糖尿病の人が2人入院するし、静脈瘤の人は大出血するし。

 病院出たところで、製薬会社の人に話しかけられ、はじめて今日がクリスマスイヴであることに気付く。いや全くキリスト教徒じゃないので別にいいのだが、家で一人というのは、世間様的にちょっと哀しいかも。そして、明日のクリスマスもS君を放って、横浜で過ごす予定なのであった(笑)。

 ラピュタを見た。こんな華々しい話だったっけ。それにしてもコナンに似てるな。で、ラピュタを見終わって、全日本男子SPの結果を見に行くと…なんですか、これは(驚)。マジで小塚君が1位?

12月25日(土)

 朝、新幹線に乗り、横浜へ。駅で友人と昼ご飯を食べた後、会場へ向かう。会場前で友人達と立話をしていたら、ウォームアップ中の真央ちゃん出現。う、可愛すぎる。

 女子SPは、ルッツとフリップを入れてくる上位陣は全員ノーミスという素晴らしい試合だった。恩ちゃんのジャンプは、いつ見ても素晴らしい高さ。章枝ちゃんはちょっと遅めな感じがしたが、ノーミスのピンクパンサーを目の前で見られて幸せ。ジャンプもちょっと高くなった気がする。それにしても、章枝ちゃんのサーペンタインステップはレベル3なのね(凄)。荒川さんは、練習滑走の時は明らかに調子悪そうで、ジャンプもちゃんと跳べていなかったのに、本番では3ルッツ2ループを決め、悠然とした滑りでさすが。後でフリーは棄権と知ったが、そうよね、無理することないもの。あと、千香ちゃんがノーミスで素晴らしかった。村主姉妹揃ってのノーミスが見られるとは!

 女子がこうノーミスばかりだと、男子は自爆大会になるんじゃないかと危惧していたが、3Aをクリーンに降りたのは4人、4トウは1人、予想通りの試合だった。。一番良かったのは、2位の中庭君。スメアゴルな彼は、指輪を拾って始まり、最初にお手つきした4トウを中盤で跳び直して4T-2Tを決めるという感動的な演技。
 高橋君は、出だしの4トウが激しく軸が斜めになっていて、ほとんど一人4ツイスト状態。3Aも危なそうな転け方でハラハラした。それでも後半のサルコウとループは決めたので、フランス大会よりはマシだったが、あまりにも難しいことをやらされすぎて、ジャンプがお留守になっているのだろうか?それとも、彼はエマなのだろうか?
 タケシがワルソーに戻したのは良かったな(ザゴルスカが脳内でリフトされていたが)。4トウと3A以外の単独ジャンプは綺麗だった。ステップはタケシにしてはまだまだという気がしたが、復活途中だから仕方ないよね。

 終わったのは23時前。ホテルにチェックインし、その後みんなでご飯を食べに行った頃にはぐったり。お腹空いたと眠いの2言しか出ない。ホテルに戻った後は、同室者が風呂に入ってる間に入眠。

12月26日(日)

 全日本2日目。しおしおは朝から並んで、立ち見席を買っていた。会場に入ると、ちょうどペアの練習の真っ最中。わーい。今日の主目的の一つはペア。会場には我々同様、日本の誇るジュニアワールドメダリストの悠子ちゃんの新パートナーがどんなヤツか、しかと見極めてやろう、という小姑根性に溢れたファンがたくさんいたと思われる(笑)。その新パートナー、デヴィン・パトリックの評判は上々だった。小柄だが、がっしりしていていい感じ。パトリックと、腰のところにパッドを入れた悠子ちゃんは、クワドスローの練習をしていた。着氷は失敗していたが、ちゃんと4回廻ってるよ(凄)。

 女子フリー。ショート20位の梅谷さんが、ルッツ、トウ、サルコウと3回転を次々に決め、フリー10位まで順位を上げたのが凄かった。昨日はパンツルックだった曽根さんは、踊れるのはわかるが、踊って跳んでな感じがちょっと。女子第3グループに入ったところで、中継席に国分太一が登場。てっきりスタジオで出るんだと思っていたのでびっくり。思っていたより、かなり背が低かった。第3グループは、北村明子ちゃんが会心の出来。まだ16歳だし将来が楽しみ。次の千香ちゃんのサロメも良い出来。何と言ってもコケなかった!

 最終グループの練習。真央ちゃんはあっさり3Aを降り、会場からおおおおお、というざわめきが。みんなこれを待ってたのよね(笑)。そのあと友加里ちゃんも3Aを降りた、と思ったら、既に軌道に入っていた真央ちゃんが2回目の3A。どよめく会場。友人によると、このどよめきに国分太一が驚いていたらしい(笑)。

 第1滑走の恩ちゃんはジャンプミスを連発。今季はこういうパターンが多いよね…。次の章枝ちゃんはパンツルックで登場。3T-2Tまでは非常に流れよく進み、これは大丈夫だろう、と思っていたら、サルコウダブルの後、デスドロップでバランスを崩し、次のルッツとフリップで転倒。自爆でございました(暗)。あのパンツルックは格好良くて似合ってはいるが、枯れ木のように細く見えるので、もう少しひらひらしてる方がいいんじゃないだろうか。
 友加里ちゃんは3Aは転けたものの、残りはループのミスのみで、なかなかの出来。友加里ちゃんの良い演技って、久しぶりに見た気が。美姫ちゃんは、最後のルッツ転倒以外は良い演技。亜紀ちゃんは、ジャンプのランディングが今いちだったが、バランス良く全てがまとまっている印象。何と言っても笑顔が可愛い。そして最終滑走の真央。色々回転不足が多かった気はしたが、3Aは綺麗に降りていた。既にステップはレベル2だし、かなり無敵な気がする。

 さて、ダンスを挟んで、いよいよペア。(前パートナーの)マルクンと違い、デヴィンは悠子ちゃんに積極的に話しかけ、次何々いくよ、と指示し、マルクンと違って演技前には悠子ちゃんの手の甲にキスし、マルクンと違って片手で悠子ちゃんをリフトし、表彰式ではマルクンのように悠子ちゃんに重い優勝カップを持たせたりはせず…とにかくコミュニケーション能力が人並みで、力がありそうなところが好印象。組んでまだ3ヵ月とのことで、ソロスピンがズレズレだったりと問題はあったが、末永く続けて行っていただきたいものだ。

 表彰式が始まるまで随分と待たされたが、四大陸と世界選手権への派遣選手を決める理事会が長引いたせいらしい。これだけ長引くってことは、ごり押しが行われていて、高橋君を四大陸に派遣してワールド代表はその後で決める、なんて言うんじゃないだろうな、と話していたら、まさしくその通りだった。
 いやもう、男子は仕方ないけどね。たとえ五輪が1枠になろうと(今年のワールドには五輪の枠取りがかかっている)高橋君を出したい人がいるんだろうから。どんなに自爆しようとも大会に派遣され続けるというのもプレッシャーなんじゃないだろうか。

 そして女子。なぜ章枝ちゃんにワールド代表内定がないわけ?章枝ちゃんは追い込まれた方が結果を出すから、とかいう理由だろうが、もし荒川さんや恩ちゃんが同じ立場だったら、内定を出すだろうに(怒)。それに、頑張ったにも関わらず、四大陸にも派遣されない友加里ちゃんの立場は…。

 終了後は、みんなで鉄板焼き屋でご飯を食べた後、新幹線で帰宅。帰る道中になだめられ、四大陸の放映でも章枝ちゃんの演技が見られるんだ〜とプラス思考するように、努力。努力(怒)。

12月27日(月)

 朝病院に行ったら、上の先生が病でダウンし、今日は休みだと。マジかよ!?だから毎日15時過ぎまで昼ご飯を食べない生活はやめて下さいと言ってたのに。てか、今日は私一人か…。
 9時間ほぼぶっつづけで外来し、なんとか5時半過ぎに終了。私の速度に、待ち時間と看護婦さんの帰宅時間がかかっているので必死。

 松本清張『けものみち』を読み終わった。主人公達はどんどん死んでいくんだろうな、とは思っていたが、最後の大胆な殺され方には結構びっくり。

 今日の晩御飯。疲れ切っていたので、麻婆豆腐と白菜の漬物。

12月28日(火)

 朝病院に行ったら、上の先生が診察室のベッドで倒れていた。看護婦さんと共謀して、最初の1時間半は診察をストップして無理やり点滴したら、その後は復活していたが…昨日病院行かなかったらしい(おいおい)。点滴は楽になるねえ、って当たり前でしょうが、先生っ!早く元気になって下さい、私のために。

 いやあ、それにしても、昨日より少ない人数を2人で診ると楽だ(麻痺)。

 仕事を終えてから、急いで京都へ。今日は大学の忘年会。早く来い、と厳命されていたのだが、行ってみたら仕事はほとんど残っていなかった。同期の男の子3人と、私とポリクリの班で一緒だった大学の同期の男の子2人が、マツケンサンバを踊っていた。

 忘年会の受付で、見知らぬ先生(開業医)から声をかけられた。なぜかS君の身元を知っていて、親御さんの古本の処分に困っているが、要らないか?とのこと。要る要る、要りますよ。しかし、なぜS君のことを知っている…(謎)。

 イーガン『万物理論』を読み終わった。結論(?)を京フェスで先に聞いてしまった訳だが、結果的には良かったかも。もしあの談義を聞いていなかったら、短すぎるエピローグで、はあ?となっていた気がする。それにしても、京フェスでの結論が正しくイーガンが考えていた結末だったとしても、ヒントがラマント野一言だけというのは不親切過ぎ(そこがラマント野を使わない所以か)。

 最後以外は特に読みにくいとは思わなかったが、数年前の京フェスで山岸さんの話を聞いた時から「イーガンがいかにカルト宗教が嫌いかを力説する話」だとインプットされていたので、ちょっと違和感が(笑)。つながってないエピソード満載なのと、最後が不親切なのと、やや長すぎるのとで、私的には『宇宙消失』の方が上かな。 

12月29日(水)

 外来は少なめだったが、入院の人が多くて、てんやわんや。

 年賀状を印刷して全部書いた。横でS君も書いていたが、親戚への賀状に添える言葉を思いつかない、とブツブツブツブツこぼしていた。適当だよ、適当。生きてることがわかればいいんだから。

 晩御飯はS君が自然薯団子汁と、大根と鰤のあら煮を作ってくれた。

12月30日(木)

 昨日録画した、スターリングラード攻防戦特集番組の再放送を見た。ドイツ側から見た話が主な番組で、映画『スターリングラード』を見た時にはよくわからなかった、ドイツ軍攻め込む→川沿いの一画だけをロシア軍死守→そのうちロシア軍援軍がやって来て、街をぐるっと逆包囲、という構図が何となくわかった。しかし3時間は長い。

 小1女児殺害事件の犯人、捕まったようで良かった。あんな顔、あんな風体の男に殺されるとは可哀相に(勿論どんな顔でも可哀相だが)。捕まえられたきっかけは、自分の携帯に遺体写真を転送したことだそうだが、それまで警察は全然目星がついてなかったのだろうか。

12月31日(金)

 日当直。

 今年は環境が変わり、生活がとても楽になった一年だった。これぐらいが自分の体力に見合った暮らしのような気もする。親とたあも無事で一年生きてくれたし、楽しいことも色々あったし、まずは幸せを供給し続けてくれているS君に感謝。色々お世話になった皆様方、どうもありがとうございました。良いお年をお迎え下さい。



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