8月21日(木)

 『結核という文化』を読み終わった。この頃、結核の写真を見ることが多いので、何となく興味が出てきて。結核の歴史の話はなるほど、という感じだったが、どうしてストマイが出る前に結核死亡率が下がったのかとか、どうして結核で死ぬのは佳人薄命ということになりやすいかなどについて、特に何も突っ込まれてない点には不満が残った。あ、高瀬舟の兄の病気は結核だろうというのは面白かった。確かに言われてみれば。

8月22日(金)

 東京に行ってきた。国内線の飛行機(こないだのワシントン行きのマイルを使った)に一人で乗るのは初めてなので、本当に15分前に手荷物検査でいいのか、などとドキドキ。

 午後からプリンスのアイスショーを見た。プル君は調子悪そうで無表情で(難しいジャンプは跳ばず、スピンは遅いし、振り気合入ってないし)…どっか悪いのは確実だろうけど、どこが悪いのかわからない。怪我か、トレーニングできていないだけなのか、それとも疲れているのか。とりあえず、アプトさんのマンボと章枝ちゃんと、レオノーワ&コワルコ組(特にオーラが出てるエレナさん)はとても素晴らしかった。

 隣はスケート見るのは初めてというおじさんと息子の二人連れだったのでインタビューしてみたが(笑)、一番凄かったのはレオノーワ&コワルコ組で、寒い演出が続く群舞もおじさん的には結構楽しかったらしい。そういえば女性群舞には集中しておられましたな。反対に男性ゲスト(特にサーシャ)は何となくお気に召さなかった様子。たぶん飛ぶ黄色い歓声がお気に触ったのであろう(笑)。

 夜は横浜スタジアムで阪神×横浜戦。最寄駅に着いたときは1回表の途中で、球場入り口に近づいた途端、中から大きな歓声が上ったので上を見上げると、点数表示3-0の3が4、5、6と変わって行った(笑)。スリーランかよ。席についた時から敗色濃厚だったが、私が前に球場に見に行った15年ほど前は、阪神どん底の時期で、1-0でももう負け間違いなし、7回終わったら人がどんどん帰りだすという暗い雰囲気だったのに対し、今回は6-0でも盛り上がる盛り上がる。

 スケートと違い空が見えるオープンスペースで、S君から借りたメガホン鳴らして応援し、相手のアウトに鬼の首を取ったように叫び、ボール一球でホームランでも打ったかのような喜びぶりができて、とても楽しゅうございました。やっぱり生で見ると全然球の迫力も違うし。生八木も今岡の生遅足も見られたし(いやあ、本当に遅いのね)。誘ってくれた方に感謝。で、横浜のキャラクター、チョキちゃんて何。友人はバーバー君と呼んでましたが。

8月23日(土)

 調子悪そうだけど、まあもしかしたらよくなるかも?と淡い期待を抱いていたプルだったが、一回目の公演前半のアダージョで、なんでもないステップで仰向けに転倒、その後ストレートラインもジャンプもキャメルも端折って終わらせ、必死の形相で挨拶し、足を押さえながら引っ込む姿を見て、マジで泣きそうになった。なんでショーでこんなに泣きそうにならねばならんのだ;

 この時の後半の群舞の長く感じたこと。ジェーニャはトリに配置されていたので、再び姿を見るまでは気が気じゃなかった(いっそのこと休んでくれ、って感じ)。が、後半のサンクトは予想外に良い出来で(最初の3トウを降りた瞬間、痛ってな感じで顔をしかめていたのにはびびったが)3ルッツも降り、フィナーレでは3-3-2-2も跳んでいた。昨日よりも良い出来なんて、痛み止めでも打ったんじゃなかろうか。

 二回目の公演はまあまあで(サンクトは実に適当な軌道を滑っていたが)、あの一回目のアダージョを見ていなければ、シーズン入ったばかりだし、元々怪我もしてるし、調子悪いのも仕方がないねえ、くらいに思ったのかもしれない。何よりこの時は、昨日と違って表情豊かで余裕ありげに見えた。

 夜はみんなで御飯食べた後、夜中まで友達と四方山話。なんだっけ、烏龍茶のCMに出すならチェンジャンと(間違ってもユンフェイじゃない)ダン・ファンがいい、とか。

8月24日(日)

 一回目のプルは、明らかにエレメンツは手抜きでございました。特にサンクト。することなくて激しく彷徨ってたし。途中でもの凄い助走をしながらアクセル跳びにいったので、まさか3A跳ぶつもりか?とドキドキしたが、2Aでございました(いや跳ばれても心配だけど)。

 二回目はしっかり気合入っていて、アダージョはジャンプも3つ入れ、ステップも端折らず、最後は本当にブレなくて速くて手の位置もわりときれいなスクラッチスピンをやっていてちょっと感動。うまくなったやん。サンクトの方は、ステップはちょっと流し気味、手を広げながらただリンクを周回している時もあって笑えたが、この時のスピンもきれいだった。

 アプトさんはこの日はちょっと調子悪そうだった。いやでも、あのマンボは素晴らしいです。何回見ても飽きません。プルの跳べなかった3ルッツや3フリップを毎回ほとんど決めていた章枝ちゃんは、この日は一段とスピードが速かった。新しいEXナンバーも実に素敵。EXも新SPも構成覚えちゃったよ(嬉)。レオノーワ&コワルコ組も、今日はいつもより角速度をつけております〜という感じ。この組の演技も、何回見ても凄いと思う。特に最後の振り回しはいつ見ても恐ろしい。

 さて、何回も見ているうちに寒い演出にも慣れ、何となく愛着も出てきたプリンスショー。今回は、ゲストが多かったせいか、あまり中だるみもしていなかった気がする。周りのスケート初めてのおじさんおばさんの反応を見る限り、群舞のベタな演出も需要があるみたいだし、それを一概に否定する気はないが、ただやはり色々改善するところはあると思う。

 例えば群舞でも、もう少し人数をしぼったり、動きをきちんと揃えれば、もっと見て楽しめるのにと何回思ったことか。女子の人数、多すぎるのではないか。たとえばネコ。あんなに尻尾長くなくていいし、あんなにたくさんいる必要もない。せっかく一人がきれいにスピンしているのに、周りを囲みすぎてよく見えない。送る言葉の集団踊りも要らないと思うし、昔の祭りを表現するために太鼓出して実際に打つなら、せめてきれいに音が揃うようにして欲しい。

 あとは出演者が誰か、もう少しわかるようにした方がいいと思った。たとえばマジックコント(これは春より改善されてキャラが立ち、面白くなっていた)と宮元武蔵は同じ人達だが、初めての人にはわかりにくいだろう。総じて思うのは、上手くてきれいな人は一杯いるのに、演出や振付がが今いちだということ。誰か良い演出家を連れてきて、今回ぐらいゲストを呼べば、胸を張って面白いショーだと友達に勧められるのにな。

8月25日(月)

 昼過ぎに帰宅。飛行機は速いねえ。

 昨日までスケートを見ていたのがウソのようで、はっと我に返った気分。たとえアプトと比べて明らかに調子が悪く、初めて見に来た人がどうしてこの人トリに出て来るんだと不審に思ってるんじゃないかと不安だったとしても、プルはプル。プリンスさん、ありがとう。来年もどうか呼んで下さいませ。それから、シーズン中には是非エレナ&アントンを。

 夜はバイト。すっかり忘れていたが、今日は従業員健診の日で、久しぶりに採血してもらった(東京帰り直後ではロクな結果が出そうにないが)。結構暇だったので、診察時間中にレントゲンにも行かせてもらえた(ラッキー)。ところで、血圧を測ると80台/50台…そりゃこの頃めまいもするはずだ。

 火星、でかっ。赤っ。

 久しぶりにまともな御飯を食べさせてもらったことだけは覚えているが、あまりの眠さにその後の記憶がない(恐)。

8月26日(火)

 午前中はバイト、午後から大学。もう眠くて眠くて。なぜ、たかが東京行きごときでこんなに疲れる。

 ポール・アンダースン『処女惑星』を読み終わった。まあ何と言いますか、未開の地を探検する話なら、普通は主人公に感情移入するのに、これは地元民の方に感情移入できる、という点では貴重な話だったかも。なんたって「男さま」ですから。それにしても、この淡々としたストーリー展開は、やはり百万年の船やタウ・ゼロに共通するものがあるよな。

8月27日(水)

 朝からバイト。場所が初めて行くところなので、辿り着けるかどうかドキドキ。

 昨季のプルのフリー、サンクト300。特に好きな音楽ではないが、ショーで暗い中、大音量で聞くと、なかなかいい曲だな、と思ったりして。うーん、でも明るいところで聞くとやっぱりそうでもないな(笑)。

8月28日(木)

 マガジン9月号。『ビーナスの目覚め』は面白かった。ジョアンナ・ラスのやおい論もそれなりに面白かったが、丁寧語なのにはちょっと違和感。いや何となくイメージ的に;それはさておき、今月の目玉はケタが増えた100000光年と久しぶりに和久井映見ネタが出た編集後記だろう(?)。嗚呼、月刊和久井映見であった時代もあったのに。

8月29日(金)

 どうかデータが出ますように(祈)。

 甲子園に行って来た。先週のように相手チームを追う展開じゃなかったのであまりドキドキはなかったが、スコアボードに綺麗に2が4つ並んでいるのを見られたし、良い守備もたくさん見られて、なかなか面白かった。ちなみに、前方の席ではほんの一握りのヤクルト応援団が笛一つで応援していた。カナダ人のロバアベ応援団とてあれより多かろう。なんて健気な。

 それにしても、ジェット風船を膨らませるのがあんなに大変だとは。結局私の肺活量ではぴくとも膨らまず、やってもらった。内側から見る風船上げはとてもきれいでございました(→S君撮影の行った証拠。ブレブレ)。

8月30日(土)

 今頃ハードカバーでカード『消えた少年たち』を読み終わった。途中まで、これはいかにアメリカン・ジョークがつまらないかを世間に示す話か?と思っていたのだが、最後はいつものカードでちょっとびっくり。「帰郷を待つ星」のような純モルモン路線だと思っていたのに、幼い頃からのモルモン教育が子供の心の負担になる話など何のその、最後はいきなりいつも通りで泣かせるとは。読み終わってから表紙見ると恐いものがあるし。あ、全然どうでもいいけど、あの母親が精神科医のいっちゃってるモルモン教徒は躁鬱じゃなくて統合失調なのでは。

 怪我をしていない時のプルのショー映像を見て、うーん、やっぱり調子のいいプルはいいよなあ…としみじみ。だって3A跳んでるしさー。それはともかく、あちこちの感想を見ていると、今回のプリンスでのプルは、ファンではない人達にも割と評判が良い気がする。非ファンにも表現力(orその類似物)があると認めさせる何か(それが昔のプルにはなかったわけだが)がやっぱり備わってきたのか、と思ったり。その「何か」が何なのか、相変わらず私にはよく分からないが、ふと考えると、昔のストイコの演技は決して好きじゃなかったが今は好きだし、昔の李君には全く興味がなかったが今は結構好きかもしれないし、私もそういう「何か」を感じているのかもしれない。

8月31日(日)

 大学の帰りに、いつもの美容室に行って来た。こないだ家の近くのところに行ったら、前髪切られて変な髪形にされて…と窮状を訴えると、わかりました、じゃあ後は楽にしててください、と言われて、がんがん漉かれた。ああ、やっと頭が軽くなったよ(涙)。

 結婚報告葉書の宛名書きなど。

 そういえば、プリンスのショーを見に行った帰り、電車の中でおばさん2人組が、ビラの写真を指しながら語り合っているのを耳にした。「この人、鼻大きかったよね〜」「うん、すごい鼻だったね」「こっちの人はスタイル良くて格好よかったね〜」「そうだね、こっちの人よりずっとハンサムだったね」…なんか、よりにもよってサーシャと比べられてるプルがちょっと気の毒だったりして。いやウリアナちゃんならサーシャと勝負だ(違)。


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