6月21日(土)

 フォントが。フォントが。tableタグが。素材が。枠が〜(いつになったらこの業から開放されるのだろう…)。

 個人的には、この頃のマガジンで一番面白いのは林さんのBOOK SCOPEだと思う。いや毎回楽しみ。

6月22日(日)

 式では自らのプロフィールなるものを公表せねばならぬらしい。しかし、このプロフィールは親類が見るのだ。となると…趣味「読書」と書いてたら、違うだろ趣味「海外記事翻訳」だろ、と言われた。んなこと書けるか。んでS君は趣味「旅行」だと。こうして最早何が何だか分からないプロフィールが出来上がるのであった…。

 コジマとミドリ電化だと、ミドリ電化の方が店員対応がいい気がする。でもコジマの方が安いけど。

 S君(←阪神ファン)の妄言。「こりゃ阪神V10ぐらいするんじゃないか」……。

6月23日(月)

 顔剃りの日。まさか耳たぶまで剃られるとは思わなかったので、ちょっとびびる。その後、歯科用の型取りのようなパックをされた。

 続いて区役所へ。国保の移転手続きで、今年と去年の支払額を見て、また怒りが。毎年1ヵ月半も健康保険料のためだけに働いているかと思うと(涙)。ああ早く社会保険に入りたい!緑じゃない健康保険証が欲しいよう〜!(叫)

 京都・丸善の文具コーナーえらし。

 家に帰ってきたら、司会者から式でのプロフィール紹介の原稿が送られてきていて、悶絶。我々が答えたアンケートはこうなってしまうのか。どこから突っ込んでいいのか皆目分からず、最早抵抗する気すら起こらない。が、私が「器用に何でもこなす女性である」というのだけは、さすがにいくらなんでも事実無根も甚だしすぎなので、改変要求を検討中。さて、問題はプロフィール紹介中に笑いすぎて泣いてしまわないかということだな。

6月24日(火)

 一日バイト。

 別にどうでもいいことだが、婚姻届は死亡診断書と紙質が同じなのだな。

 夜、友人のお父様が亡くなったという連絡が廻ってくる。中学の頃から病名は聞いていて、だんだん悪くなっていく様子を時々見もし、昨日も、そろそろやばくなってきたけど今日明日ということはないと思う、と電話で聞いていただけに、なんともはや。

6月25日(水)

 夕方からお通夜。式の出席は無理だよね、と友人に確認を取ると、いや亡くなってから3日経ったら出席しても大丈夫だし、子供はお姑さんに頼んだから行かせてもらう、と言われた。忙しい中、調べてくれたのか(有難や)。しかし何ともギリギリな。

 プリースト『伝授者』を読み終わる。途中までは苦痛を感じるほどつまらなかったが(不条理系は好きじゃないのだ)その分後半はとても素晴らしかった。ディスターバンスガスですよ、ディスターバンスガス。さすがプリースト。とっとと妻子のいるイギリスに行きゃあいいのに、回り道するところも素敵。サンリオは毎回賭けだと思って読むが、これは当たりだった。おすすめおすすめ(いやすすめられても;ちなみにこれはセミナーで買った)。

6月26日(木)

 なんか無茶苦茶忙しいんですけど。睡眠なんか取ってられるかって感じ。結婚式とか京フェスとかはそういうものか(?)。

 森村誠一『捜査線上のアリア』を読み終わった。この入れ子構造はちょっといいかも。

6月27日(金)

 爪のマニキュア塗り&腕のマッサージ。ネイルアートもできますよ、と言われたので、光物をつけてもらった>薬指だけ。指輪は光らないので、せめて爪だけでも(まだ光物に固執)。

 ТАТУ楽しみにしてたのに(笑)。出たくねえですか。

 S君はまだ最後の挨拶の原稿をロクに仕上げていない。ああ、やだやだ。早く式終わらないかな。こないだの学会発表より嫌になってきた。ドンキでも見て寝よ。

6月28日(土)

 昨日はやだやだと思っていたが、いざ始まってみると自分が恥ずかしい格好をしていることより、普段会えない人々と会えたことの方が嬉しく、楽しい結婚式を過ごすことができた。来て下さった方々、どうもありがとうございました。

 結局長時間は眠れず、朝起きると目の下にばっちり隈が。雨の中、車で会場へ。クロークでしおしおといきなり遭遇したり。10時過ぎに美容室に入ると、身ぐるみはがされて、とっとと化粧。和装のメイクははじめてだったが、かなり恐ろしいものがあった。ファンデーションから凄い色だし、水に溶かしたアヤシゲなものを顔にべったり塗られるし。唇も基礎地で埋められ、色がなくなったところで、メイクの人が筆を持って真っ赤な唇をためつすがめつ描きはじめた(キャンバス状態)。しかも今日は美容室の人達もたいそう気合が入っていて、納得するまで微調整しまくり。やっと満足するものができあがると、次は着付。

 …色打掛の中は白装束だとは知らなかった。白無垢と中身は一緒なわけね。普通の着物より分厚いと思われる白長襦袢と白振袖を着せられると、通常の2倍は幅のある布でぎっちり締められ(上から重いものを着るので着崩れてはいけないからだと)、白い帯上げだの帯締めだのナゾの飾り物だの扇子だのをがんがんさされて、そこら中鶴だらけ。ちなみにこの時点での私の姿は死人のようであった…(やはり白は似合わないらしい)。そして上から綿のたっぷり入ったコタツ布団状態の朱色の打掛をかけられ、かつらかぶって終了。最早自力では立ち上がれません。座り方が下手だと、布団蒸し状態で息出来ません。危険です。誰ですか、こんなもの開発した人は。

 準備ができると、写真室に移動してまずは新郎新婦写真。立ってるのが辛い。その後、家族写真を撮り、終わると親族控え室へ。控え室までのたかが数十mの移動で、はあはあ言ってる自分が怖い。写真が終わると裾上げしてくれたのでちょっと楽になったが、自分で裾を持ち上げつつ歩くのは山登りに匹敵する労力ではないか。

 親族控え室では10年ぶりぐらいに会う親戚に写真を撮られまくる。親族紹介がつつがなく終わると(これは誰々です、と紹介するだけ)、披露宴会場に入って直前の予行。と、指輪の交換の練習をしていたら、指輪が抜けなくなる。どんどんむくみだす薬指。やばい、これはやばい。必死に指輪を抜き取り、ささっと予行を済ませて一旦退出。

 披露宴入場の前には、会場の人が説明をしてくれる。こうこうこうして…「とにかく、ゆっくり、笑顔で、堂々と」。はあい。既にいい加減疲労していたので、入場直前は緊張するというよりも、もしその場で倒れたらどうしよう、という不安の方が大きかったが(笑)、ともあれ音楽がはじまり、自分達でドアを開く合図を出して入場開始。私はS君の後についていくように言われたのだが、S君が急に立ち止まったり歩き出したりと、速度不安定に動くため、ただでさえ慣れぬ草履で着物の重さを支えきれず始終よろけていた私は、調整するのが大変だった。

 部屋の前方に着いて、人前式開始。誓いの言葉までは何事もなく進んだが(セリフは一部の人には受けていたようで目出度い限り)、指輪が…予行時のトラブルでさらにむくんだのか、今度は第二関節までしか入らず。こ、これでは指輪のお披露目が出来ん〜新郎に指輪をはめる合間に、必死で自力で指輪を押し込む。何とか入って指輪を見せびらかし、婚姻届に署名して、一段高い高砂席にやっとのことで移動。

 主賓の先生方のお話は素晴らしかったが、私の大学での普段の行動を先生が暴露したため、高校時代の友人はさもありなん、とウケていたらしい。と、次は乾杯だと思って油断していたら、すぐにケーキ入刀。端っこに呼ばれて刀渡されて「二段目に入刀してください」と言われたので、迷わず上の段に突っ込んだのだが、カンと音がして奥に進まない。下の段なら下の段と言ってくれ〜(あらゆるありがちなトラブルを一手に引き受けてないか;)。しかもこういう場面では、その場で止まってカメラに顔を向けろと言われるが、あちこちから友人・親類が撮ってくれているため、どの方向に顔を向けてよいのかわからないのであった…おまけに二人別方向に向いてるし。。

 乾杯が終わると、今度は恐怖のプロフィール紹介。それまでも司会者の方はしきりにお寒いことを言って下さっていたので、聞き流すように努力していたのだが(笑ってしまいそうだから)これはばっちり聞かせていただきました。いやでもいいんだ、一部の人にはウケてたからいいんだ。某K君の有難い祝辞も、期待にたがわぬ素晴らしいものでありました。

 食事が始まると、介添えの人が「今は新婦さんでも御飯は食べられますから、どんどん食べて下さいね」と言って下さったが、みんな入れ替わり立ち替わり写真を取りに来てくれるし、それ以前に今モノ食べたら死ぬかも、という感じが。肩痛いよー。幸い、主観的には大して時間が過ぎないうちに、お色直しに行きましょう、と指示が来て、退出退出。またこの移動が恥ずかしいというか晒し者というか、こけたらどうしようというか…。

 着物は脱ぎ捨て、顔も全部ふき取って、洋風にメイクし直し。極楽極楽。ドレス着るのも、ファスナー1本、簡単簡単。写真室で写真を撮った後、今度はキャンドルサービスの講義。「一礼(腕を組む)、点火(腰に手をまわす)、一礼(腕を組む)」と言われる。和装よりは格段に楽になったわけだが、今度は裾を踏む。踏むったら踏む。左手には妙に重いブーケ(片手で持つのがやっと)を持ち、右手は腕を組まねばならんときては、パニエ(ドレスの中に着る膨らみ物質)を蹴りながら進むのもそう楽ではない。しかし、今度は会場が暗いので、それほど恥ずかしくもないような気がして、気も楽だった。「はい、いちれー、てんか、いちれー」と呟きながら、各テーブルのローソクに火つけて廻る。で、最後に前に飾ってある巨大ローソクに点火、っと炎色反応でも仕込んであったのか、赤い炎が出てきれいだった。が、火がついた後もそのまま点火するときの格好を維持するようにと言われたのには爆笑(いや布団蒸しから開放された嬉しさのあまり、ハイになっていたのだ)。

 後半は特に問題もなく、しおしおが女子校ノリで素晴らしかったり、中学からの友人にお前は変わってると言われたり(いや君に言われる筋合いは)。最後の新郎挨拶、S君がとぎれとぎれに小さい声でしゃべる間、横で爆笑しそうになっていただろ、と言われたが、私はS君に裾を踏まれて背筋を伸ばせず、ジタバタもがいていたのだ。そういえば、披露宴の間中、常に笑いをこらえているように見えたとみんなに言われたが、昨日「後は一生不機嫌でもいいから、結婚式の2時間半だけは不機嫌にならないでくれ」とS君に言われたので、ひたすらアホな子のように笑っていたつもりだったのだが。笑顔の練習をしておくべきだったな。一方、S君は表情が妙だ、硬いと周りから言われまくっていた。

 披露宴が終わると、さらにロビーで友人から写真を撮られる。今日一日で、今までの一生に撮られた数と同じぐらい撮られたのではないか?これだけ写真撮られるのは、生まれた時と結婚の時だけだから、と友達が言っていたが、まさに一生分の魂抜かれた気分。

 少しホテルの部屋で休んだ後、二次会会場へ。友人が色々手配してくれていて、まともな二次会でびっくり。私は3人分ぐらいの席を占領して座っているだけだったので、楽でよかった。あ、ブーケはしおしおに渡しました(重くて危険だったので投げられなかったが)。

 ちなみに結婚式で使ったBGMは以下。曲探しの時にウェブうろついても記述が少なかったので、誰かの参考になれば(って偏りまくっているが)。見て分かる通りロシアの作曲家中心で選んだが、どっちみちS君もショスタコ・プロコフィエフ好きなので、私だけの好みではありません。

 迎賓−ショスタコーヴィチ 交響曲第7番「レニングラード」より第1楽章
 打楽器入る前に止められたので、一安心(一応そこで止まる予定ではあった)。

 入場−プロコフィエフ 組曲「キージェ中尉」より「キージェの結婚」
 アクセントが最初しか来ないように編集。

 式−ストラヴィンスキー 組曲「ペトルーシュカ」より「謝肉祭の日」

 ケーキカット−ストラヴィンスキー 組曲「火の鳥」より「終曲」
 盛り上りから始まるように編集。偶然、終わって席についたところでぴったり終わってびっくり。

 乾杯−式場の人が椿姫をかけるというので、CDだけ渡した。

 中座退場−チャイコフスキー 「四季」より「狩り」

 再入場・キャンドルサービス
 −チャイコフスキー 「白鳥の湖」より第3幕「アレグロ・ジュスト」「情景(アレグロとワルツ)」

 メインキャンドル点火−ムソルグスキー/ラベル編曲 組曲「展覧会の絵」より「キエフの大門」

 花束贈呈−ベートーベン バイオリンソナタ「春」より第4楽章

 退場−バッハ カンタータ「狩り」より「羊は安らかに草を食み」

 列席者の方にどう思われたかはわからないが、とりあえず特に変でもなかったように思う。ちなみに遅くて私が気が狂いそうだったのは「白鳥の湖」の「アレグロ・ジュスト」だが、実際は「一礼、点火、一礼」と、裾踏まないのに必死で、テンポなどどうでもよかったのであった(笑)。

6月29日(日)

 呑気に結婚式などやっている場合ではなかったらしい(違)。プリンスアイスワールド(日本のアイスショー)のゲストにプルが決定した模様。来日は嬉しくはあるが、ショーではなく試合で来て欲しかったし、プリンスのショーというのもまた複雑。これが京都や大阪・大津公演なら、とりあえず近いから何でも嬉しかったかもしれないが。とりあえず、お近くの方は一度行かれてはいかがでしょう(って東伏見アリーナがどこにあるのか知らないが)。安い席でも結構楽しめると思います(ゲストの滑りは)。

 昼前に、大量に荷物(ドレス、祝電、メインキャンドル(重い、でかい)、明太子、その他CDなど装備一式)を抱えて帰宅。夜、式のビデオをちらっと見たが…S君挙動不審過ぎ、緊張し過ぎ。退場の時、私の顔にははっきり、早よ歩かんかコラ、と書いてあった…私も修行が足りんな。

 今まで旅行の後でさえ経験したことがないほど、えも言われずしんどい。動いたら吐き気するし。体力ないやつは、結婚・出産は若いうちにしておけというのは正しいかも。もうダメ。

6月30日(月)

 暑いせいもあってか、体力回復せず。ご飯食べたくない(これでは親と一緒だ)。

 マガジン7月号。「イラク戦争とSF作家たち」が面白かった。ブリンがパクス・アメリカーナなのはあまりにも予想通りだが、カードがなんとも。20代作家特集は、『マルドゥック・スクランブル』はテーマはともかくとして読みやすかった。でも違法クローン薬って何だ。



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