6月22日(土)

 締め切りが延長されていたことに気付いていなかったのだが、ラファティ短編ベスト3アンケートは24日までです。なんと参加者全員に、ラファティの新訳短編が読める『らっぱ亭奇譚集・その壱』がプレゼントされるという、極度にお得なアンケート。ペットボトルのシールなんて集めてる場合じゃありません。

 ちなみに私は、さる理由で(ふふ。掲示板には名前をつけとくもんですねえ)恐れ多くも『らっぱ亭奇譚集・その壱』をいただいたのだが、ラファティだよ、ラファティだよ、と読みながらちょっとクラクラしちまいました。まだ応募してない方は是非。って、わかりやすい短編にしか投票できなかった私が言うようなことでもないが。

6月23日(日)

 ここのところ、なぜか朝早く目覚めてしまい、その分夜早く眠くなる。23時過ぎると、頭が回らない。今日も8時前に目が覚めたので、とっとと準備して、実家へたあの顔を見に行った。

 今日は涼しいのでたあは元気だった。親が両方ともいたので、たあをひっくりがえして、人工呼吸と心臓マッサージのやり方を説明。いや、人間よりかなり小さいし、マウスよりかなり大きいので、今いち的確かどうかわからないのだが、まあ復活するものなら復活するでしょ。しかし、親によると、この前たあが心停止を起こしたとき、病院に連れて行くと事前に連絡したところ、病院側では挿管の準備をして待っていたらしい…挿管するのか、この頃の病院は…。

 親が死んだ後の骨壷の話をした後(西洋骨董の器に入れて欲しいんだと)戻ってきて大学へ。

 アジア初の4強うんぬん、だから応援せねば、なんて思ってる人はどれぐらいいるのだろう。一般的日本人の傾向としては、ひくのが流れだと思うので、この頃の報道には違和感ありまくり。

6月24日(月)

 ついにやって来ました。梅雨の季節恒例、大雨の中原付40分一本勝負。バイト時間に間に合うよう、必死に渋滞の中をすり抜けて進むのは、実にスリリングであります(←早めに出ろよ)。
 で、今日も入院2人だし。どうせ当直だからいいけど、なぜだ。

 昔のビデオの中に、非常に声に聞き覚えのあるアナウンサーが実況をしているものがあり、前から気になっていたのだが、今日チェックしてみると内藤アナだった。相撲アナだろうとは思っていたが、内藤さんだったとは。昔はよくフィギュア実況をやっていたのかしら。昔から親しんでいる人がプルの実況をしていたかと思うと、何となく嬉しかったりして。

 その実況「大歓声の中、ロシアのエフゲニー・プルシェンコがリンクの中です」…かなり相撲入ってますね。「赤房下でトリプルルッツ!」とか言ってないかしら(←それはラジオ実況)。

6月25日(火)

 夜は先輩と愚痴の言い合い。どこの科も大変そうだ。

 実験が終らん。まあでも、半分は結果が出たのでやや幸せ。

 ラファティ短編ベストアンケートの結果は驚愕だった。正直、票はばらけまくるのではないかと思っていたのだが、あにはからんや、1位にはちゃんと票が集中し、しかもそれが『スロー・チューズデー・ナイト』とは。
 私も投票した4人に1人のうちだが、短編集表題作でもなければ、それほど話題になっているところを見たことのないこの作品が1位になるとは予想外。それと、私が投票した3作品が、すべて3位以内に入っているのにも驚いた。星雲賞でさえはずすこの私が。もしかして私は平均的ラファティ好きか?
 ちなみに、SFMの作家・評論家によるベスト3の方は非常に全く予想通りだった。

 あ、あとアンケートのコメントでは、16歳学生さんの「あああと五年早く生まれていれば」でしょう。言われてみれば、結構クリティカルかも。

6月26日(水)

 昨日遅かったせいか、どうも眠い。夕方から大阪。

 98年NHK杯のフリーを久しぶりに見直したら、当時何と思っていたかを少し思い出した。放映があれば見る程度のフィギュア好きだった私は、このガキが事も無げに跳んでいる4回転3回転が、最難度のコンビネーションジャンプであることなど知る由もなく、おまけに今から見直せば「おしっ、成功!次っ!」と深い満足と気合が読み取れる表情をしているプルだが、その当時の私にとっては単なる無表情なガキであり、それがために一層、難しいことをしているようには見えなかった。

 つまり、私にはこの優勝しちまったガキは凄いやつである、という認識はほとんどなかった。だいたい冒頭の森中アナからして「本田初優勝の前に大きくたちはだかる16歳」と敵愾心(?)を煽ってるし。というか、16でNHK杯優勝する時点でおかしいと気付けよ>自分。

 エキシビジョンの放映も見ていたが、可愛いと思った覚えはあるものの、どうも「ガキなんだから可愛いのは当たり前」という意識があったらしく、「可愛いね、ふーん」と思った記憶しかない。この時誰かが、4年後こんなことになると私に告げていたら、「そんなはずはない」としごく典型的な反応を示したに違いない。いやはや、レトロスペクティブに考えると、自分の思考は結構ナゾだな。
 
  6月27日(木)

 喉が痛い。

 夕方から、ボスの命令によりみんなで本棚と機械の移動。Nature、週刊で出るなよ。重いんだよ。

6月28日(金)

 この頃大学では、えんえんと文章を綴っているのだが、普段通じさえすればそれでよい、というレベルの英語ばかり書いているツケをひしひしと感じる。
 昨日からは「ボレロ」と「牧神の午後への前奏曲」のピアノ版midiをリピートしながら作業。ボレロは気分が高揚するのでよいが、牧神を聞きながら単語をたらたら打つのは、かなり異な気分。

 昨日摂った採血の結果(血算のみ)が帰ってきた。私は何を隠そう、臨床検査のポリクリでやった抹血の染色で、唯一好酸球(白血球の種類。アレルギーなどがあると上がる)の姿を見せて(普通の人は割合が低いのでなかなか見つからないのだ)先生を喜ばせた高エオジノ女なのだが、昨日の値は8.9%だった(正常9%まで。普通の人はまず5%は超えない)。ええ、今日も朝起きたら、目薬差すまで目が開きませんでしたとも。このかゆいのを何とかしてくれ〜。

6月29日(土)

 大学に行ったのに、机で寝てしまった。こんなことなら家で寝てればよかった。

 先輩と話していてキス&クライ(フィギュアの選手が演技を終えた後、点数を待ちながら座る場所)の話になり、五輪SPでのプルのキスクラのことを思い出した。あの時、ミーシンコーチがプルと少し離れて座ったことを、日本でも海外でも非難する声が上がっていた。プルしか映っていなかった放映もあったようで(私が見たBSデジタルでは2人とも映っていた)そのせいもあるだろうが、私なら大事な場面で失敗して、もう駄目だとはっきりわかっている時に、公衆の面前でコーチになぐさめられるのは真っ平ごめんだと思うので(無論プルがそう思うという意味ではない)、今でもやや解せない思いだ。

 確かに離れて座ると、見ている分には冷たく見えるし、ミーシンコーチは前科者なので(4年前の五輪のとき、今いちの出来だった当時の弟子・今回の金メダリストのヤグディンをキスクラに置き去りにした)そういう声があがるのも無理はないが、あの時のヤグは立ち上がったコーチについて行かず、ふてくされていたわけで(いや病気の17歳に対してあの仕打ちはヒドイとは思うが。随分人相の悪い子だとあの時は思ったものだ)、ちゃんと座って、自分でキスクラを立って行った今回のプルとは事情が違う。
 それに実際問題、あの時点ではメダルも危なかったわけで、去年のワールドSPの時のように、肩掴まれたりしても何の慰めにもならない気が(そういう問題じゃないか)。

 まあ、2人がどう思ったかはわからないことだし、想像するようなことでもないが、ファンでも何か失敗するのではないかと、薄々予想していた人は多いので(なにせ世界選手権となると1年目→3回転倒、2年目→4回転降りられず、3年目→優勝を目前にしてジャンプ抜けまくり、というなかなか派手な過去があるので)、ミーシンチームがそれを予期していなかったとは思えず、離れて座ったのは、気遣いというよりは、チーム全員「……」と凍りついていたせいかもと思ったり;

 なんかキーパーの人って大変そうね。

6月30日(日)

 喉と鼻が痒くて4時間も眠れず。堪りかねて起き出して抗ヒス剤を飲み、頭がぼーっとしてきた所を見計らって部屋の掃除。頭がクラクラするのであまり飲みたくないのだが、抗ヒス剤は確かに効く。

 午後からは大学。有意差カモーン。

 急にヤグのくるみ割りが見たくなり、00年ニースのワールドSPを見た。一つ一つの動きが好みなわけじゃないのに、感じるこのもの凄さは何なんだといつ見ても思う。で、ついでにプルの剣の舞も見たら…やっぱりこちらが好きですわ(何を今さら)。これとくるみ割りを比べたら、くるみ割りが勝つのはわかるが、それはそれ。私は剣の舞が好き。
 しかし、この時の終了直後のプルの表情…無茶苦茶やばいっす…勝つぞ、勝つぞ、勝ってやる〜って言ってます。何だな、一回ああいう目には遭う運命だったのかも。

 法月綸太郎『法月綸太郎の功績』を読み終わった。努めて雑誌は読まないようにしていたので、既読は最初の話のみ。「中国蝸牛の謎」の冒頭にはゾクゾクしましたよ。「題名 (仮題)、構成 一人称で書く」ですよ。これを見てゾクゾクせずにいられようか。まあちょっと結末はどうかと思うけど…チャイナ橙もどうかと思うしな。あれは樫鳥なのか。
 一番面白いと思ったのは「都市伝説パズル」。インパクトがあるし、流れもスムーズだし。あと「ABCD包囲網」の、殺された人はウェブ日記を書いていた、という設定は、傍から見たら日記を書いている人がどう見えるかというのがわかって、かなりヤだった(笑)。
 全体的には、冒険や新冒険よりは質がよくない気がしたし、たとえ3年後であろうと、次はともかく長編が読みたいです。

 やっぱりキーパーの人って大変そう。カーンって狛犬に似てますな。


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