3月11日(月)

 特に何事もなく、実験して当直行ったはず。ああ、2時間縫い物してたかも。

3月12日(火)

 プルシェンコが世界選手権を棄権するそうです。原因は膝の炎症。
 もう言葉もありません。今季は祟られています。

 ヤグディンは、タラソワコーチが疲れていて一緒に来れないので行けないかも、と表明しており(「親が危篤」みたいな理由だな)、ロシア4番手クリムキンも怪我のため出場できず。ロシア代表は、ヤグディン・アプト・セロフ(5番手)。ヤグディンが棄権したら代わりにティモシェンコ(ジュニア選手)らしいが…そんな組み合わせじゃ、来年の3枠確保(上位2人の順位足して13位以内)も下手したら危ないぞ。どうするんだ、ヤグ。

 同時にストイコ棄権の報道も流れ、もう何がなにやら。プル曰く「膝がとても痛いので、悪化させないために休む。COI(4月からのアメリカのショー)には出るので見に来てね」あんた本当に今季は怪我続きじゃないのよ。ゆっくり休め、休んでくれ〜。

3月13日(水)

 なんかこう、辛いことのみが続くような気がしてきたが、今までの人生、大して辛い思いをしてこなかったので、仕方ないのかも。
 家に帰ってきて、酒飲んでみたり。よく考えたら、自棄酒というのは初めてかも。大概お酒は楽しい時に飲むものだったからな。しかし、これぐらいでは、現実は忘れられんぞ。

 さて、ヤグディンは一応出るつもりになったようで、めでたいことである。みすみす four times world champion になられてしまうかと思うと悲しいが、目の前でティム・ゲーブル(フリー4分半が退屈で見ていられないことで有名)に世界チャンピオンになられたり、来年のロシア枠が2になったりするよりは、何でもましというもの。
 しかしジェーニャ、タイトルに縁が薄いよな…。とりあえず、COIなんか出てないで&4回転全種類制覇なんて考えてないで、大人しく怪我を治してくれ〜。

 ということで、リッキー氏文書騒動や大森伝言板を見ると、平和だな〜と思ってしまうこの頃。

3月14日(木)

 自棄酒を飲んだり長電話をしたりすると、翌日しんどくなるだけなのであった。組織切りながら寝そうになったよ。

 久しぶりに組織を切った、と思ってふと考えてみると、学生時代に切らせてもらっていたのは、もう8年も前のこと…。記憶が定かでないのも道理。

 さて、世界選手権。今回は、アプトとタケシのどちらかが世界チャンピオンになるよう、心から応援したいと思います。どちらかと言えばサーシャ・アプトを希望。
 理由その1、ジェーニャはサーシャの弾き語り仲間だから。理由その2、イリヤ・クリムキンに将来の希望を与えるため。理由その3、SP好きだし(いや、それを言うならタケシのキューバも好きだが)。頑張れ、サーシャ・アプト!

3月15日(金)

 昼間はのんびり実験。

 夜から行きたくない、行きたくないと落ち込みながら、夜行バスで長野へ。もうすぐに帰りたい。

3月16日(土)

 阪急バスはJRバスより快適だった。明け方長野に着き、8時過ぎに会場へ。

 一日練習を見ていた。とても悲しいです。夕方ヤグディンが到着したという話を聞き、さらに悲しくなる。

3月17日(日)

 引き続き、一日練習を見ていた。ヤグディンは、3アクセル-3トウ-3ループ、4トウ-3トウ-3ループを決め、ステップも非常に素晴らしく、実に迫力がございました。あの場にいた全員が思ったことでしょう。ああ、こいつに勝てるヤツはいない、と。
 あれに勝てるのは、ループもサルコウもダブらない、ましてやダブルアクセルをステップアウトしたりしないプルシェンコ(要は無傷のプル)だけだと、今更ながら思ったことでありますよ(泣)。ああ、もう帰りたい。

 夜はその場にいた人々とご飯に。ジェーニャによい点はない、という結論になったような気が…(いや、デスドロップできないし、イーグルできないし、スピン下手だし、4サルコウ跳べないし;)。
 ここに書けと、とある人に言われたこと。某スケーターの方によると、ヤグのステップは真似できるが、プルのステップは難しすぎて真似できない、そうです。

3月18日(月)

 今日は男子の予選とペアショート。サーシャ・アプトと笑顔光線を振りまくバトル君の素晴らしいフリー、雪ちゃん達のビーム放ちまくりのショートが見られたので、行った甲斐はあったかな。ワイスの4回転ルッツ挑戦も見られたし。
 ちなみにヤグディンはナメナメだった。最初の4回転3回転を跳ぶと、あとは仕事を片づけるかのようにソロジャンプを跳んでおしまい(ソロ3トウまで跳んでた←1番簡単なジャンプ)。昨日の練習の方が迫力があった。さすがにもうちょっと良いものが見られるかと思ってたんですけど。まあ、それでも勝てるからな…。

3月19日(火)

 今日はダンスコンパルソリーと男子ショート。凄かったっす>最終組第一滑走の本田武史。まさかノーミスタケシを生で見られるとは思わなかったよ。特にファンでもない私でも感動したというのに、長年堪え忍んできたタケシファンは、どれほど嬉しいだろうと考えるともう。会場はスタンディングオベーションに包まれ、たいそう盛り上がっておりました。
 その次のサーシャ・アプトもノーミス。実に素晴らしかったです。おそらく知名度はそれほどなかっただろうに、会場からは悲鳴のような歓声が上がり、タケシのスタオベで盛り上がっていた観衆はアプトの時にも躊躇なく総立ちに(えらいよ、タケシ)。

 第3滑走のティム君は全くもっていつもの出来。前2人と違いがあからさまで、アメリカ人以外はスタオベもせず。人の不幸を喜ぶのもなんだか、ティムの演技が観衆から正当に評価されたのは喜ばしいことだと思う。

 さらに次の2人もノーミスで演技を終え、最後がヤグディン。どうも今回は本当にやる気がないらしく、ジャンプはきっちり決めたものの、全く凄さが感じられない演技。そして、それになんとジャッジが6.0を6つ出しておりました…。最終滑走だし、どうせ出るだろうとは思っていたが、あの演技にフルマーク6つはさすがに絶句(出すなら、去年のワールドSPに出せよ)。ヤグもヤグなら、ジャッジもジャッジ。まあ、フリーはもう期待しないよ…。
 明後日は、タケシのノーミスフリーとアプトのヨーロッパ選手権並みのフリーを期待したいと思います。

3月20日(水)

 今日は女子予選とペアのフリー。予選もフリーもノーミスの演技が1つもなく、盛り上がるに盛り上がれずに寒かった(気温が)&眠かった。女子予選は、まともだったのは、各組の上位3人ぐらい。章枝ちゃんは良い出来で、安心して見ていられた。イリーナは絶好調ではなかったけど、フリーまではまだ間があるしね。

 ペアフリー、最終グループも全組転倒し、すごい雰囲気だった。雪ちゃんたちの完璧なフリーが見られなかったのは残念だったが、まあ中国国歌が聞けたのでよかったかな。

 終わった後は、ひたすらしゃべっていたような。

3月21日(木)

 今日はオリジナルダンスと男子フリー。そろそろ疲れてきたので、ダンスは最終2グループだけ見て、あとは外で休んでいたが、やはり間近で見ると迫力があって楽しい。

 男子フリーは…最終グループ以外は普通に面白かったかも。最終グループ第1滑走のタケシは、2回目の4回転は転倒したが、五輪以来生まれ変わったのは確かのようで、これからが楽しみ。
 次のヤグディンは、なんというか…あまりにも異様な観客の行動に気をとられていて、演技を集中して見られなかった。あれは何なんでしょう、ヤグの演技じゃなくて、「ヤグ様」を見に来たんでしょうね。ジャンプは五輪と同じで、押さえ気味だったがほぼノーミスだったし、まあヤグディンファンが満足なら、それでいいんじゃないでしょうか。

 アプトは以前のようにミスが出てしまっていた(あの異様な雰囲気にダメージを受けたのか?)。表彰台のチャンスだったことを考えると、とても残念。特筆すべきは、彼の点数が出てタケシの方が上とわかったとき、ブーイングが出たことだろう。自国人に敵対するものは決して許さないカナダ人に、この凄い光景を是非見せてやりたい。
 あとは、コンサート会場並の異常な状態の被害を受けていた合間の李君とワイスがかわいそうだったな。

 結局、順位は五輪からプルが抜けて繰り上がっただけで、わかっていたことではあるが、つまらない勝負という感は否めない。あのSPの感動はいずこ。まあ、今回は試合ではなく、ヤグ様オンステージなので、それでいいんでしょう、きっと(←毒気にあてられた)。

3月22日(金)

 ラファティ亡くなってたんですね。ショック。ファンダメンタリストが死後どこに行くかは知りませんが、心からご冥福をお祈りします。

 今日は女子ショートとフリーダンス。女子はまたしてもミスが多く、ノーミス演技が出たのは10人目。なかなか暖まらなかった。
 最終グループはノーミスは3人。章枝ちゃんとイリーナはとてもよかったと思う。最終滑走だったせいか、イリーナには6.0が2つ出て、それを見てイリーナが喜んでいたのが嬉しかった。五輪の溜飲を下げた気分。
 それにしても、フルマークというのはいくら最終滑走でもこういう風に控えめに出るのがスジだと思うんですけど。ヤグのフルマークは金メダル点なんだろうな。銀のイリーナには2つしか出さない、と。

 サーシャ・コーエンもよかったが、アクセルを転倒して5位。ここでまたしても特筆すべきことは、コーエンの結果が出て、ノーミスの恩ちゃんの下になったとわかったとき、ブーイングが起こったことでしょう。あくまで自国びいきをしない日本人でありました(ジャンプ転けた以外は、コーエンの方が内容がよかったのは確か)。

 ダンスはなんだかよくわからなかった。ナゾの順位変動があったが、ダンスのジャッジはそもそも意味不明なので。とりあえず、私の目には最終グループは全員よく見えたし、楽しめた。

3月23日(土)

 昼過ぎに善光寺に行ったが、いったいどういうお寺なのかよくわからなかった。

 新聞によると、イリーナは、1ヶ月前はセカンドマークが5.6だったのに、と言ったらしい。そうだろう、そうだろう。もっと言ってやれ。

 夕方から女子フリー。最終組第1滑走のイリーナは、3回転3回転が入れられず、やや慎重だったように見えたが、そんなことはこの際構わない。世界選手権初優勝おめでとう!
 表彰台では、長年待ち望んだ金メダルを手にとって微笑んだり、花束持って振り回したり、本当に嬉しそうにしていた。去年同様にやっとのことで優勝して、死ぬほど嬉しそうにしていた誰かさんを思い出しましたよ。

 章枝ちゃんは、ループこそダブルになったものの、とてもよい演技で、同じく悪くはなかったクワンよりも、個人的にはずっと良いと思った。

3月24日(日)

 長野駅の周りに警官が群れているので何事かと思ったら、皇太子夫妻がエキシビを見に来るとか。会場では手荷物検査までやっていた(ちらっと見るだけで意味あるのか?)。帰りは道路が封鎖されて、駅まで辿り着くのに1時間以上かかったし、もう大騒ぎ。

 エキシビは、ごく普通だった。イリーナのカウガールEXが生で見られたのはよかったかな。ヤグディンは、こちらが笑えるほど笑みを浮かべていて面白かった。「フルマークが出るほど素晴らしいSPの演技を見せたヤグディン」という感じのアナウンスをされたときは、かなりムカムカしたが(←あの演技にフルマークを乱発したジャッジに対して)。
 しかし今日は、周囲の観客の異常な反応に疲れて、ぐったりモード。変な人が多かったよ…(私が変かどうかということはさておき)。

 帰りは、運良く座って帰れたので、さほど疲れず。大学に行くと、研究室が異様に広く感じられた。人が密集したところにずっといたからな。

 新作が出ないことはわかっていたラファティが亡くなったことにショックを感じるのは、やはりラファティだからだろうな。なぜか、どろぼう熊が見つからないので、『九百人のお祖母さん』を読み直そう。


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