11月21日(木)

 入院していた先輩の快気祝いという名目で、別の先輩の家で蟹鍋。海沿いの病院にバイトに行ってる先輩が、当日なら刺身で食べられるという蟹を買って来てくれた。一部を半生で食べたが、とてもおいしかった。ふふ。
 でもって、素性のわからない外国人やら、複数の先輩の子供5人やらが入り乱れて訳の分からん状態に。6ヶ月児を抱かせてもらえたので満足。

 マガジン12月号。私はファンタジイの人ではないはずだが…久しぶりに満足できる物語が複数載っていたような。特に、ジョイス『部分食』は話も語り口も素敵だった。
 読者賞海外部門は、『七十二文字』よりは『異型の闇』がいいな。問題は『ファニーフィンガーズ』とどっちを取るかだ。

 故あって00年ワールドのヤグのトスカを見直したが、ひどい出来ですな(プログラム自体はわりと好み)。まともに着氷しているジャンプがほとんどない。これで優勝してしまったのは、どこかの坊ちゃんが目も当てられないことをやってのけたからだが…どっちもどっち(低レベルの争い)。それにしても、この時のヤグが今のプルと同い歳で、プルは今のジュベールより一つ下だったと思うと、何となく笑えてくるぞ。

11月22日(金)

 しばらく前に、パングボーン『デイヴィー荒野の旅』を読み終わった。破滅後の世界を描いたこの作品、どこを読んでも静かにしっとり面白く、まさに傑作だと思う。書かれていることと、普通は書かれそうなものなのに、簡単に省略されていることのバランスが絶妙。
 少女漫画のような妻との出会いはわずか1ページ、その妻もあっさり死んでしまうし、最後には本人も行方不明になっているという、語られてきたことにたがわぬ展開も素晴らしい。

 唯一つ残念なのは、邦題に「荒野の旅」がついていること。原題は"DAVY"なんだし、ここは「デイヴィー」だけでいって欲しかったところ。
 ともあれ、破滅もの好きには150%おすすめ。それにしても、扶桑社恐るべし。サンプル数2だが、当たり方が並みじゃない。次はエリスンだそうだが、楽しみ楽しみ。

11月23日(土)

 グランプリシリーズ第5戦、男子ショートプログラム結果をお伝えします。

 1位 エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)
 2位 李成江(中国)
 3位 アレクサンドル・アプト(ロシア)

 プルシェンコは最初の4トウで転倒、技術点で0.4引かれたものの、セカンドマークは5.9が3人、5.8が6人とぶっちぎり、抜かれる気配もなく1位。

 点数を見た途端、1ミスの内容は何だろう、と頭ぐるぐるしていたが、一番ジェーニャにありがちなミスでございました…なんかこう、他の選手によく見られる3Aつまづきとか、ルッツだぶりとかはしないのよね。しかし五輪じゃあるまいに、ロシア杯のショートでクワド転けるというのは…(不安)。

 今日は何かと後悔の多い日だった。朝は折角遠くから電話をかけていただいたのに、呑気に風呂に入ってて取りそびれたし、昼はやっと作ったhtmlファイルを上書きして消してしまったし(やっぱりhtmlエディタ使うべきか…)、夕方買物に出たら、ふわふわのくまが誘うように売られていて、思わず買ってしまったし(誰に投げよう…)。夜は夜で、今日はスーパーが空いてる時間までに帰ろうと思ったのに、実験長引くし。まあでもクローン取れたからいいか。

11月24日(日)

 グランプリシリーズ第5戦、男子結果速報をお伝えします。

 1位 エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)
 2位 李成江(中国)
 3位 アレクサンドル・アプト(ロシア)

 プルシェンコは最終組第一滑走にもかかわらず、テクニカルで6.0を出し、セカンドマークは10人中8人が5.9。久しぶりに見るとんでもない点数で、ちょっと目を疑ってしまった。ロシア開催とはいえ、国内選じゃないので、そうそうご祝儀点がつくとも思えなかったし。

 内容速報によると、クリーンな4-3-3を降りたそうで(世界初)、それはとてもめでたいが、サルコウをダブったとか。よくダブるなあ…4サルの練習のしすぎかしら。とまれ、高得点にはひとまず安心。

 結局、内容は2回目の4トウが3トウに、3サルがダブルになり2ミス。6.0って完全無欠、じゃなかったっけ?ダブルサルコウのどこが完全無欠じゃ。ちゃんとジャッジしろよ…。

 今日は地上波で前半戦ハイライト、BSでスケカナの放映があった。1番よかったのは、ペアの雪組かな。去年と同じプログラムだったが、もう吸い込まれるようだった。昨季の長野ワールドでは決して完璧とは言えなかったので、NHK杯が楽しみ。あとは、転けてばかりだったけど、ラリビエール組がいいと思った。

 女子は久しぶりに章枝ちゃんが見られて幸せ。BSではショートも放映してくれたが、日本人は特別待遇か(プルのショートも放映するおつもりはございませんか?評判いいですよ?)。章枝ちゃんのショート、ステップが素敵だった。
 海外では評判がいまいちだったフリー「白鳥の湖」は、確かに後半の曲のつなぎはちょっと聞きづらかったが、まだ章枝ちゃんがプログラム慣れしてなくて、必ずしも曲にぴったり合っているわけじゃないので目立っただけかも。フリーも後半はステップがメインで、あれはぴたっとはまればかなり盛り上がるんじゃなかろうか。衣装もよく似合ってるし、こちらもNHK杯が楽しみ。
 恩ちゃんは、さすがにコーエンと章枝ちゃんの直後に見ると、色々厳しいかも。ジャンプは高いけど、他がねえ…。

 男子。ヤグのSPは、改めて見るとそれほど悪くもないような気がしてきた。確かにお腹一杯的だし、ショー向けな感じだが、それなりに良いのでは。期待が大きすぎただけかな。
 しかし、森中直樹アナ、今回もやってくれました。ヤグがソルトレイク五輪で4-3-3を降りたそうです。あなた自分で実況しておきながら、ヤグプル取り違えるわけ?

 タケシのSPは、さすがカート振付というだけあって、良いプログラムだと思った。プルにも振付けしてくれないかしら。でも、あの衣装の胸のフリフリは余計だと思う。
 フリーは、プログラムはともかく、4サルはきれいだったな(妬妬)。くそ〜ジェーニャは3サルもよう跳ばんというのに(泣)。

 さて、スケカナの個人的目玉はやはりティムチェンコ。どこがいいのか今いち指摘できないが(スピンはなかなかきれいだ)、よかったよティムチェンコ。どう見てもあちこち荒いし、第一クワド跳べないけど、それでも素晴らしいよティムチェンコ。
 何の脈略もなく「歳はプルシェンコより一つ年下です」と言い出したところを見ると、根岸アナの目にもプルに似ていると映ったらしい。しかし、年下じゃないぞ>根岸アナ。プルは11月生まれ、ティムは翌年1月生まれ。2ヶ月しか違いません。生年だけ見て安易に言わないように(いやウソ吐き森中を思えば、こんなところで突っ込むのも気の毒だが)。

 さて、ドイツ大会のプル君。大きい画面で見ても、調子悪そうなのは変わらず。新フリー、やはり素晴らしいとは思えないが、ワンスほど気に入らないわけでもないし、今季はあそこからどれぐらい変わっていくかを見守るのもいいかも。ワンスだって2年目には余裕が生まれて、よいと思える箇所もあったことだし。
 ところで森中アナ、プルはNHK杯には3回しか出ておりません。従って4連覇はできません。その他にもアプトが大会を制しただの、さまざまデタラメを述べておりましたが…根岸アナ、頑張って取って代わるように!

 明け方からナゾの腹痛に見舞われ(昨日なんか変なもの食べたかな)ロクに眠れず。夕方の実験は早々に切り上げ、DAKARA飲んで晩御飯作って大人しく静養。

11月25日(月)

 うう、頭痛い。雨降ると頭痛くなるたびに、筒井康隆の短編を思い出すのは私だけ?

 京フェスで林さんともお話ししたが、『航路』で、やたら電話やポケベルが通じなかったり、話が長い人が出てきたり、病院が迷路のようだと強調されたりするのがうっとおしい、と思う人は多いのですね。
 私はそういう場面が出てくるたびに、そうそう、そういうもんだ!と感動しておりましたが。院外ベル通じなくて何回もかけたら、今はその先生マラソンしてる時間帯だからつながらないはず、と言われたり、話の長い上司に捕まらないために必死で通る道を選んだり、廊下で話の長いじじいお爺さんに捕まって1時間動けなかったり、急いでるから許して!と、通っているところを見つかったら技師さんに殺される検査室の裏をこっそり抜けて病棟に走ったり…。

 しつこく描写されるたびに、デフォルメされているとはいえ、ウィリスはどうしてここまで把握しているのだろうと、メタファーとは関係なしに共感を覚えていた人間がここに約一名いることを、ひそやかに主張させていただきます。

11月26日(火)

 姫川みかげさんのところからSamurizer。ちなみにここをかけるとこんな感じ

 さて、明後日から京都で開かれるNHK杯。男子はまたしても棄権が相次ぎ、生き残ったもん勝ちの様相を呈している。イリヤはちゃんと日本に着いているそうなので、それだけでも一歩有利かと思ってしまうほどだ。このメンバーなら、イリヤには是非とも表彰台に登っていただきたいところ。ちゃんとやるのよ!

11月27日(水)

 朝からまた親の検査結果のことでばたばた。実家に移り住まざるを得なくなるかもしれんな。なんか同年代の人が性的ファンタジーがどうの、とか語っているのに、私だけ病気の話ばかりしてる気が(僻)。

11月28日(木)

 午前中は大人しく実験。夕方からNHK杯会場へ。

 コンパルソリー・ダンスのしょっぱなからコンピュータートラブルで点数がなかなか出ず、進行に支障をきたしていた。本当にランダムにジャッジを選び、点数をちゃんと表示しているんですかね?

11月29日(金)

 午前中は、実家近くの病院へ親の付き添い。診断も治療も長期戦になりそうな感じ。

 午後からNHK杯会場へ。今回はどきどきが少なめでよろしいです。

 フィギュア関係の海外掲示板に、フランス人の徹は踏まじと(フランス大会の情報はほとんど出回らなかった)日本人が色々情報を流していて、めでたい限り。去年の実況の時の狂騒を思い出す。

11月30日(土)

 久しぶりに試合に登場のユンフェイは、全く変わっておらず、いつものユンフェイの降り方で4トウを降り、ジャッジの前をただただ横切り、とろいストレートラインステップを滑って、ガッツポーズしておられました。見られて心から幸せでございます。その上、最下位にならなければいいなあとしか思ってなかったというのに、最終グループ(5位以内)に入ってしまわれました。

 この時点でかなり幸せだったのだが、次のグループのイリヤはなんと今日の試合でただ1人4トウ3トウを降り、3アクセルは転けたものの、セカンドマークで5.8と5.9を出して2位!4回転3回転を降りたときは、思わず隣の友人と抱き合ってしまいましたよ。試合後のイリヤは、当然のことながらしごく上機嫌で、関係者席の後ろに居並ぶファンや子供にせっせとサインし、実に可愛らしゅうございました。

 男子が終った時には、既に運を使い果たした気分でぐったり。女子は章枝ちゃんが失敗してしまったのが、とても残念。あと、あのフリーはやっぱり後半の曲のつなぎが気になるな…。



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