1月1日(火)

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 直が明けた後、一旦家へ戻って荷物を取り、京都駅へ。親と落ち合って初詣。午前中だったせいか人も少なめで、それほど並ばずにお参りできてよかった。今年は、本社分社を問わず、目についたところには全てお参りして、怪我の治癒と五輪についてひたすら真面目に祈る。

 その後は実家に行って、ビデオを見たり犬を風呂に入れたり、ピアスをもらったり。このピアス、親が持っているのと形は同じで、ひと回り大きい(かつ軸も太く長い)のだが、つけると私の方が小さく見える。この耳たぶの大きさの違い…我々は本当に親子だろうか。

 あとは、親がネットに入りたいというので手伝ったり(なぜ自分で出来ないのだ…)。実家の環境は、私の古いパソコンにダイヤルアップ。こんなに遅いとは思わなかった。画像のあるページはほぼ全てタイムアウト。ISDNだったとはいえ、1年少し前まで本当に私はこのパソコンで暮らしていたのか。

 さて、新年最初にして、とても嬉しいお知らせがあった。なんと、プルシェンコは先日の国内選のフリーで、腰を振らなかったらしい!!
 もちろん、足が痛くて腰が振れなかった(なんでや)という可能性もゼロではないが、所構わず腰を振ればいいってもんじゃない、ということについに気付いてくれたという方に私は賭けたい。ありがとう、腰を振らないでくれて!一番のお年玉だわ〜。

 正月とは言っても、プルは怪我してるし、腰は振るし、髪は切らないしヒゲはそらないし…ということで、何がめでたいんだよっ、という気分だったのだが、ちょっと希望が湧いてきた。この分だと、もしかしたらヒゲもそるかもしれないし、怪我もきっと完璧に治るわよ!

1月2日(水)

 午前中はやることがないので、ぼーっとプレイバック長野を見たり。EXを放映していたが、そういえばクーリックのEXってモータルコンバットだったね(←最早すっかり忘れていた)。

 午後から、たあ(犬)と一緒に車で家まで送ってもらう。親は明日からどこやら旅行へ行くので、たあは週末までうちに滞在予定。

 夕方、大学へ。風が異様に強く、とても寒い。

 夜はBSのオリンピック特集を見た。金ぱんつEXがクイズ問題になっていて、プルが出題者として問題を言わされていた。恐るべしNHK。発言する直前の普通の顔が、とても可愛ゆうございました。
 ちなみにジェーニャ、国内選の写真を見たところ、髪を中途半端に切った模様。あれじゃオリンピックの時には元の木阿弥じゃ。

 昨日でサイトを開いて2年。個人サイトって、半年生存率が5割切るんだったかな。最早何のサイトやらわからなくなりつつあるので、先日からアクセス解析をしてみている。しかし、アクセス解析の結果を見たからといって、何がわかるというものでもなく、なんか見方がわからない検査をオーダーした気分。

 驚いたのは、リンク集から来て下さっている人が半数に満たないこと(私は人様の日記は、ほとんどリンク集から辿って読んでいるので)。で、SF系のリンクからの方が全体の4割弱。ということで(?)まだ一応SF系ということでいいのかな??
 あと、選手の名前をよく書いているので、検索で間違って来てしまう人がいることも判明。申し訳ないです。

1月3日(木)

 年末、家に親がいたので睡眠不足になっていたらしい犬は、私とともに遅くまで熟睡。あまりの寒さに起きられなかったのかも。

 午後からは大学。冷凍庫のアラームが壊れていて、ずっとピーピー鳴っているので、苛立たしいことこの上ない。

 家に帰ってきて、ビデオの整理に着手。何が何分入ってて、ついでに誰が放映されているかを記録、と。作業自体は面白いが、死ぬほど時間がかかるな。
 しかし、一度これをやっておけば、未来永劫便利な気が。うちにはまだ(というか、もう、というか)100本ちょいしかテープがないので(それでも、もう何があるのか把握しきれない)今のうちにやっておかねば。
 とはいえ、週4本やるとしても、半年はかかるぞ(くらくら)。って、これはオフシーズンにやるべきことだな…。

 殊能将之『鏡の中は日曜日』を読み終わった。マラルメだ、マラルメだ〜(『牧神の午後』の詩人の人)。予想を裏切らない展開で、ごく普通に面白かった。ので、私は気付かなかった大オチがあるのではないかと推測。

1月4日(金)

 たあがいるので、規則正しい生活にならざるを得ない。朝起きて、すぐに散歩と食事。これをサボルと恐ろしいことになるのだ。

 わりと張り切って大学に行ったが、空は暗いし人は少ないし、あまり仕事始めという気分でもなし。とりあえず、初注射など。

 同期の子が、昨日の夜中にやっていたBS10分番組「銀世界のアスリートたち」(ヤグ・プルの特集)を見たらしい。「あのポットの人出てたで」と言われる。←関西では、鼻の大きい人は自動的に「ポットの人」と呼ばれる。顔は(プルもヤグも)どっちもどっちやなあ、と言われてちょっと安心。
 
1月5日(土)

 朝たあに起こされ、散歩行ってご飯食べて、そのまま大学へ。一旦戻ってきて、夜にまた大学。合間には雹が降っていた。

 先のグランプリファイナルのビデオを見た。問題のプルシェンコの新フリー。最初に見た時は、はあ?という感じ。何回も何回も見直すうちに(←こうして正常な判断力が失われていく)好きな箇所も見えてくるが、たくさんある腕の動きが意味するものはさっぱり分からず、とにかく何を表現したいのか分からずじまいのプログラムだった。

 何を表現したいのか不明、という点では去年のプログラムも同じだが、今回は怪我のために出来が今いち&初見というのもあいまって、本当に何が何やら。チーム・ミーシンに素晴らしいプログラムを期待するのは所詮無駄なのか…。

 今回の試合は、なんかこう、ヤグもプルも弱点が見えた気がする。ヤグは完璧にジャンプを降りることができない、プルは一気に観客を引き込むことができない。
 絶好調のプルシェンコなら、このプログラムももっと良くなるとは思うが…結局技術を見せるためのプログラムなのよね。こういうプログラムでは、完璧にやった時にしか、プラスアルファの何かを観客に与えることができない気がする…。来季以降に期待(おい)。

 なんかなあ、あのボレロや剣の舞、ハバ・ナギラで味わった感動をもう一度味あわせてほしいよ…(←全部ショートのプログラム…)。

 今日はプロ選手が出場するスケーターズ選手権の放映があった。女子で印象深かったのは、やっぱりルシンダ・ルー。蝶を模した衣装がとてもきれいで、スピンの凄さと言ったら、言葉では言い尽くせないほど。
 男子はみんな面白かったが、凄かったのはやはりカート・ブラウニング。ジェーニャも将来はこうなってね。クーリックはテクニカルプログラムの方が良かったかも。でも、美しいトリプルが戻ってきたことは非常に喜ばしい。もう2度とあの美しいジャンプを見れないかと思ったよ。

1月6日(日)

 大学は昼に行っただけ。夕方、たあを家に連れて帰った後、気分が悪くなって倒れていた。

 プルシェンコに関する記事を和訳するとき、私には、気付かないうちに、プルに可哀相なことが書いてある文を、可哀相じゃないように曲解する癖があるらしい。ということで、プルに特に興味のない人に、確認のために読んでもらうと安心なのだが、どうもインタビューアーの「ニースワールドを思い出せ」というセリフが、幾分残酷(あるいは挑発的)であることをわかってもらえない様子だったので、今日ニースのワールドを見せることに。ついでに新フリーも見せてみた。

 すると、振りは気持ち悪いものの、滑らかな動きで音楽のつなぎも良く、なかなか良い、少なくともヤグディンの「仮面の男」よりは良い、という予想外の感想をもらったので(←別に私が横で圧力をかけたわけではない)やや安心。いやもちろん、1人そう言ったからといって、どうというものでもないが。

 確かに、プルの持つ滑らかさをよく表しているプログラムだとは思うが…絶好調のときはあんなものではないと思うんだよな。どうも中途半端なところが目につくし。やはり滑り込みが足りないんだろうな…間に合うかしら。

 と、何回も見ているうちに、自己洗脳が終了してしまい、最早よいプログラムにしか見えなくなってしまった。だから、第一印象は大事だよな。
 あそこでサルコウを跳んでほしいのよ!とか、ラストが去年と同じなのはイヤ、とか細かい不満は残るものの、とにかく五輪まであと5週間、もう祈るしかありませぬ。

1月7日(月)

 世間様は七草粥でありますが、メリー・クリスマス!マローズ爺さん、ジェーニャに健康をプレゼントしてあげて下さい。って、マローズ爺さんはプレゼントをくれるのかな?

 プルシェンコの新プログラム、見た初日は何じゃこりゃ?翌日はなかなか良いかも、そして今日になると、とても良い、素晴らしい、と思えるようになってしまった。これは本当に自己洗脳だけの効果か?あのプログラム、見れば見るほどはまるように作ってあるのではなかろうか。
 何にせよ、ここまで素晴らしいと思えるようになるとは、我ながら恐ろしい。脳内に怪しい物質がわらわら出てそうだ。

 そそくさと実験をすませて、夕方から当直。

1月8日(火)

 午前中は外来。風邪もあまり流行っておらず、わりと暇。

 大学に帰ってきて実験。合間に、先輩の机にあったスポーツ障害の本をせっせと読んだり。屈筋群と伸筋群の鍛え方がどうとか、怪我したときの診断法とか…。

 湯川さんからメールで、私の1月3日の記述が間違っていることを教えていただきました。ありがとうございます。はい、マラルメです。ラマルメではありません。あ、書いててまた分からなくなってきた。

 と、突然大ショックなニュースが。プルシェンコ、怪我のためヨーロッパ選手権を棄権。次の試合はソルトレイクオリンピック。

 あまりのショックに、一瞬泣きそうになってしまった。ニュースだけで泣く、というのはあり得る話なんだな(←普段は感動が薄い人間)。

 年末のロシア国内選でも怪我が悪化していたし、ヨーロッパ選手権は棄権して休んだ方が、足のためにはいいとは思うのだが…直前に負けたまま、評価が低かったプログラムのままで、五輪に臨むというのは…あの新プログラムが好きな私といえども、今のままではヤグディンに勝てるとは思えないし…ヨーロッパ選手権で改善具合をジャッジに評価してもらいたかったのに…。
 だから、隠さずにシーズン最初から披露していればこんなことには!(泣)

 さらに、怪我の詳細が分からないのも気になるところ。大事をとって欠場、という穏当な判断ならよいが…悪化してないでしょうね…。

 一方、プルシェンコの棄権のため、補欠のイリヤ・クリムキンがヨーロッパ選手権に参加できることに。クリムキンが、ロシア代表として大きな大会に参加するのはこれが初めて。実にめでたい&大きなチャンス(まずありえないとは思うが、ここでアプトに勝てば、五輪に出場するチャンスもないとはいえない)だが…とにかく今はジェーニャのことが気がかりで…。

1月9日(水)

 いやわかってはいる。どう考えても、ヨーロッパ選手権は休んだほうがよい。3ルッツをこけるような怪我が、すぐに治るとは思えない。
 さして長くもないイズベスチヤの記事によれば、コーチは、怪我を悪化させないために休ませる、と語ったそうで、一応さらに怪我をしたというわけではなさそうだ。しかし、これも情報戦の側面がある以上、怪我がどの程度のものか、本当のところは五輪が終わるまでわからない、こともわかっている。
 わかってはいるが。ううううう。

 と日がな一日考えながら、だらだら実験。

 今日見たもの。アルベールビル五輪(1992)のペトレンコ。金メダルを取った時の演技、どんなものかと思っていたら、なんとまあ不調ではありませんか。ダブるし、よろけるし、最後バテバテだし。大丈夫?あれなら、カルガリー88とリレハンメル94の演技の方がよっぽど…。あれはなに、3A-3Tを下りたから優勝したのでしょうか?

 いったい年末に何の話がされていたのか、恐ろしい限りです。鬼も怒るし。

1月10日(木)

 目的のクローンが取れただけで、喜んでしまう自分が悲しい。全然進歩がないぞ。

 日付が変わった頃から、しおしおとビデオを見ていた。しおしおによると、プルシェンコの新フリーは、「プル、1人で盛り上がってる」らしい。でもまあ、盛り上がってるのはいいことよね(?)。

 ところで、私の小さい頃は、フィギュアスケートといえば伊藤みどり。伊藤みどりといえばトリプルアクセル。しかし、私はどのジャンプがトリプルアクセルか分からず、3回転半というからには、たくさん回っているものがそうだろうと、回転数の多そうなジャンプを、必死にこれかな?と思いながら見ていた。
 あそこで誰かが、アクセルジャンプは、6種類の中で唯一前向きに踏み切るジャンプだよ、と言ってくれれば、あんな苦労(?)はせずに済んだのに、と思うことであるよ。

 アクセルジャンプは、唯一誰にでもすぐに見分けられるジャンプ。昔は、アナウンサーや解説者が、「さあ、次です」などと言うのが不思議だったが、あれは、そのシーズン同じプログラムを滑っているので予想がつくのと、助走から判断していたのだと思う。
 ということで、五輪は前向きジャンプ・アクセルを見分けて楽しもう!

 しかし未だに、ジャンプを全種類見分けられない私に明日はあるのか…。

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