8月1日(水)

 この頃気に入っているもの。それは先輩が持っていた、約60年前のアメリカのラジオドラマのCD「恐怖の間違い電話」。高飛車で神経質な女がひどい目に合う話(超略)で、その女が漫才師並の早口で、stupid だのridiculous だのdamn だの叫びまくる、というとても楽しい恐怖サスペンスドラマである。60年前のラジオドラマでもこんなに楽しめるとは。何言ってるかはさっぱりわからんのだが←罵りだけは聞き取れる(笑)。

 SFファンへのメッセージがおもしろすぎ。たとえば、「SFファンは少ない」「ミステリー読者と比べれば圧倒的に少ない」「僕たちは特殊な小説を読んでいると思った方がいい」はあい。
 「先行者へ」「先輩としての自覚を」「『SFは、楽しい』を伝える」うんと、とりあえずハインラインとヴァーリ−なんていかがでしょう(付け焼刃で自覚してみる)。

8月2日(木)

 今日の実験はしんどかった。一緒に実験していた同期の子は、あまりのしんどさに母を呼んでたし(それほどのものか?)。

 夕方から当直。「コメディーお江戸でござる」を見ていたら、劇の後で誰かが一曲歌うところで、えなりかずきがでてきて仰天。歌まで歌うのか。しかも歌ったのが「えなりかずきの子守唄」。凄すぎ。

 ポール・アンダースン死去。ええっと読んでるのは『脳波』『タイム・パトロール』とその続き、ホーカ、『百万年の船』くらいか。あ…『タウ・ゼロ』があったな…。『百万年の船』はわりと面白かったような(賛同する人少なそうだけど)。

8月3日(金)

 当直先で原付のカギを失くし、帰れなくなって困る。タクシーで帰宅し、近くの原付屋に頼んで原付を回収しに行ってもらったが、後で聞いたら鍵穴も壊されていたらしい。しくしく。

 ハヤカワの夏の解説目録をやっと入手。書き下ろしエッセイ、貴志祐介「本の呼び声」には思わず貰い泣きしそうになった。そういえば私もインスピレーションを感じて、衝動的に下車したことがあったな。何もなかったけど。ということで、『宇宙知性チョッキー』を読みなおそう。

 あと、柴田元幸のエッセイ中の「ネット上の『一億総オススメ現象』にやや抵抗がある」というのに共感。確かに、過去の経験から自分が信頼している人が薦める本は読みたいと思うし、久しぶりに知合いに会ったら「この頃何か面白い本ない?」と絶対聞いてしまうわけだが、それでもやっぱり「保証された出会いと、不意打ちとでは、衝撃が違う」。
 不意打ちのショックも楽しみのうち。だから、人様にお薦めするときは、自分が愛を注いでいる本は薦めにくいんだよな。

 夕方大学を早退して、奈良へ。明日から友人との旅行なのだが、暇な人は今日から集まって遊び、夜はこないだ結婚した友人の家に泊まる、というので、夜から合流することにしたのだ。
 友人の家は郊外の新築一戸建て。水廻りがきれいなのがいいなあ。たとえ古くても、水廻りだけは新しい家に住みたいものだ。

 集まったのは7人。CDやビデオやゲームを鑑賞しながらだらだら。特定歌手を布教する人がいたので、フィギュアスケートはどう?と薦めてみると、数人が、わりと好き、と好意的反応。うち1人は「キャンデローロがいた時は面白いからよく見てたけど、今はあんまり…」。さすがフィリップ。
 「今は面白いのいるよ。エキシビジョンで出てきて、服脱いで、金色のパンツとボディビルダーみたいな筋肉の着ぐるみだけになって、腰ふる18歳の男の子が〜」「アホや〜」と大受けしてました。む、話しただけでウケを取るとはさすが(?)。4回転3回転2回転を跳ぶとか、ビールマンスピンするとか、世界チャンピオンだとか、一切言う隙なかったけど。今度はビデオ持っていくか。

 それにしても、フィギュアはわりと好きで見るよ、と好意的な反応が帰ってくるところが、SFとは違って楽だよな。布教する気にもなろうというもの。以前の私のように、TVで放送があれば見る、という人は結構多かったし、BSやCSでしか放映がないという事態が、フィギュアファンの裾野を狭めている主因ではなかろうか。世界選手権ぐらい、地上波で全国放送してくれてもバチは当たるまいに。

 さて、明日があるので、12時過ぎから次々と就寝。3人が新婚夫婦のベッドを占拠(夫は仕事で不在)。残り4人は布団で雑魚寝、のはずだったのだが、どうも私が夜中に「きゃー、いや〜」と悲鳴を上げながら叫びまくったらしく(←単なる寝言。よくあること)約1名はうるささに耐えかねてソファで寝たらしい。すまぬ。

8月4日(土)

 ぞろぞろ起きだして、炎天下、駅まで歩き、天王寺経由で白浜へ。白浜はそれほど暑くない。風が熱風じゃないぞ〜。夜TVを見たら最高気温は32℃だったらしい。6℃も低いのか。

 この旅行、今年は私ともう1人の友人が幹事。中学・高校時代の友人12人で毎年旅行に行くので、幹事は6年に1度廻ってくる。近畿の人間にとって、白浜はとてもよく行く観光地なので、みんな4、5回目だったりするのだが(私もたぶん4回目)いいのだ、どうせしゃべるだけなんだから。

 まずは、友人の希望で南方熊楠記念館を見物。南方熊楠が何で生計を立てていたのか、最後まで分からずじまいだったのが気になる。
 その後、遅発合流組を吸収して、総勢10名でカラオケ。今年は旅行先が近くだったため、いつになく参加人数が多い。10人もいるともはや何が何やら。

 毎度言われることではあるが、またしても「ちょっと目を離した隙に大きくなりやがって」と複数の友人に恨み言を言われる。じゃなにか、中2の夏休みに目を離さなかったら、私の身長が伸びなかったとでも?いまだに友人達の間では、私が一番背が低いという印象があるらしい…第一印象というのは恐ろしい。

 晩御飯の後、浜辺でイルミネーションをやってるよ、と宿の人に言われたので、花火をしがてら海岸まで下りてみると、浜辺には風除けをつけたろうそくが延々と並んでいた。こ、これはイルミネーションじゃなくて、精霊流しってもんでは。迫力ありすぎて恐いぞ。
 で、その場でみんなで花火。普通のシューシューいう花火は、完全に線香花火の前座として扱われていたが、どこでもそういうものだろうか。普通の花火の存在意義や如何に。しかし、しゃがんでわらしべ握って線香花火ができさえすれば、みんな幸せなのだ。ふふ。

 部屋に帰った後は、いつものように酒盛りで夜が更ける。しかし今年は、翌日のパンダとイルカに備え、1時頃にはみんな大人しく就寝。恐るべし熊猫と海豚。

8月5日(日)

 朝7時に起き、とっとと用意して、南紀白浜アドベンチャーワールドへ。

 約1年前に、ここで生まれたパンダ、その名も良浜(ラウヒン)。パンダなんて寝てるところしか見たことがないが、朝から行ったのが良かったのか、遊び盛りのラウヒンは活動中。横の部屋のパパは微動だにせず寝ていたが、ラウヒンは笹食うは、よちよち歩くは、石なめるは、挙句の果てにころんとでんぐりがえりまでしてくれて大サービス。可愛すぎるぞ、ラウヒン。白浜の駅を降り立ったときから、もう街中すべてラウヒンを頼りに生活してます、といわんばかりの宣伝振りだったが、これだけ可愛ければムリもあるまい。

 イルカショーは、数年前に見たときには、調教師が出てくる前に、いきなりイルカの集団ジャンプで幕を空け、大層驚いたが(こりゃ、京フェスで舞踊りを見た人は結構驚いたんじゃないか、と関係ないことまで考えたものだ)今回は子イルカが多いらしく、そんな始まり方でもなく、ジャンプも結構そろっていなかった。
 高さとスピードのあるジャンプ、とか何とか宣伝文に書いてあったので、大層期待していたのだが、跳び上がりとバックフリップが主で、ジャンプはトリプルループ(着水いまいち)くらい(何を期待してたんだ?)。というか、アレは本当にループか?イルカにループとアクセル以外のジャンプが跳べるか??

 あとは、オルカショーでシャチくんのでかさにびびったり、ペンギンだのラッコだのを見たり。いや、海のものだけじゃなくて、キリンだの白サイだのも見たが。

 この日、さらに1人合流したので、総勢11名で帰途につく。天王寺で解散後、眼科医の友人と2人で京都方面へ。
 2人で糖尿病の話をしていて、友人が、「それで、この眼底かっ!」とよく思う、と言ったのには笑ってしまった。コントロールはばっちりです(食事には気をつけていて、薬もちゃんと飲んでいます)と言う患者さんの血液検査を見て「それで、このデータかっ!」と思うことはよくあるのだが、眼科医は眼底(目の奥)を見て同じことを思うのね。いや、あんまし笑うような事でもないが…(ちゃんと自分で気をつけてくれ…)

 京都駅で友人と別れ、大学で大腸菌を蒔いて帰宅。眠い。

8月6日(月)

 夕方、かなり長い間雷が鳴り響き、2回停電。エレベーターが止まったり、色々不便だった。病院は大変だっただろうな。

 このところ世界陸上なるものが行われている。なぜ世界選手権と言わないのかよくわからんが、それはともかく、選手にくっつけてるあの変なキャッチフレーズは何だ。毎度のこととはいえ、棒高跳びの選手に「美尻モデル」とか何とかつけているのを見たときには、さすがにキレそうになった。あんな言葉、本人に面と向かって言えるのか?>TBS。いい加減にしろよ。

8月7日(火)

 予想より早く原付の修理が終わったので、朝、原付を引き取りに行って、そのままバイト先へ。来週はお盆で休みになるらしい。やった〜。

 実験は、相変わらずうまくいかず。

 夕方から、今年グループに入った先生達の歓迎会。床の予定だったのだが、またしても雷雨になり、結局屋内で鍋。私は床で食べたことがなかったので、ちょっと残念。
 2次会はカラオケ。先輩が歌ったCoccoの豚の歌(She said everyday don't eat me, please please don't eat me てな歌詞)がよかった。

 ところで、プルシェンコは、現在の練習地マドリッドで開かれた8月5日のエキシビジョンで、マイケル・ジャクソン・メドレーの新プログラムの一部を披露したらしい。SPかフリーかはわからないが、とにかくMJMなのね。で、メドレーの一部は"Billie Jean"だったとか。

 ということで、先輩にマイケル・ジャクソンを歌うように頼み、"Billie Jean" と、ついでに"Thriller" と"Beat it" も聞いた。先輩は歌えないから、と消極的だったが、シングルではボーカル入りの曲は使えないから、歌えなくてもこっちは構わないのだった(非道)。
 あとの2曲には聞き覚えがあったが、"Billie Jean"は聞いた覚えがなかった。まあ、3つともなかなかいい曲のような。しかし、こんなリズムでどう滑るのか、全然想像できない。

 腰はどうせ振るだろうし(諦めの境地)、衣装もMJMなら…なものになるだろうし(なんたって「隠れた可能性をいつも探さないといけない」だからな…)せめて、あとの振付をまともに〜。お願い、ダビッドさん(無駄そうな祈りだ…)。

8月8日(水)

 手立てを講じて、ようやくCSを録画できる環境になりそうな気配。うちの家ではCSは受信できないので、人様に頼らないといけない。

 これまた人様のお話によると、8月5日のエキシビジョンのプルシェンコのマイケル・ジャクソン・メドレーでは、"Billie Jean" のパートで、速いステップが入ったらしい(超断片的情報)。楽しみ楽しみ。

8月9日(木)

 このところ、すぐに眠くなる。これはもしや、かの有名な夏バテというやつか。

 先日のドラえもん騒動以来、研究室では絵を描くのが少し流行っている。私が悶々と犬なぞを描いていると、絵が描ける先輩が言った。「あんた、犬なんて描いてないで『オリエント急行で豆腐ステーキを食べているロンメル将軍』を描きなさい」
 な、なぜそんな脈絡のないものを?しかもその先輩、ロンメル将軍って誰?とか言ってるし。

8月10日(金)

 どうも今週は、全く実験が進まなかった気がしてならない。やばし。

 ところで、サイトを開いて最初の1年は、知らない方からメールをいただくことはほとんどなかった。ところが、今年に入ってから(つまり、臆面もなくプル、プルと連呼するようになってから)時々メールをいただくようになり、スケートサイトを持ってからは、恫喝に近いメールから、英語版経由のナゾの英文メールまで、さまざまなメールがいただけるように(いや、恫喝はイヤだが)。
 何か目的があってサイトを開いた人なら、当たり前のことだろうが、何となく開いて、今もただ流されるまま(をい)の私としては、色々新鮮であることよ。


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