4月1日(日)

 ビデオのダビングなど。夕方大学に行くために外に出たら、もう高野川の桜が咲いているではないか。

 色々嫌なこともあるが、プルシェンコのエキシビジョンを見ると元気になるのだった(←1週間前と態度が180度転換してるし)。あの何とも嬉しそうなジェーニャの顔がもう。

 しかし「ボンクラ」という文字列を見てスケート選手しか想像できないようでは最早ダメですな(ボーン&クラーツというアイスダンスペアがいるのだ)。

4月2日(月)

 寂しい気分でだらだら実験。えもいわれず悲しい。

 病院勤めから気楽な学生生活に入って1年。かつての同僚達も今ごろ大学へ帰ることができて喜んでいることだろう。いや別に悪い病院ではないが、あそこは色々ハードだからな。
 この1年、忘れた知識は数多いが(今の私にSIRSの患者に投与する薬を即座に入力することができるだろうか?)増えた知識はほとんどない。かなり遊び呆けていたツケが廻ってきている。
 しかし、予約録画すら出来なかった私が自力で配線してビデオをダビングするようになったり、論文でもない英文を毎日読むようになっているとは、1年前には想像もしなかったことを思うと、さらに1年後には何が起こってるかわからんな。楽しみ楽しみ。

 未明にカウンタが20000を廻った。一応キリ番だったのね。

4月3日(火)

 午前中はバイト。咳が続く風邪の人が多数。うちの先輩もこのところずっとコンコンいっているが、流行りなのか。

 相変わらず教室では私は高齢者ということになっており、「おばあちゃん、ご飯行く〜?」「行く行く〜」などという会話を日常的に交わしているのだが、今日は「女性を花に例えると何か」という話になった。同期の子によると私は菊の花らしい。白の。しかし可憐さとは無縁である。なぜ菊の花かというと、葬式を連想させるから、なのだ。ううむ、ここまで来ると自慢できるな。

 夜は、ノンストップゲーム(昔土曜日の昼に放映されていた近畿ローカルクイズ番組。「ノックは無用」の前にやっていたやつ)で「小、小、小、小」と言いながら走っていたのは、横山ノックか板東英二か桂文珍か、という話になった。正解は桂文珍、板東英二は司会のみで走りはしない。横山ノックは「大、大、大、大」の方。

4月4日(水)

 日付が変わってから、ドイツ語を読む、というか、ドイツ語を翻訳ソフトで英語になおし、それとドイツ語とを比較しながら、大意の十分の一くらいをさらうということをやっていた(独語→英語の翻訳ソフトは英語→日本語より少しはましだろうと思っていたのだが、使えないことでは変わりがない)。で、夜遅くまでそんなことをやっていると、風邪を引くのだ、風邪を。

 ごほごほ咳をしながら大学へ行って実験。帰ってきてから、またドイツ語。オンライン辞書をひきながら自力でしこしこ読む。ドイツ語の長文など読む気になれるのも、オンライン辞書があるおかげ。細かい点では辞書に劣るものの、ほとんど分かる単語がない文章を紙の辞書を引いて読む気にはなれないし。
 教養過程でのたかが2年間の付け焼刃学習といえど、語学は突然役に立ったりするものだな。いくらオンライン辞書があろうとも、これが例えばフランス語なら読めるとは思えないし(そもそもフランス語だと認識できるかどうかも怪しい)。有難や有難や。

 それにしても、ロシア人がドイツ語でインタビューに答えている(ように見える)のには、かなり違和感が。毛皮の帽子被って、Ich weiss nicht とか言われても…。

4月5日(木)

 毎回当直先で眠れないので、今日は睡眠不足で行ってやろうと無理矢理早めに起きて大学へ。のんびり実験して、夕方当直先へ向かう。疎水の桜がとてもきれい。

 しかし、たとえ睡眠不足であろうと、眠れないものは眠れないのだった。ドイツ語にも飽きたので(紙の辞書は疲れるし)お茶でも買いに行こうかと起き出したら(患者さんが)血圧下がったとか呼ばれるし。
 結局4時間くらいしか眠れず。

 今日のキスイヤはかなり面白かった。

4月6日(金)

 実験の方は、相変わらずはっきりしないデータばかり。がるる。

 プルシェンコは、現在チャンピオンズ・オン・アイスという、アメリカ各地を廻るアイスショーに参加しており、そこで世界選手権のエキシビジョンで滑ったプログラム「Sex Bomb」を披露しているのだが、それについての海外ボードの反応が面白い。

 まだ未成年の18のガキがぱんつ一丁で腰振ってるのを子供に見せるのはどうか?あれはキャンデローロがやっているようなセクシーさを強調するプログラムのパロディだし、プルシェンコは全く肌を見せてないじゃないか(上は筋肉着ぐるみ、下はタイツなのだ)。
 しかし、世界チャンピオンがスケートせずに食い込みパンツで腰振ってるなんて、何て子供に説明したらいいんだ?彼は世界チャンピオンな・ん・だ。それは試合で証明したじゃないか、ショーで証明する必要などない!
 しかしアイスショーで10歳の子供に見せるもんじゃないだろう?TVじゃもっと子供の教育に悪い番組やってるだろうが、そんなに見せたくないならディズニー・オン・アイスに連れてけよ!
 私はあのプログラムをやめるように主催者に手紙書きますよ!なんだと、お前が行かなきゃいいだけだろ、ここはアメリカ、自由の国だ!
 てなことが延々と。

 でも、ほとんどが好意的評価で、新たなファンを獲得したり、そういえばこんな奴だったんだ、と思い出されたり(3年前の世界選手権のエキシビジョンでも大ブレイクした)しているようで、めでたい限り。あれはあらゆる意味で本当によくプルシェンコの個性を表した素晴らしいプログラムだと思うし。

4月7日(土)

 お風呂掃除&カビ取りに、カーテンの洗濯、家電の配線など。それからHPのリニューアル、レポート書いたり、ビデオ見たり、ドイツ語読んだり、セミナーの瀬名さんアンケートを見たり、英作したり。

 瀬名さんアンケート、「SF小説」をこれまでどのくらい読んできましたか 、ってのが…。思わず本棚を見て勘定してしまいました。悩まない人が多いでしょうが、500冊ってのは私には結構悩むライン。
 で、このところ頭がSFじゃないので、答えるの厳しかったりして。スケート選手の演技内容や行動について、英語や日本語でメール読んだり書いたりしながら、SF出版について考えるってのは難しいっす。

 トップページ自己紹介ページリンクページをリニューアルしました。画面確認は家でしかしてないので、変だ!と思われた方がおられましたら、知らせていただけますと私は嬉しいです。

 アレクセイ・ヤグディン(今年の世界選手権2位)が、アイスショーでシャツを脱いだそうです。そしてイリヤ・クーリック(長野金メダリスト、現在はプロ)が頭を坊主にしました…。ロシア人、みんなどうにかしてるぞ…。

4月8日(日)

 昨日掃除をしたせいか、目がかゆい、くしゃみが止まらない。

 今日は研究室の花見。なぜか毎年雪や雨に降られたり、死ぬほど寒かったりするのだが、今年は7年目にして初めて、暖かい花見をすることができた。ということは、寒かった原因はS先輩…?
 ほぼ毎年同じ場所でやっているのだが、暖かいとこんなに人出があるものか(いつも周りにはほとんど人がいなかったのだ。吹雪の中でやってたりしたからな…)。

 研究室の先輩が子供2人を連れてきていたのだが、この子らが実に躾けが良くて可愛らしい。上の女の子は4歳だが、とてもしっかりしていて、弟の世話もばっちり。私が酔っ払って「桜が欲しい」と言ったら、折ってきてくれました。力持ちだ。>そういう問題か?
 下の子は2歳だが、まだほとんどしゃべらず、ぷくぷくしていて誘拐したくなるような可愛さ。やっぱり男の子はいいな。産んでマザコンに育てあげたい。

 プルシェンコの世界選手権のEx「Sex Bomb」を見たある人曰く、「本番でこっちを滑った方がいいんじゃないか?」。はい、私もそう思います。

 今日は花祭り。持って帰ってきた桜の花を振って「花祭りの歌」(お釈迦様が生まれてめでたい!という趣旨の歌)でも歌おう。

4月9日(月)

 最近歯が茶色っぽくなってきたり、差し歯の上の方が黒っぽくなってきたりしたので歯医者に行った。しかし歯医者に一歩入った途端、泣きそうになったりして。やだよ、この匂い。この世の中で最も恐いところは歯医者だと思うぞ。

 で、茶色っぽいのは、煙草かコーヒーか紅茶のせいなのだとか。糖分ないからいいだろう、と歯を磨いてから紅茶飲んで寝る、という生活をしていたのが悪いんだな(汗)。
 差し歯に関しては意外な説明をされた。黒っぽいのは金属の色で、金属が見えるようになったのは、歯茎が痩せてきたからなのだと。年は取りたくないねえ…。
 この差し歯、たしか大学に入ってから陶器の良いやつに変えたのだが(子供の頃に床にぶつかって前歯を折り、成長するまではプラスティックの歯を入れていた)それでは早過ぎて、成長が完全に止まってから変えるべきだったのだとか。

 半年ほど前から切れていた蛍光灯をついに買った。明るい!

 上半身裸のアレクセイ・ヤグディン。上半身裸の男など珍しくもないが、写真を見ると妙に恥かしい。私はヤグディンに色気を感じているのか?ハタチ過ぎの白人に?ううむ。というか、スケーターが脱ぐなよ…(見たいかどうかはともかくとして…)。

4月10日(火)

 午前中はバイト。患者数は少なかったが、コンプライアンスの悪い糖尿病の人が。ぐったり。
 午後から実験。遠心中にチューブが破損して、取るのに8日かかったサンプルを失った。さらにぐったり。

 家に帰ってきて、知合いの方がプレゼントして下さった去年の四大陸選手権のビデオを見る。四大陸選手権は欧州以外の選手が出場する大会なので、当然ロシア人は出場していない。では誰が目当てなのかというと、今年の世界選手権で私の心を引き付けた李運飛(漢字で書くと可愛くないな)である。

 ところが、このユンフェイ君、どこがいいかと言われれば返答に困るほど、特に誉めるべき点が見当たらない選手である。チャイネシア人ジャンプ軍団の一員であるからして、当然4回転3回転のコンビネーションジャンプを軽く跳んだりはするのだが、長所はそれだけ。表現力(ど素人の私が言うところの表現力とは、要するにジャンプ以外の部分を見ていて飽きさせない力、である)ときたら、表現力のないことでは折紙付きの全米チャンピオン、ティム君とせいぜい同レベル。

 いったい何に惹かれたのかよくわからないのだが、スピード感のある滑りと、割ときっちりした手足の動かし方だろうか。しかしそれでも、気になりだすとあばたもえくぼ、この何もしないでただ加速してるところが可愛いのよ〜、ということになるのだが、去年のビデオを見るとさらに凄い。単に休んでるようにしか見えないところが多いし、今年はきれいなスピンも去年は無理矢理、全く余裕がない。これは1年でかなり上達したのではないか?(希望的観測)

 ということで、来シーズンはさらに上手になることを期待しよう。でもイリヤ・クリムキンには勝たないでね(←やはりこちらが優先。ジャンプは跳べるユンフェイは、イリヤにとって強敵なのだ)。

 『たれゆくままに』を読み終わる。やはり1200円は高いと思ってしまうが、家を出たたれぱんだが元の家に辿りつくまでの実に感動的なお話である。昔うちの犬が脱走して、交通事故に会う寸前に保護した恐ろしい過去があるので、こういう話には弱いのだ。


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