10月1日(月)

 以前押し付けておいたフランス語の記事訳を、某Rafa氏があげてくれた。4回転3回転のコンビネーションなんて人間の跳ぶもんじゃない〜、と言いながら訳してくれたRafa氏、どうもありがとう。世の中には人間じゃない人は数人しかいないので大丈夫です。

 例によって実験予定がずれ、大腸菌を蒔くのを先輩に頼んで、慌てて当直先へ。

 和田の引退試合だというので、久しぶりに野球を見た。17年か〜。阪神が優勝したとき、21年後なんて100年後も同然に思えたものだが…。

10月2日(火)

 相変わらず眠れず。午前中は外来バイト。尿酸は、尿検査じゃなくて、血液検査で調べます。

 午後からは大腸菌待ち。クローンが取れた〜。

 ヤグディンの今季フリー「仮面の男」の衣装の写真を見た。地は黒で、胸部に金色の顔っぽいもの(仮面なんだろうけど)が貼られている。タラソワチーム、胸に顔がついてる衣装が好みなのか? ちなみに、特に名を秘すある人は、「ハロウィンのカボチャが潰れたような衣装」と言っておりました…。
 さらにヤグディン、甲が金色の手袋をしていた。なぜ金の手袋…(←昨季のプルと同じ。ちなみに今季のプルSPは白手袋)。SPでも黒手袋をしていたし…何なんだ一体。4回転3回転をコンスタントに跳べるロシア人は手が冷えるようになる、とかいう奇病が流行ってるんじゃあるまいな。

10月3日(水)

 喉にごそごそ虫が住みついた。鼻水止まらず、目うるうる。

10月4日(木)

 風邪さらに悪化。頸痛し。口の中に人面瘡みたいな口内炎が。
 実験は相変わらず。人を信じてはいけないということらしい。明日シークエンス。

 ソルトレイク五輪の日本公式ユニフォームが公表された。ううむ。悪くはないとは思うが…。ところでロシアは?

 10月3日にドイツで行われたショー。ヤグディンはMITIM(←海外で使われる「仮面の男」の省略形。省略しても長いぞ)を披露したらしいが、プルシェンコの新FPの情報は今のところなし。まだひみつ?

 イスラエル発ノボシビルスク行のシベリア航空機墜落…。

10月5日(金)

 薬物のせいか、体調やや回復。ダン・リッチ、ありがとう。個人的にはPLより愛していてよ(カプセルだし)。

 しかし、先輩から「風邪ひどいの?」と言われる。「いつもと違って大人しいから」らしい。すみませんねえ、いつもはうるさくて。

 否定的データのみの研究報告を終えると、もうぐったり。早めに帰宅。

10月6日(土)

 夕方、明日からの学会の下準備のために、学会会場へ。お互いに誰とも知らぬ人々が寄せ集められて手伝いをやっているので、何がなんだかよくわからない。
 この仕切りたがりの人は、受付能力に秀でたえらい人なのか?それとも単なる仕切りなのか? ま、私には何の関係もないので、どうでもいいのだが。

 CS版の昨季の世界選手権女子フリーを見直し、今さらながら、サラ・ヒューズ(アメリカ)のジャンプはちょっと、と思うようになってきた。それでもジャッジが点数を出しているということは、アレでもいいということなんだろうなあ…。

10月7日(日)

 日が変わった頃から、フィンランドで開かれているフィンランディア杯の結果を知ろうと、オフィシャルサイトや情報の流れそうな掲示板をリロードし続ける。
 で、フィンランディア杯の結果。ショート・プログラム終わって、イリヤ・クリムキン1位!4回転3回転のコンビネーションを決めたそうです。そのあと、フリップがダブルってのが、いかにもイリヤらしいが、とにかくめでたい。今日のフリーでも、是非素晴らしい演技でフィンランド人の度肝を抜いて下さいまし。

 ところで、フィンランディア杯は、地元でもTV放送が1時間半しかないというマイナー試合。順位はオフィシャルサイトで何とかわかるものの、詳細は現地で観戦している人が掲示板に書き込んでくれる情報が頼り。
 しかし、この情報を心待ちにしてリロードしまくっている人は、当然私だけではないわけで…ごく少数にせよ、世界中に確実にお仲間がいるとわかることは、なかなか心強いことであるよ。

 ということで、寝不足&幸せ&心配(今日のフリー)な気分で学会場へ。10時間、ひたすら受付。
 思ったよりはトラブルが多かったが、午後からはわりと暇。隣で開かれていた会合が多分に怪しくて恐ろしかった。どう見てもそのスジのような人々が、正装して千人近く群れていた。

10月8日(月)

 昨日に引き続き、掲示板をリロードし続け。ありがたいことに、今日は2時過ぎには速報がアップされた。
 イリヤ・クリムキン優勝。フィンランディア杯は、当初エントリーしていたプルシェンコが参加をとりやめたため、実績から言えばクリムキンが断突トップではあった。あったのだが、なにせ1ヶ月前のグッドウィル・ゲームズでは最下位に終わっていただけに、心配で心配で心配で。

 4回転トウループはお手つきだったが(4回転サルコウも試みた?と思われるが、こちらは3回転に終わっている)他の3回転はきっちり決めた模様。しかし、次の試合は、この情勢の中、2週間後のスケートアメリカ。どんぐり状態のスケアメで、この内容で上位に入れるかどうか疑問だが…(クアドは決めてね)。
 ま、とにかく、セロフ(昨季ロシア国内6位)を押さえての1位はめでたい!

 と、あちこち掲示板を見ている間に、アメリカ空爆開始のニュースが。どうせやらなきゃならないなら、短期間、被害最小、禍根残さず、を祈るしかないが…。

 結果を知って、3時過ぎに就寝。8時から同じ学会会場でまた受付。
 午前中はトラブルはなかったが、午後から別の講座の受付を開始すると、てんやわんやに。事前申込がないと参加できないと告知しているのに(定員一杯なのだ)当日参加をごり押ししたり、コネで入ろうとしたり、取材で来たのだからもぐりこませろ、と要求したりする人々多数。事前に送ってある参加証を持って受付に来る人々が子羊のように見え、その人達には必要以上に愛想良く振舞ってしまった私たちでありましたことよ。
 暇になったときに30分ほど抜け出し、隣の学会でやっていた進化に関する講座をちょっと聞きにいけたのが、唯一面白かったこと。

 最後の総片づけはパスさせてもらい、夕方から当直先へ。眠くてクラクラしていたので、着いてすぐに病棟をひと回りして、8時前に電気消して寝ていたら、さすがにそれは許されないらしく(笑)寝入ったところで呼ばれた。

10月9日(火)

 午前中は外来。風邪の人が続々。
 またしてもコンプライアンス不良の方々が。空腹時血糖198でHgbA1C10.8ではどこの医者に行っても、コントロールがよいとは言ってくれません…。

 実験は谷間にあたり、一日妙に暇。
 昨日一昨日の学会、会場の進行係だった人たちの話を聞くと、受付でよかったなあ、としみじみ。恐ろしい発表を延々と聞かされたなんて、なんて可哀相な。

 この週末、日本各地でフィギュアスケートの地方大会が開かれていた。今季は五輪がある大事なシーズン。女子は村主(すぐり)・荒川・恩田の3選手とも調子が良い様子。恩田選手は両足着氷ながらトリプルアクセル(!)を降りたらしい。男子も、先季3番手の竹内選手が面白いプログラムという評判だし(見たい〜)。でも、日本は女子・男子ともに2枠なんだよな。ううむ…。

 で、勿論3枠だからといって、競争が楽なわけではなく、イリヤ・クリムキンは「2枠はすでに決まっているから、問題は3番目の椅子」と言明。ロシアにはプルシェンコ(現世界チャンプ)とヤグディン(前世界チャンプ)がいるので、枠は実質1つ。だから昨季4番手のイリヤにとって、アプト(昨季3番手)とぶつかるスケートアメリカは非常に重要なわけだが…。

 しかし、そもそもそのソルトレイク五輪は大丈夫なのか。やると表明しなおしたらしいし、今更止めるわけにもいかんだろうが、こうなったら、どんなにマスコミや観客が不便になろうとも、厳重に厳重に警備してほしいと願わずにはいられない。まずは安全第一。

10月10日(水)

 朝起きると、いつもはその辺に転がっているたれぱんだクッション(枕2つ分くらいの大きさ)がベッドのそばで直立しており、たれぱんだの顔が目の前に迫っていて、たいそう恐かった。

 実験は今日も暇。週末の学会のせいで体調を崩した人が多く、教室も閑散としている。体まで悪くするとは、恐るべし学会。あの内容じゃね…。

 プルシェンコのワールド予選のラストの走り出す直前の顔を思い出しながら、階段をたらたら下りていると、偶然すれ違った先輩に、なんでそんなに笑ってたん?と不気味に思われる。いや、ちょっと思い出し笑いを…。
 でも、たとえ傍から不気味に思われようと、日々楽しく暮らせるほうが精神衛生上いいよな。とりあえず階段で思い出すのはもうやめておこう。


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