9月1日(金)

 昨日寒かったので毛布をかぶって寝たら、毛布のほこりにやられて、目が腫れる、喉が痛い、咳・くしゃみが止まらない。しくしく。しばらくは空気清浄機全開にしなければ。
 今日は抄読会の当番に当たっていたので、ずっとその準備。目は腫れたままだし全身だるいので早めに家に帰り、少し休んでから田中邸へ。

 今日は田中君・細井さん院試合格&田中邸存続おめでとう飲み会。しかし、単に集団で田中邸で酒を飲んでるだけで普段と何ら変わりない。しかも今日は体調不良で酒を飲む気がしない。
 田中君はどうやら実力で院試に合格した模様。やはり実力はあるが働かないという言葉にふさわしいな。

 そこでタニスリー(ウイリアムズに対抗して考え出された三人組で、谷甲州、谷恒生、谷山浩子を指す)の話が出た。ところが、タニスリーは簡単に思い出せたのに、大元のウイリアムズが思い出せない。ウイリアム・ギブスン、ウイリアム・バロウズ、あと一人は誰だ〜?ウイリアム・シャトナーだっけ?

 夏の田中邸は暑い。とにかく暑い。日付が変わるころ、集団で近くの公園まで涼みに出て、ついでに線香花火。やはり夏は線香花火に限るな。
 ところで、細井さんは酔うと典型的な酔っ払い像を呈し、どうしようもないオヤジギャグを連発する。とても私より3つも年下とは思えない。その上、公園に行く途中でひげダンスを披露されてしまった。結構うまいので、酒を飲ませてやらせてみると楽しいかも。

 公園で「いっちゃってる目」をした(田中君談)ゴールデンレトリバーになつかれたりしながらしばらく涼み、田中邸へ帰る。しかしやはり気が狂いそうなほど暑いので、早々に帰宅。

9月2日(土)

 『なんちゃらよ、光輝のなんちゃら!』を読み終わった。待望の系図がついていて、前回の話の背景も少しわかるようになっている。
 今回は、ローン系を守るためにスコーリア王圏が戦っているのではなく、ローン系は戦争のために犠牲にされている一家なのだ、というスタンスが前面に打ち出されていて、ユーブ(関係ないけど、見るたびに身重く横たわらないといけないような気がするのは私だけ?)の奴等がいかに人民にひどいことをしているかという描写も、それを補強するためのように思えてしまう。

 んで、楽しかったので満足。ハーレクィンの筋を突っ込んだりするもんじゃないし。
 それにしても、原書は既にあと3作も出ているのに、なんちゃらとなんちゃらを思いつけるんだろうか。心配。

9月3日(日)

 朝8時に起きてバイト先へ。今日は日直&当直。
 今月旅行に行くので「旅行代を稼ぐためにバイトが欲しいの」と目をきらきらさせて整形外科の先生に頼んだら、廻してくれたのがこのバイト。23時間一室に缶詰になるのはやだと思ったが、仕事があるだけでも有り難いと思わねば。贅沢を言ってはばちが当たる。整形外科は外科なので、持っているバイトは大抵外科当直。私は内科当直しかできないので(外科当直をするスキルがない)私に廻せるバイトはそもそも限られてるし。

 仕事自体は暇だったので、だらだら過ごす。普段なら絶対見ないであろうNHK教育のドキュメンタリーを見てしまった。1920年代のアメリカの郵便パイロットの話で、あのとんぼみたいな軽飛行機でロッキー山脈を飛び越えてリレーで郵便物を運ぶとか、途中でエンジンが不調になったら下りて馬で郵便物を運ぶのだとか、初期は悪天候にやられることが多く、たくさんのパイロットが死んでたとか。おお、ポストマンな話だ。アメリカにはこういう歴史があるのか、なるほど。だからポストマンなんだ。

 それにしても、物言いつくかどうか微妙な一番で座布団投げるなよ。

9月4日(月)

 当直先からの帰りといい、大学からの帰りといい、とても寒い。なんか間違ってるぞ。どうせまたすぐ暑くなるに決まってるのに。
 お昼はうどんと高菜ご飯だった。夜はとんこつラーメンと高菜ご飯だった。

 こないだ研究室で撮った私の画像データを親に送ったら「前と違って輝いてますね」などと返事が来た。そりゃ比べた前の写真が、寝てない当直明けの日の夜よろよろ家に帰ったら心筋梗塞が来て再び病院に呼び出されて結局その日も家に帰れなかったその次の日に病院で撮った写真だからでしょうが。どう見ても魂が抜けてる写真と比べるなあ。
 それにしても、そんなことを言われると、医者になれ医者になれと言い続けてたのは誰だっけなあ、私が素直に従って今の生活に入らなかったらどうなってただろうなあ、と今まで育ててもらった恩も忘れてちょっと思ったりもするのだった。

9月5日(火)

 朝から原付でバイト先へ。街角にやたらポリ公が多い。プーチンの妻が来るせいか、たまたま交通安全日か何かなのか。実にうっとおしい。
 外来中は眠くて死にそうだった。患者さんの数は少ないのに、一人来てはまた一人という感じで眠さ倍増。しくしく。

 大学に戻って午後から実験。後ろから先輩に呪いの言葉を囁かれたりする妨害にもめげず、30分ほど机で熟睡。

 夕方から当直先へ。眠いのに、ここへ来ると眠れなくなるんだよな。仕方ないので大会で買った『男たちの知らない女』を読む。わりと面白い。

9月6日(水)

 のろのろと実験。今の願いは細胞様がすくすくと増えて下さることのみ。毎日細胞の入っているフラスコに手かざししているのだが、効果は今いち。修行が足りないか?

 夜、引っ越したばかりの先輩が夜診から帰ってきて、新居に遊びに来てもいいと言うので、別の先生と2人でいそいそと出かける。
 ご飯を食べてから押しかけた先輩の新居は、まず入り口からしてフランス料理店のような新築アパート。ロフト付き(というよりほぼ2階付き)吹き抜け付きなので天井は高く、花の形の電灯が下がっていたり(デフォルト)小さな冷蔵庫が備えつけてあったり、リゾート地のホテルのようだ。しかも家賃は決して高くはなく(安くもないが)この設備ならかなりお得。いいなあ。
 しかしなぜか小型のシャーカステン(レントゲンフィルムを読むために後ろから光を当てる装置)が放ったらかしてあったり、ダンボールが薬屋さんのだったりするところが、駄目な感じ。

 んでもって、今度は私の部屋を見に行きたいと先輩が言い出したので困っている。来てもらうわけにはいかないしな。本棚を見られてしまうので(青いのだ)。

9月7日(木)

 日付が変わってから、若い女子の家に夜這いをかける。しおしおの下宿はものが少なく広い感じ。下宿したばかりの時の自分の部屋が思い出される。ああ、広いというのはいいなあ。私も頑張ってものを捨てて広い家にしたいなあ。
 あと、本棚の文庫の多くに書店のカバーがかけてあるのにも感心。これなら、知合いの人を家に招いても全然大丈夫だな。うーん。

 用件を片付けながら、だらだらおしゃべり。ちなみにその最中も、細井さんはとてつもなく便利な人だった。あまりにも凄すぎるので、二人して爆笑していたのは秘密だ。
 あ、DASACON大将賞品のにょろにょろはお元気そうだった。

 昼間はいつものごとく実験。細胞様はわりと増えていたので小躍り。

9月8日(金)

 エレポの機械(遺伝子導入するために細胞に電気をかける機械)が火花を散らして壊れた。しくしくしくしくしく。
 ああDNAがもったいないまた実験が遅れる。がるるるる。

 その上なぜか体調不良で間欠的に吐気がしてふらふらするのだった。

 大学からの帰りに、コンビニで初めて新500円玉をお釣でもらう。ああ、なんということだ。500円玉は出たときから今の今まで私の最も好きなお金だったのに。500円玉をもらうと使わずにとっておき、コイン入れの中に500円玉がざくざくあるのを見て幸せを感じるのが楽しみだったのに。
 あの重量感あふれる美しげな500円玉がこんな子供銀行みたいな情けない姿になってしまったとは。くそっ500ウォンがあるから悪いんだっ。
 
 今日のERのダグはなかなか。ERのてきぱきと指示を出す医者って格好よく見えるけど、もともと顔や立ち居振る舞いのうるわしい人がてきぱきしているから格好いいんであって、ただ単にてきぱきしてりゃあいいってもんじゃないよな、とふと思い起こしてみたり。

9月9日(土)

 先輩の実験を見学するために大学へ。これから私もやる予定なので下見。
 機械が壊れたおかげで土日の実験予定がなくなってしまったので(くそお)見学を終えると、とっとと帰宅。

 午後からは買い物や家の片付けなど。大雨が降ったりやんだりのいやな天気。洗濯物干せへんやろが。
 久しぶりにご飯も作る。麻婆豆腐と、小松菜とおあげの炊いたの。こんなのしか作れないから年寄り呼ばわりされてしまうんだな。でもうまくできたからいいの。

9月10日(日)

 高校の同級生達と集団で金蘭千里(近畿では有名な進学校)に転校する夢を見た。金蘭千里の制服(襟がかなり変わった形)を着てる。一回着てみたいと思ったことはあるが、なぜいまそんな夢を。おまけに女しかいなくて(共学校なのに)みんなで農作業してたりした。

 しばらく行けなさそうなので、たあ(犬)の顔を見に実家へ帰る。たあはぼろ雑巾のような姿をしていて、愛想もあまりよくなかった。夏に弱いからなあ。
 ついでに隣の家のコーギーを見物に行く。体高が低いので小さいのかと誤解しそうだが、胴がやたら長くて実は結構でかい犬だった。

 親は私の釣書を用意していた。趣味のところに「読書。内外のSF小説。推理小説」などと毛筆体で書いてある。釣書にそんなこと書くなー!おまけになんだ内外ってのは。
 「嘘を言っちゃ駄目でしょ」と親は涼しい顔をしているが、正直に書きゃあいいってもんじゃないでしょうが。そんなこと書いて見合い相手見つかるのか?

 カウンタが9000を超える。


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