12月1日(金)

 午前中に、京都市左京区南部周辺では話題沸騰中の、昨日オープンしたショッピングモール(の小さい奴)カナート洛北を覗きに行く(ちなみに高野のボーリング場とアリーナを潰した跡地に立ってます)。
 ユニクロとスターバックスとキディランドが入っているというだけで、私には大満足の構成。若者、子供向けの安めの店が揃っていて、狙い的には非常に正しいと思われる(貧しい&身なりに気を使わない京大生とかね)。
 で、大急ぎで中をちょろっと見て、ユニクロで前から欲しかったブランケットを買う。折りたたんで付属の毛布地のケースに入れると小さな枕くらいの大きさになるもので、当直先での温度調整や、電車の中での枕代わりや、何より大学の机で寝る時用にぴったりだなあ、と思っていたのだ。

 大学でちょろっと実験をして当直先へ。行きの電車は、知床旅情をカセットデッキで延々リピートでかけている面妖なおばさんが居て恐かったが、ユニクロ毛布のおかげで(枕として使ったのだが)3時間の旅もぐっすり。

 当直先で、フィギュアスケートNHK杯の女子ショートプログラムを見る。村主章枝(すぐりふみえ)はミスもなく、とても良い演技。ビデオを撮っておけばよかったなあ、と思ったところで、明日のフリーの演技の録画予約を忘れていたことに気付き、慌てて人に頼む。

12月2日(土)

 夜中に病棟に呼ばれたが、それ以外は平穏な当日直。

 SFマガジン1月号を読み終わる。マクラウド「チョップ・ガール」、スワンウィック「ロボットの憂鬱」は、どちらも雰囲気が素敵。翻訳は4作品ともそれなりに楽しめた。さすが受賞作特集。というかなんか勿体無いような気さえする貧乏性な私。
 「傀儡后」は次が楽しみ。どう終わるんだろう。どきどき。新連載の地球の長い午後な漫画も面白かった。あとは、英米SF注目作カレンダーと4冊分あるSFスキャナーと宇宙戦艦の作り方(現在何が難しくて何が実現可能なのか、私には全く理解できないのでスリリング)と…。隅から隅まで読んだのはたぶん初めて(こら)なので色々興味深かったりして。
 それにしても、何かみんなもうすぐ21世紀というのにとてもこだわっているような気がする(当たり前か)。私はマガジンを読んで、ようやく気付いたような始末だというのに。

 帰りは駅に5時少し前に着いたので、キオスクのおばさんにフィギュアスケートが見たいんです、と頼んで待合室のTVをつけてもらい(妙な顔をされた)、NHK杯男子のショートプログラムを見る。電車が来るまでに、ぎりぎりでプルシェンコの演技を見ることが出来たが、これが凄かった。4回転3回転のコンビネーションジャンプや高いトリプルアクセル、異様にきれいなスピン、何より自信たっぷりに滑っているところが美しい。

 8時過ぎに京都駅に着いて、大学へ。先輩と「夜の女王」のアリアをわめきながら実験。
 家に帰ってから、録画してもらっていたNHK杯女子フリーのビデオを見る。村主章枝はフリーはミスが目立って結局5位だったが、私は上位4人の演技よりも村主の演技の方が好きだ。

12月3日(日)

 1時間ほど遅れて、海外SF同好会(仮)第0回例会に参加。予想より京大SF研の人が多かったので、行くべきではなかったかも。遅れたので自己紹介もせず失礼な奴でした>すみません、他の参加者の方々。大きく自己主張する人がいないという不思議な会で、会の名称は決まらず。

 ジュンク堂へ行って、スカイソフトで注文した原書を2冊受け取る。6.99とはっきり書いてあるのに、500円しないのは何か悪いような。本はとても面白そうだが、長くて英語なんだよなあ。

 その後大学へ。軽く実験して帰り、またカナート洛北を覗いてみる。今度は地下と、横のホリデイインの中に新しく入った古本市場を見物。

 NHK杯男子フリー。プルシェンコの、演技が終わった直後のほっとしたような表情がとても可愛いかったっす。フリーの演技も完璧だったが、ショートプログラムの方が短いが故に迫力があってより好み。
 夜、すぐ近くに同好の士がいたことを知ってびっくり。いや人生楽しみだわ。

 横溝正史『夜の黒豹』を読み終わる。明日には筋を忘れてると思うが、それなりに面白かった。

 ユニクロ毛布は中身の毛布もとても暖い。もう手放せません。

12月4日(月)

 部屋をかき回してみたら、ここ2、3年のNHK杯などのビデオが出てきて(整理してないし、あちこち切れてたりするけど)見てみたり。プルシェンコあれでもだいぶ大人になってるなあ。2年前と顔が違うぞ。

 実験は未だ結果が出ていないが、やることだけは多くて忙しい。ああ、あれもこれも後回しだっ。
 今日は研究室の内輪の忘年会。久しぶりの日本酒はおいしかったが、食べすぎで気分が悪い。

12月5日(火)

 午前中は外来バイト。今日は妙な患者が多い。

 遺伝子導入とプラスミド回収と発現解析とPCRで一日つぶれる。晩御飯はクスクスだった。

 NHK杯以来個人的にフィギュア熱が高まっている。これも余裕のある日常と画像が表示できるネット環境のおかげ。
 夜、先輩が私のためにプルシェンコの絵を書いてくれた。なんか嬉しいような嬉しくないような。

 今年のNHK杯のプルシェンコを見て、こいつ誰だ、と思った人は結構いたらしい。誰でもそう思うか、やっぱり。さらに深夜、同好の士とここ3年間のNHK杯のプルシェンコの画像を見て、どう変わったか研究。出た結論はかなり悲しいものがあるのでここにはとても書けない(書けることとしては、手足が長くなったり、眉毛が大人っぽくなったりしている)。

 う、ここのところ、SFとは何の関係もない日記になってるな。しかし頭がミーハーモードで元に戻らない。

12月6日(水)

 頭は相変わらずNHK杯で一杯。家に帰ってきてビデオ見て、寝る前にビデオ見て、起きたらビデオ見て…。
 やっぱし全然別人だぞ、ジェーニャ(プルシェンコの愛称)←そればっかり。しかし、ジェーニャという呼称に違和感がないのは、ジューナに似ているせいか?

 実験の最中も、頭にNHK杯の画像を入力できるものがついていて、視界の端にいつでも再生できるようになってりゃいいのに、なんてことしか頭に浮かばない。こんなに心から技術の進歩を望んだのは生まれて始めてだ。

 夕方、近所で開かれている学会に行っていた先生から電話があり、懇親会に芸者が来てるから見に来い、と言われる。ところが、その場にいたS先輩と私はジーパン姿で、とても懇親会にもぐりこめるような格好ではない。そこで近くのS先輩の家に行き、スカートを借りて着替えて会場に出発(幸い上は上等めのセーターを着ていた)。
 舞妓の経験年数の見分けかた(着物の胸の部分に、左右とも模様が入っているのが1年目、片方なら2年目らしい。あと、1年目は下唇にしか紅を塗ってはいけないし、髪形も少し違うらしい)を学ぶことができた。
 会場を出る時に、ボーイさんらしき人が、会場の花を紙に包んで配っていた。女性を狙って渡していたらしく「おっ。もう女の人がいない」という声が聞こえ、最後の私達に「女性にはいくら花があってもよいですから」と2つずつ渡してくれた。物は言い様だな。

 ということで家にはバラだのチューリップだのガーベラだのが咲き乱れてとてもきれい。花はいいねえ。しかし花瓶がないので大変(ただの瓶2本と陶器のジョウロに分注した)。

 借りた『翔丸』を読み終わる。しお組が大変な組だということはよくわかりました。恐ろしや。

12月7日(木)

 朝起きてビデオ見て、今日一日の生きる力をつける。
 実験は妙な結果が出て、ちょっとやる気なしモード。

 リサイクルショップでBSのチューナーを買った。コネクタの形状が違ったので、使えるかどうかはまだ未確認だが、見れるといいな。

 この頃、小学校のときのことをよく思い出す。おそらく、フィギュアスケート→選手は小さいうちからたくさん練習→全くレベルは違うものの、拘束時間的には大して変わらないであろう中学受験をする小学生、という連想だろう。今から考えれば、あの異常な塾通い受験勉強生活も面白い経験だったなあと思ったり(あの年齢でしか経験できまい)。しかしずっと思い出しもしなかったのにな。恐るべし、フィギュアスケート(なにか違う)。
  
12月8日(金)

 大学に行き、一歩教室に入ったら…強烈にかびくさい。なんだこれは。テロか!
 先生が施設科の人に電話して、原因究明を依頼していたが(上下3階同様の有様らしい)とにかく原因がわかるまでは実験禁止(コンタミが恐いので)。空調ダクトからの空気ががかびくさいなんて、恐ろしすぎるぞ。

 ということでいきなり実験禁止になってしまい、朝からビデオを見たというのに(勿論NHK杯の)一気に気分が落ち込む。クリーンベンチ(無菌的な操作をするための空間で、空調が別についている)内でぼそぼそ実験したりもするが、所詮できる実験は限られている。
 夕方、施設科の人がやっと現れ、フィルターの汚れがどーのこーのとぼそぼそ言い訳。黴だの菌だのの可能性は?と聞いても、絶対に認めようとしない。公務員めっ。全く、このせいで一日無駄になったじゃないかっ。

 今日は教室の忘年会。鳥の脂肪肝やら牛の骨髄やらが出てきて、油ものに弱い私にはちょっと辛い。しかもデザートは1000kcalくらいありそうな感じ。うう気分が悪い。

12月9日(土)

 NHK杯の総集編を見る。田村を出すためにクリムキンを削除するのはかなり間違ってる気がするのだが。でも私はエキシビジョンがプルシェンコのだけ入っていたので満足。

 大学に行ったら、月曜日に大掃除をするまで実験禁止だと掲示が出ていて、ショック。来週末研究発表なのに〜。おのれ、施設課。
 仕方がないのでクリーンベンチで電気泳動。なんでこんなことせにゃいかんのだ。

 実験の合間に本屋に行ったりするが、本を読む暇は今の私にはない。空き時間はビデオ鑑賞に使われているからだ。いつまで続くのだろう、この暮らし。

 フィギュアに突然はまってみて、自分のやってること、感じていることが中学時代(相撲にはまっていた)と変わらないことに気付く。これは成長してないということか、それとも所詮人間は変わらないということか。
 しかし、相撲もいい加減マイナースポーツで苦しんだが(若貴入門による相撲ブームより前だったので、相撲雑誌を立ち読みしているだけで、指をさされたりした←今から考えると、セーラー服姿の中学生がそんなことしてたら指もさすかも)それでも必ず長時間生放送されるし、新聞報道も関連書も多い。フィギュアはNHK杯すらカットされての放送だし、外国人選手となれば日本での報道も少ないし。まあ、今はウェブがあるから大分ましだけど、それでもなあ。
 どうしてこうマイナーなものにばかりはまるのだろう(今さら言っても仕方がないのは重々わかってますとも。はい)。

12月10日(日)

 親からの電話で起こされる。独立生計を営む子供の日常生活をチェックしようとするのは、無駄だからやめたほうがいいと思うぞ>うちの親。相変わらず結婚結婚と言うので、とても20にもならない男の子の演技ビデオを毎日見て満足しているとは言えなかった。

 今日は長野オリンピックのフィギュアスケートのビデオを発掘して復習。その後、今年のスケートカナダのビデオを見て衝撃を受ける。こっちも凄い…>アレクセイ・ヤグディン。

 夕方ちょっと大学に行ったりもするが、ほとんどビデオを見ていたような気が…。

 しおしおに貸していた本を返してもらったら、置く場所がない。やばい、早く本棚を買わねば。できれば年内に買いたいものだ。


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