11月11日(土)
朝起きて部屋の片付けなど。宅急便でこないだの友人の結婚式の引き出物が届いた。悩んだ挙句シルバーピアスを選んだのだが、雪の結晶型で細工も細かく、結構大きいので嬉しい。
以下「京都SFフェスティバル2000」の項目へ。
11月13日(月)
全身だるい中、よろよろと起きだして実家へ。親が旅行中なので、実家の犬を下宿に連れて来るためだ。たあ(犬)は割と元気だったが、駅まで歩き電車に乗り、京都駅で206(バス)をかなり待ち、観光客で一杯のバスに1時間近くも乗るとなると、さすがに疲れた様子。慣れない下宿に緊張しているようだったが、もう昼を過ぎていたので可哀想だが置き去りにして大学へ行く。
細胞はなぜか元気になっていた。いったい何なんだ。
6時過ぎに一旦下宿に帰り、たあの散歩や食事など。
京フェスの時の日記は、未完成です。
11月14日(火)
午前中は外来バイト。家を出ようとすると、たあ(犬)が何かを要求する目をして肩に手をかけてくる。何なんだ。散歩も行ってご飯も食べたでしょ。よくわからないが時間がないので、ベッドの上に乗せて無理やり家を出る。
寝不足の上、京フェスの疲れが出てきたのか、死ぬほど眠い。待ち時間の間、あやうく寝るところだった。
バイトを終えて大学へ。昼ごはんを食べた後、急に意識がなくなり、そのまましばらく熟睡。が、起きても眠気は取れず。
大学の先輩がたあを見たいというので、昼過ぎに一旦家に帰り、たあを大学に連れて行く。歩きでは片道最低20分はかかるので、たあに歩けるかどうか不安だったのだが、意外と元気で、しっぽを立てたまま歩く歩く。教室の人達はたまたまテニスをしていたので、テニスコートに連れて行き、しばらく見物&休憩。それから鴨川縁を通って、家に帰る。たあは帰りも元気で、私の方が引きずられている感じ。12歳の小型犬に体力で負けるとは悲しいものがあるな。結局1時間程度の散歩。ご飯を食べたらすぐに寝てくれたので、大学へ戻る。
たらたら実験をするが、あまりに眠いので早めに帰宅。
どうやら私は東洋大OBの鈴木さんからも仮想敵と認定されたようです。いきなりいろんな人から標的にされているよーな気がするぞ(笑)。
京フェスの時の日記は本会の前まで書き足しました。
11月15日(水)
朝起きたら、たあ(犬)がくしゃみを連発していた。風邪をひかせたかも。
外はどしゃ降りだったが、散歩には連れて行かねばならない(本人が納得しない)。5分ほどで引き上げて来たが、たあは全身ぬれねずみの泥だらけ。シャワーで洗って、タオルでごしごし拭いて、乾くまでこたつの中に監禁。電気ストーブを出しておけばよかったな。
乾いたのを確認してから、布団の中に放り込み、大学へ。ここしばらくはポリメラーゼチェインリアクションなひとの私。
夕方親が実家に戻ってきたのを確認して、家に帰り、たあを連れて実家へ。私もいい加減たあを偏愛していると思っていたのだが、実家へ帰り親のたあの可愛がり方を見ると、私など足元にも及ばない。父親は玄関まで走り出て迎えるし、母親は着ている上着で包んでだっこして歩くし。おそるべし。
今日旅行から帰ってきたばかりだというのに、冷凍していたというきんぴらごぼうや菊のおひたし(それも、もってのほか←品種名)漬物などの夕食を食べさせてもらう。用意をしておいたときのうちより豪華だ。
9時半頃実家を出て京都へ。久しぶりに市バスで大学まで行ったら、思いきし酔う。大学で少し休み、歩いて家まで帰る。
京フェスの時の日記は本会まで書き足しました。
11月16日(木)
日付が変わってから、細井さんが安い安いと騒ぐのでスカイソフトに行ってみる。本当に異様に安い。楽しそうにしてるので、私が好きそうなのはない?と聞いてみると、ISBN番号が色々示され、こんなのどうですか?と言われる。便利だ。便利すぎるぞ。一家に一人、細井威男。
示された本は確かに面白そうで、しかも長編なのに500円以下なので(やはり安ければ、外国語で書いてあっても読もうかという気になるものだ)2冊注文。しかし他に来る本もあるというのに、読む暇があるとは思えん。
朝起きたら、今度は私が風邪を引いていた。どうも昨日の晩から頭痛と嘔気がひどかったんだよな。とりあえず大学へ電話して大腸菌の培養を止めてもらい、消炎鎮痛剤を飲んで一旦寝る。
夕方大学へ。必要な実験だけすませて、とっとと家に帰る。
京フェスで買った名大会報MILKSOFT2冊を読み終わる。変わらずいい感じ。コンパの座席表を書くというのがすごい。あと、152号の表紙はかぼちゃだと思っていた。
『なつこ、孤島に囚われ』は京フェス前に読み終わった。私は十分面白いと思ったのだが「森奈津子の書き方はまだまだ甘い」らしい。どんな人なんだろう…。<なつこシリーズ>『両性具有迷宮』も楽しみ。
それにしても『西城秀樹のおかげです』が日本SF大賞を取れなかったのは残念。受賞していれば、もっとたくさんの人があの素晴らしい本を知ることができただろうに。
京フェスの時の日記は家に帰るまでを書き足して完成しました。
11月17日(金)
実験の合間に、ディスカウントショップにビデオデッキを買いに行く。事前に練習して行ったにもかかわらず、「サイファイのビデオが欲しいんです」と言ってしまったのは不覚。でもハイファイって言いにくいやん。
ということで、ついにアリー・my・ラブを英語で見られるようになった。ウイッパーの声が意外と可愛いのに驚いたが、あとはあまり違和感なし。それにしてもこの頃の骨太ビリーはひどいな。
借り物の横田順彌『古書狩り』を読み終わる。良くも悪くもこの著者の本、という感じ。大杉右京『世界陥没』の全版揃いを集める話は面白かったっす。
11月18日(土)
昼に起きて、教室主催の小学会の手伝い。スライド係りなどの雑用をやる代わりに、懇親会にただで出席させてもらえる。
発表は普段と全然分野が違い、面白いものもあった。懇親会には、ぼーじょれぬーぼーとかいうブドウ酒が出てきた(これがこの学会の売りらしい)。酒の良し悪しは全然わからないが、とりあえず美味しかった。
少し酔いが廻ってきたところで、懇親会は終了して解散。一旦家に戻り、今度は京フェスのスタッフ打ち上げへ。田中君が描いた京大SF研会員の似顔絵が話題の中心だった。しおしおの似顔絵が一番の出来のよう。
二次会はカラオケに行くが、声が全然出ないのに驚く。こんなところに風邪の影響が。2時間で一旦店を出、別のカラオケ屋で5時間耐久に臨むという執行部組と別れ、年寄りがたむろする廣瀬邸へ。うだうだとしばらく過ごし、2時前に帰宅。
やっと『20世紀SF@星ねずみ』を読み終わる。11編中、読んだことがあったのは6編。間抜けなことに、ブラッドベリ「万華鏡」は、最後の3行を読むまで既読であることに気づかなかった。
未読だった短編はどれも面白かったが、特にムーア「美女ありき」が素晴らしかった。金属の体をあれほど美しく描写できるというところにうっとり。ヴァン・ヴォート「消されし時を求めて」の、自分がとてつもなく重要人物であることを突然知らされる、といういきなりさも心地良いし、スタージョン「昨日は月曜日だった」の厳密さ(笑)もたまらない。
総じて、とてもごちそうさまな気分の本だと思う。次も楽しみ。
11月19日(日)
家の片付けをごそごそ。夕方丸善に行き、たちよみの会の方達と一瞬合流。海外SF同好会(仮称)の話などをちらっと聞く。
丸善内の文房具屋で、来年の手帳を探す。たれぱんだ手帳はSAN-Xのサイトで見た3種類が揃っていたが、どうもいまいち。一日分がもっと大きくて、リング式じゃないやつが欲しいんだけど。たれぱんだを取るか、使いやすさを取るか(悩)。
機械の予約を取っていたので、たちよみの会を失礼して大学へ。教室が無人だったのでちょっとびびりながら(大概誰か一人くらいはいるのだ)そそくさと実験。遺伝子導入効率は良かったのだが…。まあ物事そんなにうまくいくもんじゃなし。
9時前に帰宅。
11月20日(月)
大学に行ってから、今日が教授面接の日であることを思い出し、レジュメを作成。しかし私の実験はここ1か月ほとんど進んでいないんだよな。
教授面接は恙無く終了し、細胞に遺伝子導入など。
石黒達昌『人喰い病』を読み終わる。「雪女」は低体温症の女性をめぐる話。途中まではとても面白く引き付けられたが、だんだんと根拠のない推論が多くなり、最後は流してしまったように感じられるのが残念。これはこれでまとまっているので、良いと思う人は多そうだが。
表題作「人喰い病」の主役はトリフィドである(だって根が三本で歩くんだもん)。これといったオチがなく、症例報告を読んでいるような感じだが、面白い(実際の症例報告も、ものによってはマジで面白い)。「医者が病気を診断する過程は推理小説だ」というのを形にしたかった、という意図は成功しているのではないか。
ただ、これは4篇全てに感じたことだが、作者の思い(自然について人間はいろいろと理屈をこねるが、それは後付けに過ぎない、みたいな)があまりにもストレートに出過ぎていて、その思いには共感するが、それにしてもちょっとなんだか。